仙台市長選挙候補者への公開質問状/高齢者福祉[2009年07月17日(Fri)]
■仙台市長選挙候補者への公開質問状 ■
みやぎ高齢者福祉の里をつくる会
みやぎ高齢者福祉の里をつくる会
高齢社会が進む中で圧倒的に不足している特別養護老人ホームの増設を求めて運動している市民団体です。
このみやぎ高齢者福祉の里をつくる会と協同して宮城県社会保障推進協議会も運動を進めています。
現在の制度のもとでは、シルバーハウジングとか高齢者専用住宅とか様々な「高齢者の住まい」が作られていますが、介護が必要になった高齢者が安心して終の棲家として選択出来るのは、職員体制が最も充実している特別養護老人ホームではないかと考えています。
しかし宮城県における特養待機者は1万人をこえ、その半分近くは仙台市民と報道されています。また直ぐにでも優先入所が必要な待機者が千人近く居るとも報道されています。
仙台市の次期保健福祉計画(介護事業計画)でも、3年間で500床の増設を予定しております。しかし前期の計画でも500床増設を計画しましたが、残念ながら期間中には達成できませんでした。それは介護保険導入後、特養ホームをめぐる経営環境が急速に悪化し、建設に手を上げる社会福祉法人が少なくなっているからです。特に大都市である仙台市では、特養建設は資金的にも経営的にも困難になってきています。
私たちは、せめて仙台市の次期計画の500床増設を達成する為には、過去仙台市が実施していたような、市有地の無償貸与や土地造成への補助制度など特養建設への助成制度の復活・充実が不可欠だと考えています。又厚労省は、新型特養個室ユニット型の建設をすすめてきておりますが、生活保護受給高齢者などは、生活保護の住居費がホテルコストに見合わないことから新型特養には入所できないことになっております。こうした現状について、貴候補のお考えをお聞かせください。
質問 貴候補は、特養建設の達成のために何が必要であるとお考えですか。
〔奥山恵美子さんからの回答〕
仙台市の施設整備についての助成制度は、他都市と遜色のないものと考えているほか、単独の制度として敷地整備に対する助成も行っています。
財政状況が厳しい中、さらなる助成制度の拡充は難しいと考えておりますが、必要な方が円滑に入所できる環境を整えることは、最も重要であり、3年間で特養500人、老健300人、認知症対応のグループホーム300人増の施設整備を着実に実行してます。
整備基準も関係団体等からのご意見を踏まえて、多床室も交えるなど、整備しやすい方法を取り入れてまいります。こうした効果を見きわめるとともに、事業者の応募状況も検証しながら、施設整備が着実に推進されますよう努めます。