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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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悪しき呪術信仰“アルビノ狩り” [2018年11月20日(Tue)]

医療の整備、正しい知識の普及が急務
アフリカ・サブサハラ 驚愕の現実


世の中、初めて知って驚くことがある。アフリカ・サブサハラ地域で今も続くアルビニズム(白皮症)の人たちに対する驚くべき迫害の実態が11月9日、わが国で初めて開催された日本財団主催の「東京アルビニズム会議」で報告された。「アルビノは幸運をもたらす」といった呪術信仰の下、子どもや女性の手足、時には命も奪い売買する事件が過去10年間に確認されただけでも700件も発生しているというのだ。古くから続く悪しき呪術信仰を打破するためにも、正しい知識の普及、皮膚科・眼科を中心にした医療態勢の整備が急務となる。

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(祖母に抱かれる生後3週間のアルビニズムの乳児。フリーランスの写真家パトリシア・ウィロックさんが撮影、東京アルビニズム会議に合わせ日本財団ビルで開催された写真展の1枚として公開された)

アルビニズムはメラニン色素の減少や欠損で皮膚や髪、目の色が薄くなる遺伝性疾患。民族、性別に関わらず存在し、日本では2万〜2・5万人に1人、欧米では1万7000人〜2万人に1人の割合で発生する。サブサハラ地域の発生率は特に高く、会議ではタンザニアの発生率が1400人に1人、人口約3000万人のモザンビークでは2〜3万人、同1800万人のマラウィでは8000〜1万人のアルビニズムの人が存在する、などの報告と合わせ、「黒い肌の人が住むアフリカと白人が暮らす北欧では、同じアルビニズムでも受け止め方が違う」といった指摘もあった。

会議にはタンザニア、ケニア、南アフリカなどサブサハラ地域を中心に日本を含め計9カ国のアルビニズム当事者や支援組織関係者が出席し、「アルビノ狩り」と呼ばれる残酷な現実を中心に現状報告。アルビニズムの子が生まれると「不吉」として親が子を殺害するケースがある一方で、企業家ら資金力がある指導層が「万病に効く」、「金運を呼ぶ」、「豊漁につながる」と体の一部を買う、あるいは政治家が選挙に出馬した際、勝利を願って買い求めるケースもあるという。

2015年、アルビニズムに関する初の国連独立専門家に任命され、会議開催にも協力したタンザニアの女性は「アルビノ狩りは古くから存在し、表に出ない被害はもっとある。手足は1000〜2000米ドル、体全体だと7000ドルもの大金で取引されている」と報告、アルビニズムの人たちを支援する「アンダー・ザ・セイムサン」(UTSS)の創設者でもあるカナダの実業家は「タンザニアでは減少傾向にあるがマラウィやモザンビークでは逆に増えている」と指摘した。2008年、妊娠中に被害に遭ったタンザニアの女性は「突然、子どもの目の前で4人の男に襲われ、オノとナイフで両腕を奪われ、胎児も失った。一人は近所に住んでいた男だった」と当時の模様を生々しく証言した。

国連も2015年、6月13日を「国際アルビニズム啓発デー」に定め、啓蒙活動に乗り出している。しかし、ほとんどの国の地方医療は現在も呪術師(医)が担い、アルビニズムに対する医学知識を欠いたまま呪術信仰が広まる形になっており、アルビノ狩りに対する犯罪意識も希薄。摘発に乗り出しても現実に襲撃した人物は呪術師に雇われ、その背後にこれを求める金持ちがいる、といった具合で、実行犯を傷害罪や殺人罪で罰するだけでは封じ込めが難しいという。

タンザニアでは2年前から呪術師の活動を禁止する措置をとっているが、「国の恥」として事件の表面化を嫌う政治の動きもあって効果は希薄。当事者として会議に参加した作家でケニア高等裁判所判事のムンビ・ングリさんは「法律の整備も含め、もっときめ細かい対応が必要だ」と指摘している。このほかアルビノの人は直射日光に当たると皮膚がんを起こしやすいが、「防止用の日焼けクリームは高価で手が出ない」と支援を求める声も出た。

日本では乗物や街中でたまたまアルビニズムの人とすれ違っても、本人も周りもごく自然な様子で筆者も特段、意識したことはない。そんな訳で会議開催の計画を聞いた時、アフリカの悲惨な現実を紹介することが果たして当事者にプラスになるのか、違和感も覚えた。しかし会議では、日本にもアルビニズムの人たちに対する特別な目線や教育・就職差別が存在することが指摘された。程度の差はあれ、正しい知識の欠如が偏見や誤解を生んでいるのは間違いなく、これを受け関係者からは「遠いアフリカの出来事として片付けるのは許されない」という意見も出た。
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