新しい年に向けてテイクオフ(続)
[2022年12月31日(Sat)]
昨日(12/30)の東証大納会で
締めくくりの鐘を打ち鳴らした脚本家の三谷幸喜さんのスピーチ、
うーん、大納会の打鐘のゲストは三谷幸喜さんということで
そのスピーチを楽しみにしていたのですが、
あまりに普通でインパクトなし。
―― 今年の年末の株価は4年ぶりに前年を下回ったというのに……
松下幸之助『道をひらく』より――
「一陽来復」
松下幸之助『続・道をひらく』より――
「年の暮れ」


「吾唯足知」(ワレタダタルコトヲシル)/龍安寺

「日々是好日」
「今日是好日」
「一日一生」
「生死事大」
「一期一会」
「脚下照顧」
「格致日新」

愚直に一歩、一歩、もう一歩
締めくくりの鐘を打ち鳴らした脚本家の三谷幸喜さんのスピーチ、
「鎌倉時代は先が読めないという意味で
現代とすごく近いような気がしております。
僕らもこの一寸先は闇の世の中を
これから一歩一歩着実に
進んでいかなければいけないなというふうに思っています。
1歩進んで2歩下がる、
これだとどんどん後ろに下がっちゃうんで、良くありません。
2歩進んで2歩下がる、
これだとほとんど足踏み状態なので、これも良くありません。
3歩進んで2歩下がる、
これです、皆さん、3歩進んで2歩下がる、
少しずつですが、1歩ずつ前に向かって歩いていきましょう。
来年の干支は兎です。
兎というのは、非常に危機管理能力が発達しておりまして
寝ている時もずっと目を開けていると言われております。
僕らもしっかりと目を開けて
少しずつ前向きに新しい未来へ進んでいきたいと思っております。
きっとそこには、
今と違う素晴らしい景色が広がっていると思っております。」
僕らもこの一寸先は闇の世の中を
これから一歩一歩着実に
進んでいかなければいけないなというふうに思っています。
1歩進んで2歩下がる、
これだとどんどん後ろに下がっちゃうんで、良くありません。
2歩進んで2歩下がる、
これだとほとんど足踏み状態なので、これも良くありません。
3歩進んで2歩下がる、
これです、皆さん、3歩進んで2歩下がる、
少しずつですが、1歩ずつ前に向かって歩いていきましょう。
来年の干支は兎です。
兎というのは、非常に危機管理能力が発達しておりまして
寝ている時もずっと目を開けていると言われております。
僕らもしっかりと目を開けて
少しずつ前向きに新しい未来へ進んでいきたいと思っております。
きっとそこには、
今と違う素晴らしい景色が広がっていると思っております。」
うーん、大納会の打鐘のゲストは三谷幸喜さんということで
そのスピーチを楽しみにしていたのですが、
あまりに普通でインパクトなし。
―― 今年の年末の株価は4年ぶりに前年を下回ったというのに……
「鎌倉時代に限らず、いつの時代も先は読めません。
一寸先は闇か、光か、だれもわからない。
そんな世の中を
『1歩進んで2歩下がる』だと3歩しか歩いていない。
『2歩進んで2歩下がる』では4歩で、
『3歩進んで2歩下がる』だと5歩です。
一寸先は闇か、それとも光か、先が読めないのだから、
大切なのは、結果として下がってるか、足踏みか、前進かではなく、
「今を歩き続ける」ことです。
来年は卯年ですが、うさぎは危機管理能力が発達して
寝ているときも目を開けている。
我われもしっかり目を見開いて現実から目を逸らさず、
闇雲に前へ前へと進むのではなく、
立ち止まるべき時は立ち止まり、後進すべき時は後進し、
そして、乗り越えるべき危機にも立ちすくむことなく、
しっかり足踏みして(時には後ろに引き下がり)助走をつけ、
力強くジャンプして飛躍しましょう。」
そんな世の中を
『1歩進んで2歩下がる』だと3歩しか歩いていない。
『2歩進んで2歩下がる』では4歩で、
『3歩進んで2歩下がる』だと5歩です。
一寸先は闇か、それとも光か、先が読めないのだから、
大切なのは、結果として下がってるか、足踏みか、前進かではなく、
「今を歩き続ける」ことです。
来年は卯年ですが、うさぎは危機管理能力が発達して
寝ているときも目を開けている。
我われもしっかり目を見開いて現実から目を逸らさず、
闇雲に前へ前へと進むのではなく、
立ち止まるべき時は立ち止まり、後進すべき時は後進し、
そして、乗り越えるべき危機にも立ちすくむことなく、
しっかり足踏みして(時には後ろに引き下がり)助走をつけ、
力強くジャンプして飛躍しましょう。」
三歩進んだと思ったら、四歩下がる。そんな毎日である。
だが、思うようにいかないことは、悪いことばかりではない。
思う通りにいかないからこそ、思わぬ方向に道が開ける。
速く進みたければ一人で歩め。
遠くまで行きたければ、みんなで歩め。
これは、アフリカのことわざだという。
三歩進んだと思ったら、四歩下がる。その七歩の歩みを、
僕は書き残すようにしている。
速く進めないことにもどかしさを感じながらも、
何が「進む」なのかを決めつけている自分の思い込みを、
解きほぐしてくれているのが子どもたちなのだと気づく。
森田真生『偶然の散歩』

