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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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ささやかだが、大きな一石 [2006年07月07日(Fri)]
ささやかだが、大きな一石
「歴史を越える歴史認識」共同出版に思う


 笹川平和財団が2001年に立ち上げた「日中若手歴史研究者会議」の共同研究の成果を一冊にまとめた「国境を越える歴史認識―日中対話の試み」が5月末、東大出版会と中国社会科学院・社会科学文献出版社から同時出版された。

 昨年、日中韓の3国で歴史教科書が共同編集されているが、大学生や歴史研修者向けにこうした本が出版されるのは初めてという。共通の言葉、土俵がないまま批判し合い、誤解が誤解を増幅する悪循環は避けるべきである。共同出版それ自体はささやかな試みだが、理性的で学術的な対話に向け大きな一石となるよう期待する。


 歴史認識問題は小泉首相の靖国参拝を軸に、日本のアジア外交の焦点に浮上。中国を中心にした激しい批判に対し、「あくまで日本の宗教観、文化の問題」とする反発も強く、若い世代に「日本嫌い」「中国嫌い」が増加する結果にもなっている。

 もともと日本には中国との交流を通じ、文字を含め多くの文化を大陸から取り入れてきた歴史もあり、根強い親近感がある。批判の応酬が続けば親近感が冷え込み、将来の友好の芽が摘まれる恐れもある。

 国も体制も違う以上、歴史観が一致することはあり得ない。しかし、冷静な学術研究を共同で進め、どの点で一致し、どの点が違うのか整理することで冷静な議論、対話を進める場も育つはずである。今回の共同出版がその第一歩となるよう期待する。

 執筆者11人のうち中国人側の3人は、いずれも日本や米国で研究する学者である。中国側には大陸の学者が参加していない点に不満があったはずである。内容に関しても執筆者相互間も含め日中双方に異論があったと聞く。

 しかし最終的に一語一句、中国側が正確に翻訳し同時出版に踏み切った点は注目されていい。社会科学文献出版社の謝寿光社長は「同時出版について中国政府、社会科学院も支持している」と語っている。

 北京でインタビューした社会科学院近代史研究所の歩平所長も「日本に長期滞在している中国人学者は日中双方の事情を知ることができる。グローバル化時代にはこうした広い視野が必要で、大陸の学者もこれに参加することで一層深みのある歴史観を打ち出すことができる」と前向きな評価を語った。

 20年ぶりに訪れた北京では、近代的な百貨店の売り場にカラフルなファッションに身を固めた若者が押し掛けていた。若い世代は、中国共産党の方針がすべてであった戦争世代と違い、多様な価値観、自己主張を持つ。
 
 同時に中国政府の対日政策にも変化の兆しが見える。しかし、こうした今回のような試みを政府間で行うのは難しい。学者の人選から文章の表現まで調整が難航するからだ。民間だからこそできた事業であり、笹川平和財団の努力は大きく評価されていい。

                                                   (了)
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