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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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こりゃー何だ? 岐阜県の裏金問題  [2006年08月17日(Thu)]
ニュースから(5)

 こりゃー何だ? 岐阜県の裏金問題 

 月に最低2、3本書くつもりで始めたブログから、しばらく遠ざかっていた。久し振りとなるが、今回は故郷・岐阜県で騒ぎとなっている「裏金問題」に触れたい。県民の多くは腹立ち・怒りよりもあきれ果て、全国的な話題となったことに恥じらいすら感じているのかもしれない。7月末、実兄が急逝し、過日、法要に出席したが、この席でも「恥ずかしい話だよねー」と言葉少なに苦笑する人が多かった。

 確かに裏金作りは日本的慣習の中で広く行われ、“必要悪”と見る向きもある。特に自治体では中央の官僚を接待する「官官接待」が予算を獲得するための不可欠の手段ともされていた。是非を論じているのではない。それが予算を獲得するための慣行となっていたということだ。

 しかし「官官接待」が問題化するにつれ、県職員組合が管理する口座へ移し替え、隠蔽を図った上、処理に困り一部を焼却したとされている。「県民のため」の大儀が吹っ飛び、背後に自己保身が透けて見える。

 まして当の岐阜県は「もったいない・岐阜県民運動」を推進中である。県環境パビリオン名のサイトには「もったいない・ぎふ宣言」まで公開し、広くアイデアを募集している。裏金とはいえ元は公金である。処理に困ってこれを焼いた行為と「もったいない運動」との落差はいかなる理屈でも埋めようがない。県民の気分からすれば、「腹が立つ」より「笑止」という以外、形容の仕方がないのではないかー。

 報道によると、裏金は旅費や食料費の架空請求で捻出され、ピーク時の1994年度には約4億6千万円に上った。その後、表面化を恐れ約半分を県職員組合の口座に移し、残りを各課や個人が保管。この過程で処分に困った約5百万円を焼いたりゴミと一緒に捨てたという。

 全体で約2億円が懇談会の経費や慶弔費、幹部への餞別に消えたといわれている。どの費目も県民の生活とは関係ない。「予算獲得」という大儀がなくなると同時に、裏金そのものが内輪で勝手に使える“マイマネー”に堕したということかー。これでは誰もがあ然とするばかりで同情の余地もない。

 裏金が職員組合に移されたのは梶原・前知事の任期中という。梶原前知事も「裏金の存在は承知していた」としている。後を受けた古田・現知事からみれば「前政権からの負の遺産」という理屈になるかもしれない。

 しかし、冷静に考えれば一連の経過で裏金の存在以上に問われているのは、事後処理の問題であり、県の担当者や職員の考え・体質である。裏金だって金に変わりはない。「官官接待」ができなくなったとしても他に有効な使途はいくらでもあり、そうすることで裏金に対する県民の理解を得る道もあったはずだ。

 古田知事には昨年秋だったか、東京都内で開かれた講演会の懇親会でお会いしたことがある。確か高校の2年後輩に当たるとのことで、当時の思い出が話題になったと思うが、極めて誠実なイメージだった。

 県は裏金問題に関し弁護士3人による「検討委員会」を設置、報告を待って再発防止策などを打ち出す方針と聞く。使途の実態もさることながら、どのような経過、判断で一連の裏金処理がされることになったのか、是非明らかにしてもらいたい。
                                  (了)
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