何度も転び、そのたびにまた立つ。
そうして試行錯誤を繰り返しながら、
僕たちは歩くことを全身で体得してきた。
転ぶたび、そして立つたびに、人の身体は賢くなっていくのだ。
あっちへ走り、こっちへと駆け、
ズデンと転んではぎゃあと泣きながら、
子どもは身体の知性を鍛える。
それに比べ、ちっとも転ばなくなってしまった自分は、
どこか停滞しているのかもしれないとも思う。
(…)
転んでも転んでも立ち上がるしぶとさ。それと同時に、
立ち上がってもなお、いつでも転べる勇気と身軽さ。
そのどちらも失わないでいたいと思う。
森田真生『偶然の散歩』
だが、思うようにいかないことは、悪いことばかりではない。
思う通りにいかないからこそ、思わぬ方向に道が開ける。
速く進みたければ一人で歩め。
遠くまで行きたければ、みんなで歩め。
これは、アフリカのことわざだという。
三歩進んだと思ったら、四歩下がる。その七歩の歩みを、
僕は書き残すようにしている。
速く進めないことにもどかしさを感じながらも、
何が「進む」なのかを決めつけている自分の思い込みを、
解きほぐしてくれているのが子どもたちなのだと気づく。
森田真生『偶然の散歩』

