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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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最終合意、冷静で柔軟な対応を [2016年01月07日(Thu)]

共同文書見送りが招いた混乱
朴大統領の決断を見守るべきi


 昨年末の日韓外相会談で“最終合意”した慰安婦問題の先行きに不透明感が漂っている。合意は正式な共同文書にされておらず、内容の詳細も明らかにされていない。「口約束で拘束力は弱い」との懸念を裏付けるように、日本政府の10億円拠出についても日本の岸田文雄外相と韓国の尹炳世外相の解釈の違いが表面化している。

焦点の一つがソウル日本使館前に設置された少女像(慰安婦像)の撤去問題。岸田外相は「適切に移設されると認識している」としているが、共同会見で「努力する」とした尹外相は、その後、「民間が自発的に設置したもので、政府がどうこう指示できる事案ではない」と語っている。尹外相の説明でいけば“撤去はあくまで努力目標”にとどまり、「撤去が10億円拠出の前提」とする日本側との差は大きい。

合意内容の文書化を見送ったのに伴う“食い違い”ともいえるが、背景には韓国の歴代政権がともすれば国内世論に流され、政権が交代する度に慰安婦問題が再燃してきた経過に対する日本側の不信感がある。文書化は国内世論の動向を懸念する韓国側の要請で見送られたと報じられているが、このままでは双方の認識の差が埋まらぬまま「新たな火だね」として、「問題は最終的かつ不可逆的に解決される」とした歴史的合意を無にする恐れさえある。

 しかし共同文書がないとはいえ、共同会見の模様は世界に報道され、「合意内容の履行が日韓摩擦の緩和につながる」、「日米韓の協力に向けた障壁が取り除かれる」と歓迎した米政府の言葉を待つまでもなく、世界は日韓両政府、とりわけ韓国政府がどのように最終合意の実現に向け約束を守るか、注目している。

朴大統領は就任以来、慰安婦問題解決を政権の最大の外交テーマに掲げ、“告げ口外交”などと揶揄されながらも一貫して「被害者が受け入れ可能で、国民が納得できる解決策」を日本に求め、ともすれば韓国でタカ派の烙印を押されている安倍晋三首相と最終合意に踏み切った。

「あいまいで不完全な合意」、「被害者と国民を裏切った外交的談合」などとする野党や「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺身協)の反発は当然、予想された結果であり、それを承知で「日韓関係改善と大局的見地から、被害者も国民も今回の合意を理解してほしい」と呼び掛ける朴大統領の姿勢に、従来とは違う「覚悟」をあえて読み取りたく思う。

今回の合意は慰安婦問題に終止符を打つ最後の機会となると思う。ここで破綻すれば、両国民の間に「反日」、「嫌韓」がさらに深く沈殿し、日韓関係の修復、未来志向の構築は遠い将来まで不可能となる。新年早々の北朝鮮による核開発を見るまでもなく、東アジアには日韓が手を携えて対応すべき喫緊の課題は多く、当の韓国にとっても、植民地統治に由来する「反日」に過度にこだわり続けるのは、この国の将来にとって好ましいとは思えない。

過去の歴史を見ると、歴代大統領の多くが就任に当たり「日本政府に物質的要求はしない」、「今後、過去の問題は出さない」などと言明したが、結局、国内世論に流され、態度を翻さざるを得なかった。これでは国と国の約束、外交は成り立たず、不毛な両国関係が続いてきた。

韓国の政権にとって、韓国司法や米国内の韓国人団体のハードルもある。2011年、韓国憲法裁判所は日韓請求権協定をめぐる訴訟で「慰安婦の個人請求権の有無の解釈に争いがあり、韓国政府が解決の努力をしないのは違憲」との趣旨の判断を示し、当時の李明博大統領が一転して対日強硬策に転じた。米国内の韓国人団体の動きも強硬で、国務省のマーク・トナー副報道官が合意をきっかけに少女像設置活動の自制を要請したが、かえって反発が強まっているとも報じられている。

 日本側に目を転ずれば、譲歩の繰り返しが問題を解決するどころか、かえって事態を悪化させてきた経過もある。こうした悪循環を断ち切るためにも、今回の合意で確認されたように、互いが非難、批判することを自制し、冷静かつ柔軟に対応することで事態を打開してほしく思う。

現状認識の甘さを指摘されるだろうが、信頼関係の構築は過去に対する過度のこだわりより前向き思考こそ必要である。そんな思いをこめ、慰安婦問題決着に向けた今後の双方の動きを見守りたく思う。(了)
産経前支局長に起訴を想う [2014年10月15日(Wed)]
「日本だから起訴は許される」?
理解に苦しむソウル前支局長在宅起訴


