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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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煙霧と北京の空 [2013年03月13日(Wed)]
これが「煙霧」か!
それにつけても北京の空は・・


気温が20度を超えた3月10日午後、陽気に誘われて横浜市青葉区の自宅近くを散歩していると、強い風とともに黄土色のモヤが空いっぱいに広がり、目にも痛み感じた。前日から黄砂の飛来が報道され、朝から霞がかかったような空模様だったが、風が収まり空が落ち着きを取り戻すまで約1時間、太陽は光を失い300−400b先が霞んで見えた。寒冷前線の通過によって土やチリが舞い上がる「煙霧」現象と言うが、驚きの声を上げ、慌てて口にハンカチを当てる歩行者や親子連れも目につき、自身も初の体験にいささか驚いた。

写真 (1).jpg

空に黄土色のもやが急速に広がった
花火と爆竹

同じ意味で2月24日から26日まで訪れた北京の空も尋常ではなかった。北京空港から市内に向かう車から見ると、空も両側の林も薄い墨絵のようなモノトーンの世界。白や黒のマスク姿も目立ち、天候が曇りなのか、晴れなのか、にわかに判別がつけ難い状況だった。

加えて到着した24日は中国の旧正月・春節の最終日「元宵節」。夜になるとに市内のいたる所で花火が上がり爆竹が鳴らされた。深刻な大気汚染を前に当局は自粛を呼び掛けたというが、宿泊したホテルの23階から見ると、北京市内で数百、数千ヵ所と思われるほどあちこちで、それも結構大きな花火が打ち上げられ、窓を開けると強い硝煙臭と爆竹の音が深夜まで続いた。

翌日のニュースでは、問題化しているPM2・5(微笑粒子状物質)が1立方b当たりの1日平均値で500マイクログラムを超えた都市もあったと報道されていた。日本の基準は35マイクログラム以下。北京では250マイクログラム超の日が、月のうち半分を占めるというから人の健康上も危険水域をはるかに越えている。

写真.JPG

しばらくすると太陽の光も消えた


1984年秋と記憶するが、初めて中国を訪れた際、北京の街にはネオンもほとんどなく、暗闇のような大通りを濃紺の作業服姿の自転車部隊が黙々と走り、一夜明けると北京の空は抜けるような青さだった。あれから約30年、街は別世界に生まれ変わり、この国は世界第2の経済大国になった。その見返りが大気や水の深刻な汚染であり、高度成長期の日本の失敗をこの国も歩んでいるように見える。

半端ではないウランバートルの汚染
そう言えば3年ほど前に訪れたモンゴルの首都・ウランバートルの大気汚染も半端ではなかった。人口が100万人を突破した草原都市は人口急増に伴う石炭火力発電、小型ボイラーでの生石炭燃焼、さらに冬場、ゲル居住区で使われるストーブ燃料も加わって大気汚染は極めて深刻な状態にある。その後、モンゴルの国会議員団が訪日、環境対策で四日市を訪問した際、ウランバートルの大気汚染は四日市公害の全盛時よりはるかに深刻と指摘され、一行が衝撃を受けていたのを記憶する。

P1000342.jpg

曇りなのか晴れなのか スモッグが立ち込める北京市内


その後、モンゴル政府は日本政府に協力を要請。現在はJICAが同市の「大気汚染対策能力強化プロジェクト」に取り組んでいる。北京でも関係者は「大気汚染源の6割は工場、3割は自動車、そして1割が家庭」とした上で、「内陸部の工場を沿岸部に移し汚染物質の半分を洋上に拡散する意見もあるが、元(発生源)を断たないと駄目」、「日本の公害防止技術に学ぶ点が多いが、(尖閣諸島問題で日中両国が対立する)今の状況ではそれも難しい・・」と困惑の表情を見せた。

反日カードにも限界
中国では都市部と農村部の格差や役人による汚職の蔓延など大衆の不満が膨れ上がっているが、このままでは環境汚染こそ政権を揺さぶる最大のテーマになろう。人民の目を外に逸らす“反日カード”にも限界がある。公害対策を進める上で日本の協力が欠かせない。中国政府もそんなことは百も承知のはずだ。

PM2・5は黄砂と同様、偏西風に乗って日本に飛来し、中国での大気汚染防止は日本の大気汚染防止にもなる。日本国民、中国人民双方が協力の意義を確認できた時、協力は軌道に乗り、高止まりの「嫌中」、「反日」が軟化する可能性も出てくる。(了)

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