何度も転び、そのたびにまた立つ。
そうして試行錯誤を繰り返しながら、
僕たちは歩くことを全身で体得してきた。
転ぶたび、そして立つたびに、人の身体は賢くなっていくのだ。
あっちへ走り、こっちへと駆け、
ズデンと転んではぎゃあと泣きながら、
子どもは身体の知性を鍛える。
それに比べ、ちっとも転ばなくなってしまった自分は、
どこか停滞しているのかもしれないとも思う。
(…)
転んでも転んでも立ち上がるしぶとさ。それと同時に、
立ち上がってもなお、いつでも転べる勇気と身軽さ。
そのどちらも失わないでいたいと思う。
森田真生『偶然の散歩』
松下幸之助『道をひらく』より――
「一陽来復」
ひろい世の中、長い人生、
いつも心楽しいことばかりではない。
何の苦労もなく何の心配もなく、ただ凡々と泰平を楽しめれば、
これはこれでまことに結構なことであるけれど、
なかなかそうは事が運ばない。
ときには悲嘆にくれ、絶体絶命、
思案にあまる窮境に立つこともしばしばあるであろう。
しかし、それまたよし。
悲嘆のなかから、人ははじめて人生の深さを知り、
窮境に立って、はじめて世間の味わいを
学びとることができるのである。
頭で知ることも大事だが、
身をもって知るということが何よりも大事。
塩の辛さはなめてみてはじめてわかる。
知るということにも、いろいろあるのである。
窮境に立つということは、
身をもって知る尊いチャンスではあるまいか。
得難い体得の機会ではあるまいか。
そう考えれば、
苦しいなかにも勇気が出る。元気が出る。
思い直した心のなかに新しい知恵がわいてくる。
そして、禍いを転じて福となす、つまり一陽来復、
暗雲に一すじの陽がさしこんで、
再び春を迎える力強い再出発への道がひらけてくると思うのである。
いつも心楽しいことばかりではない。
何の苦労もなく何の心配もなく、ただ凡々と泰平を楽しめれば、
これはこれでまことに結構なことであるけれど、
なかなかそうは事が運ばない。
ときには悲嘆にくれ、絶体絶命、
思案にあまる窮境に立つこともしばしばあるであろう。
しかし、それまたよし。
悲嘆のなかから、人ははじめて人生の深さを知り、
窮境に立って、はじめて世間の味わいを
学びとることができるのである。
頭で知ることも大事だが、
身をもって知るということが何よりも大事。
塩の辛さはなめてみてはじめてわかる。
知るということにも、いろいろあるのである。
窮境に立つということは、
身をもって知る尊いチャンスではあるまいか。
得難い体得の機会ではあるまいか。
そう考えれば、
苦しいなかにも勇気が出る。元気が出る。
思い直した心のなかに新しい知恵がわいてくる。
そして、禍いを転じて福となす、つまり一陽来復、
暗雲に一すじの陽がさしこんで、
再び春を迎える力強い再出発への道がひらけてくると思うのである。
もちろん中小企業の弱体性というものはあります。
けれども弱体性だけを認識して悲観するのと、
中小企業の長所というものを認識して勇気をもつというのと、
2つあるわけです。
前のほうはやっぱりうまくいかない。
景気に非常に押されるわけです。
あとのほうはむしろ面白くやっている。
だから認識いかんですよ。
「経営の醍醐味が味わえるという中小企業のよさ」
『松下幸之助・経営の真髄』より
けれども弱体性だけを認識して悲観するのと、
中小企業の長所というものを認識して勇気をもつというのと、
2つあるわけです。
前のほうはやっぱりうまくいかない。
景気に非常に押されるわけです。
あとのほうはむしろ面白くやっている。
だから認識いかんですよ。
「経営の醍醐味が味わえるという中小企業のよさ」
『松下幸之助・経営の真髄』より
松下幸之助『続・道をひらく』より――
「年の暮れ」
何となく心せわしくなってきた。
毎年のことで、別にどうということはないようにも思うのだが、
やはり年の暮れというと落ち着かない。
あれもかたづけておきたい。これも始末をしておきたい。
別にウカウカすごしてきたつもりではないけれども、それでも
何となくその日その日をウカウカすごしてしまったような
悔いにおそわれるこの年の暮れである。
だがしかし、こんな思いがあればこそ、
この一年のしめくくりもできるのであろう。
年内余日もないきょうこのごろではあるけれど、
今からでもおそくない。できる限りのことはしておこう。
及ばずながらもやってみよう。
今や一日が尊く、一時間が貴重なのである。
そんななかでも、世と人に対する感謝の気持ちだけは忘れまい。
この一年、ともかくもすごし得たのは、自分ひとりの力ではない。
あの人のおかげ、この人のおかげ、
たくさんの人のたくさんの善意と好意のおかげである。
時にやり切れない思いに立ったこともあろうけれど、
最後はやっぱりこの感謝の思いにかえりたい。
それでこそのこの年の暮れである。
毎年のことで、別にどうということはないようにも思うのだが、
やはり年の暮れというと落ち着かない。
あれもかたづけておきたい。これも始末をしておきたい。
別にウカウカすごしてきたつもりではないけれども、それでも
何となくその日その日をウカウカすごしてしまったような
悔いにおそわれるこの年の暮れである。
だがしかし、こんな思いがあればこそ、
この一年のしめくくりもできるのであろう。
年内余日もないきょうこのごろではあるけれど、
今からでもおそくない。できる限りのことはしておこう。
及ばずながらもやってみよう。
今や一日が尊く、一時間が貴重なのである。
そんななかでも、世と人に対する感謝の気持ちだけは忘れまい。
この一年、ともかくもすごし得たのは、自分ひとりの力ではない。
あの人のおかげ、この人のおかげ、
たくさんの人のたくさんの善意と好意のおかげである。
時にやり切れない思いに立ったこともあろうけれど、
最後はやっぱりこの感謝の思いにかえりたい。
それでこそのこの年の暮れである。
大阪国際空港・A滑走路(2022.12.30)
来年も良い年でありますように
来年も良い年でありますように


「吾唯足知」(ワレタダタルコトヲシル)/龍安寺

「日々是好日」
「今日是好日」
「一日一生」
「生死事大」
「一期一会」
「脚下照顧」
「格致日新」

愚直に一歩、一歩、もう一歩

この続きはまたいつか
会計は算術ではなく、思想である
会計情報という数字を介して、経営との対話がはじまる。

会計は算術ではなく、思想である

会計情報という数字を介して、経営との対話がはじまる。