 産経新聞の前ソウル支局長が同社のウェブサイトに掲載したコラムで朴槿恵・韓国大統領の名誉を毀損したとして10月8日、情報通信網法違反の罪でソウル中央地検から在宅起訴された。「報道の自由の侵害」とする国際社会の反発など、どう見ても失う部分が大きく、大統領や大統領府、さらには韓国の検察当局にどのような判断があったのか、理解に苦しむ。問題点は多岐にわたるが、この一点に絞り感想を述べたい。

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ススキの彼方に初冠雪した富士山がかすんで見えた(於:中央高速・双葉SA)

情報通信網法の内容を把握していないが、名誉棄損罪の扱いは日韓でかなり違うようだ。日本の場合は親告罪であり、本人の告訴がなければ公訴を提起できない。本人の意思と無関係に訴追した場合、本人の名誉が一層、傷つく事態が起こり得るのと、告訴の有無にかかわらず起訴可能となれば名誉棄損罪そのものが恣意的に運用される危険性が出てくるーなどを考慮した結果と思われる。

これに対し韓国では第3者の告発でも捜査・起訴は可能で、今回も市民団体の告発を受ける形で捜査が始まった。もちろん本人の意に反した起訴は難しく、朴大統領が「処罰を望まない」と意思表示すれば起訴はなかったと思われるが、結果を見れば、そうした事実はなかったことになる。

名誉棄損でまず問題となるのは記事の公益性。コラムは前支局長が、セウォル号転覆事故当日(4月16日)の朴槿恵大統領の“空白の7時間”について、朝鮮日報に掲載されたコラムを引用する形で日本の読者向けに日本語で書いた。

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安曇野の道の駅では見事な菊の鉢植えが店頭に並んでいた

大統領は国民投票で選ばれた公人であり、国のリーダーとして大きな権限を持つ。その判断・言動はその国の明日を左右し、その分、プライバシーも制約される。日本の新聞が、首相の動静を分刻みで掲載するのも、こうした判断だ。まして今回は大事故の当日、どのような経過で大統領に報告が上がり、それによって事態がどう動いたのか、大惨事を解明する焦点の一つであり、記事には当然、公益性がある。

加えて国際社会は近年、名誉棄損の処罰規定を規制・廃止する方向にある。起訴に踏み切れば内外から強い反発・批判が出ることは、大統領府や検察当局も十分、想定していたはずだ。しかし結果を見ると、この点をどう判断したのか、現在もはっきりしない。

「政治的案件であり、起訴するかどうかの判断は検察の手を離れた」、「韓国の検察当局が大統領のメンツを立てる政治的判断をした」といった一連の報道を見ると、起訴は大統領本人あるいは大統領府の強い意向と見るのが自然のようでもある。

この場合、日本新聞協会や日本ペンクラブ、日本政府、さらには国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)、韓国に取材拠点を多く「ソウル外信記者クラブ」の批判は当然、想定内として、国連や米国政府が「報道の自由を尊重する側に立つ」として韓国政府に批判的立場をとるのも冷静に考えれば予想できたはずだ。

表現・報道の自由は民主主義社会の基本的価値であり、もともと大統領の個人的名誉と同列に論ずる性格のものではないからだ。当の韓国国内からも「名誉棄損を免責する流れに逆行する」、「時代的錯誤による世論統制の試み」、「国際的恥辱」といった厳しい反応が出ている。これも、ある意味、予想の範囲内だったと思う。

韓国には「大統領に対する冒涜」を「大統領を選んだ国民に対する冒涜」と捉える意見があると聞く。確かに自国のリーダーが外国から悪く言われるのは気分がいいものではない。しかし、そうした考えは結局、政権に対する国内批判の封じ込めを正当化する危険性を持つ。

日韓関係は冷え込む中、前支局長起訴の背後に「相手が日本だから許される」といった読みがあったとすれば、日韓双方にとってこれ以上の “不幸”はない。そろそろ冷静に話し合う時ではないかー。あらためて、そんな思いを強くする。(了)
ハルビン 安重根記念碑建設 [2013年08月21日(Wed)]
中国は当面“沈黙”か?
安重根記念碑、建設問題


8月上旬、中国黒龍江省を訪れ、省都ハルビンで朝鮮民族芸術館内にある「安重根義士記念館」を見学した。1909年、初代韓国統監の伊藤博文元首相を暗殺した安重根は韓国にとって「抗日の英雄」。6月末に行われた中韓首脳会談では朴槿恵大統領が習近平国家主席に対し、ハルビン駅への安重根の記念碑建設に協力を求めた。

