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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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異例の展開の総選挙に思う [2017年10月27日(Fri)]

「排除」は当然、理念・政策の一致こそ
「高齢化」対策が語られない不思議



臨時国会の冒頭解散に始まった今回の総選挙は、希望の党の立ち上げと民進党の合流、立憲民主党の結党、大型台風が列島を直撃する中での投票日、自民党の予想を越える大勝と、目まぐるしく事態が展開し “極めて興味深い選挙”となった。特に印象の強い2点に絞り感想を記したい。

▼“落としどころ”が希薄な危うさ

まずは小池百合子・希望の党代表の「排除」発言。「排除します」の一言には傲慢な印象が付きまとい、小池代表は明らかに言葉の選択を誤った。希望の党に対する期待は一挙にしぼみ、小池代表も25日開催された同党の両院議員懇談会で謝罪した。しかし新党を立ち上げる以上、理念・政策を同じくする人物を糾合するのは当然で、希望の党に変わって躍進した立憲民主党の枝野幸夫代表が選挙後に示した「我々の旗の下、同じ考え方の皆さんと勢力を広げたい」との考えも、表現こそ違え意味は同じである。

無原則に受け入れたのでは左右両派が同居し迷走した民進党の二の舞になり、それこそ有権者にとって迷惑な話である。民進党は希望の党、立憲民主党、無所属の3つに分れて選挙に臨み、報道によれば計108人が当選、衆院解散時に比べ11議席増えたとされている。離党者が相次いだ民進党のままで選挙に臨んでいれば、これだけの数が当選することは、まず有り得なかった。

その意味でも「排除の論理」は正しく、それを持って小池氏が党代表を退く必要はない。ただし都政を見るまでもなく、小池代表には、いろいろな問題を提起して衆目を集める一方で、 当然、用意されるべき“落としどころ”が希薄な危うさがある。「都民ファースト」を唱えるだけでは事態は進まず、都政にしろ、国政にしろ、早晩行き詰まる。当面は国民の関心が高い2020年の東京五輪・パラリンピックの無事開催に向け、都政に邁進すべきと思う。

▼見えない社会保障の将来

次いで、安倍信三首相が「国難」と表現する「少子高齢化」。乱暴に言えば、65歳以上の高齢人口に関わる年金、医療、介護など社会保障費をどう確保し、現役世代や次世代の子どもの負担をどこまで軽減するか、さらに高齢者に偏った社会保障をどのように全世代型に変えていくかが、この問題の焦点である。70歳を超えた自らの立場からも注目したが、教育や保育の無償化など「少子」対策には各党が活発に言及したものの、「高齢化」対策は不思議なほど語られなかった気がする。

最終的な解決策としては、「入り」を増やすか、「出」を減らすしかない。しかし社会保障費の財源の多くを赤字国債に頼ってきた結果、国の借金は1070兆円と危険水域にあり、このままでは破綻しかねない。さりとて景気回復による大幅な税収増が当面、期待薄である以上、「入り」を増やすには消費税の引き上げしかない。既に医療費の本人負担の引き上げなど見直しが進められている「出」の削減も、今後の急速な高齢化を前にすれば、余程大胆な策を採らない限り帳尻は合わない。

一方で、今回の総選挙を見るまでもなく、投票率は60歳代以上が他世代より高く、票への影響を考えると各党が大胆な提案に二の足を踏むのも分らない訳ではない。しかし昨年9月時点で3494万人、人口の27・3%に達した高齢人口は今後も増加が続き、14歳〜64歳の生産年齢人口2・2人で高齢者一人を支える社会構造はさらに厳しさを増す。社会保障制度の将来が見えない状況は今後も続き、家計金融資産が過去最高の1800兆円になっても、こうした不安を抱えたままでは国内消費の伸びも期待できない。

それでは打つ手は全くないのか。きめ細かな対策を採ることで事態を緩和する策はいろいろあると思う。毎年1兆円以上拡大し2015年で41・5兆円に達した国民総医療費ひとつとっても、医療費の伸びを抑制する多彩な手段がもっと工夫されていいのではないか。

例えば、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間を指す「健康寿命」と「平均寿命」の間には男性で約9年、女性は12年を超す差があり、この期間をどう過ごすかが、高齢者の最大の不安となっている。厚生労働省の資料によると、日本人が生涯に費やす医療費は2566万円(2013年度)。男性はうち46%、女性は53%を70歳以上に使い、健康寿命が終了すると医療費も激増する。となると健康寿命を引き上げることができれば、医療費も減る理屈。高齢者が利用できる運動プログラムや施設の整備が、もっと積極的に提案されていいように思う。

一方で元気な老人は増え、2017年現在、4・5人に1人、770万人が何らかの形で働いている。高度の技術、知識を持った人も多い。就業の機会を含め社会参加する受け皿を増やし、何らかの形で多少の収入が得られる制度を整備すれば、年金や介護費用の圧縮も期待できる。

少子高齢化の最先端を走る日本の試みには世界も注目している。どのような社会を創るにせよ政治の決断は欠かせず、与野党から責任ある提案が積極的になされる必要がある。そのためにも「数合わせ」の再編より、各党が自らの理念・政策を競い合う政界の姿の方が時代に合っている気がする。

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