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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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国際社会に広がる“スー・チー批判” [2019年12月24日(Tue)]

解決の糸口見えぬロヒンギャ難民問題
将来見据えた息の長い視点こそ!


ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問に対し、欧米を中心に国際社会で「ノーベル平和賞を裏切った」、「色あせた『民主化のシンボル』」といった批判が広まっている。国の最高指導者として、ミャンマー国軍の掃討作戦で90万人に上るベンガル系イスラム教徒(ロヒンギャ)がバングラデシュに避難している問題の解決に向け積極的に動いていないというのが理由で、一部ではノーベル平和賞の取り消しを求める署名運動も進められているようだ。

難民が置かれた厳しい現実からも「待ったなし」の課題であるのは言うまでもないが、宗教、民族、歴史が複雑に絡み一朝一夕で解決できる問題ではない。性急なスー・チー氏批判は拙速な気もする。政治的解決を図る一方で、長期的視野に立ってロヒンギャの人々とミャンマー、バングラデシュの住民の相互理解、融和を模索する必要がある。

日本財団200万ドルの教育支援に意義

その意味で今月11日、日本財団とバングラデシュに本拠を置くNGO「BRAC」が現地で発表した教育プログラムは、日本ではあまり報じられていないが、将来を見据えた取り組みとして注目されていい。プログラムが実施されるのは、30を超す難民キャンプで約90万人のロヒンギャが暮らすバングラデシュ東南部のコックスバザール地域。日本財団が200万米ドル(約2億2000万円)を支援して、4〜14歳の児童・生徒8000人の教育の場として鉄製2階建ての学習センター50棟を建設するほか、BRACが運営する学習センターで、難民を受け入れている周辺地域の5〜6歳児3000人に就学前の教育プログラムを提供する。

難民が最終的にどこに住むことになろうと、その地域の住民との相互理解がなければ問題は解決しない。将来を担う子どもの教育に重点を置いた今回のプログラムは双方に配慮した融和策と言え、記者会見でBRACのサレー常務理事は「教育機会のない難民子供には夢や将来がない。日本財団と一緒に活動していくのが楽しみだ」と期待を語り、笹川陽平日本財団会長も子どもの教育の重要性を指摘した上で、「金だけでなく共同で人道支援ができるよう期待する」と意欲を語った。

ロヒンギャはミャンマー西部のラカイン州からバングラデシュにかけ約200万人が住むと言われるが、ミャンマーでは「インド東部やバングラデシュのベンガル地方から流入した不法移民」、バングラデシュでは「ビルマ(現ミャンマー)の民族集団」として、ともに外国人の位置付け。マレーシア、タイ、インドネシアなど周辺国も「経済移民」として扱っており、難民条約の適用にも難しい面がある。

アジアにはアジアのやり方がある 

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は「ミャンマーが責任を負うべき問題」として市民権を与えるよう求めているが、スー・チー氏は12月11、12両日にオランダ・ハーグ国際司法裁判所(ICJ)で開催された公聴会で、国軍がロヒンギャにジェノサイド(集団虐殺)を行ったとの訴えを「不完全で不正確」と一蹴、Webを検索すると「かつて敵だった軍と手を組んだ」とする批判記事も目に付く。

2015年の総選挙で国民民主同盟(NLD)を率いて圧勝したスー・チー氏に期待が集まるのは当然として、ミャンマーには国民の60%以上を占めるビルマ族のほか135に上る少数民族が住むが、ロヒンギャはこの中に入っていない。ミャンマーを訪れロヒンギャ問題に触れると、普段、冷静な通訳や政府関係者が別人のように激高するケースをしばしば目にする。それだけ国民感情も深刻で、ミャンマー、バングラデシュ両政府が18年11月に合意した難民の帰還に関しても、多くが「ジェノサイドがまだ続いている」として応じていないようだ。

憲法で国会議席の4分の1を占める軍との関係もあり、もともと「野党にあってこそ輝く」と評されるスー・チー氏は“動くに動けない立場”にあるのではないか。欧米の世論は、自らの主張を押し付ける傾向が強いが、アジアにはアジアのやり方もある。拙速を避けるためにも、もう少し冷静な視点が必要な気がする。「きれいごと」の批判を承知で言えば、将来を見据えた息の長い視点が弱いような気がする。

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