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ハルビンにある朝鮮民族芸術館

省政府の関係者は「あくまで中央が決めること」と戸惑いを隠さないが、習政権が直ちに結論を出す可能性は低いのではないか。“沈黙”を守ることで韓国を引き付け、日本を牽制する材料に使うことができるからだ。

▼出口見えない日韓関係

一方で碑の建設問題は新たな歴史問題になる可能性すらある。日本を「重要な隣国」とする韓国大統領が首脳会談で持ち出すのに相応しいテーマであったのか。激しさを増す韓国の日本攻撃と盛り上がる「反日」、「嫌韓」・・。出口の見えない日韓関係の将来に暗然たる思いがする。

安重根義士記念館はハルビン駅西方1`ほどの繁華街に立つ7階建の朝鮮民族芸術館2階にあった。8月2日の昼過ぎに訪れると、7月中旬から改修工事中とのことで閉館中。1階受付にいた女性に「日本からきた」と言うと入れてくれ、資料室などは片付けられていたが、展示室正面には2b大の安重根の銅像が置かれ、壁面には安重根が処刑を前に旅順の刑務所で書いた書の写しなどが飾られていた。

しばらくすると幹部らしい女性が現れ、「事件を知らない若者が増え、夏休みには研修会を開いている」、「安重根の書は、当時の日本人刑務所長の親切な計らいで残すことができた」などと丁寧に説明。碑建設の話を聞くと「まだ何の連絡も受けていない」、「どこに建てるのかも聞いていない」と答えた。

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「安重根義士像」

暗殺現場となったハルビン駅周辺は、新幹線開通に伴って建てられた巨大な駅舎で大きく様変わりしているが、旧駅はそのまま残されている。黒竜江省に住む韓国系朝鮮人は約50万人、ちなみに北系朝鮮人の多くは吉林省に住む。碑の建設は彼らの悲願で、7年前に地元の韓国人企業家らが近くの公園広場に碑を建てたが、省政府によって撤去された経過がある。

▼反日愛国教育の拠点

これに対し韓国側は、ハルビン駅だけでなく安重根が活動した上海や処刑地・旅順などにも碑を建てる計画を持っている。全体をネット化して中韓両国の反日愛国教育の拠点とすれば、歴史認識を軸にした中韓連携―日本追い落としに利用できるとの読みがあるようだ。

省政府関係者に感想を求めると、「個人としては歓迎しない」としながらも、首脳会談でトップが「(関係機関に)検討するよう指示する、と答えた以上、中央の問題」として、それ以上のコメントを避けた。多分に対日戦略上の問題でもあるが、伊藤博文暗殺は基本的にテロであり、多くの少数民族問題を抱える中国政府にとって悩ましい面もある。現時点では“沈黙”がベストと判断すると見る。

問題は韓国である。李明博前大統領の竹島強行上陸、ソウルの日本大使館前や米カリフォルニアでの慰安婦像の設置に続き、7月にはソウルと釜山の高裁が、戦時中に強制徴用された元労働者への賠償金支払いを日本企業に命ずる判決を出した。

請求権に関しては1965年、日韓基本条約とともに締結された日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決した」と確認され、日本は有償、無償合わせ計5億jの経済協力資金と3億jの民間借款を供与した。当時の韓国の国家予算の約2倍に当たり、朴大統領の御父君である朴正熙元大統領時代の高度経済成長「漢江の奇跡」につながった。

その後、盧武鉉元大統領時代に請求権協定の見直しが行われ、従軍慰安婦や原爆被害者等を協定の対象外としたが、元徴用工に関しては「請求権協定の範囲内にあり、補償義務は韓国政府が負う」との見解が示されている。

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大きく変わったハルビン駅

国と国の間の条約や協定を一方的に見直すのは国際信義の上からも問題があるのに、国際間の問題で政権と司法が異なる見解を出だしたのでは相手国は対応できない。そうでなくとも個人補償問題は元々、朴元大統領が日本からの巨額の資金を、対日債権を有する個人への支給ではなく国の経済基盤整備に充てたところから派生しており、韓国の内政問題である。

▼「重要な隣国」と言うが・・

朴大統領は日本の植民地支配からの解放記念日に当たる光復節式典で「日本は北東アジアの平和と繁栄をともに築いていく重要な隣国」とした上で、「歴史問題を巡る最近の状況が韓日両国の未来を暗くしている」と語っている。

東アジアの安定に日韓友好が欠かせないのは言うまでもない。ただし友好を実現するには、双方が真摯に話し合い、意見を交換できる場が必要である。世界に向け一方的な日本批判を展開し、日本側の説明に一切、耳を貸そうとしない韓国の姿勢にこそ、この問題の難しさを感じる。(了)
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