正しく訊こうと考えて問題を出す
[2022年04月21日(Thu)]
吉田悦之『宣長にまねぶ』より――
小林秀雄『学生との対話』より――


愚直に一歩、一歩、もう一歩
結局は、
高い目標が有るか否かである。
志を立てて、目的を完遂しようとしたとき、
それまでバラバラだった知は、
統合される。あるいは方向性を持ち出す。

高い目標が有るか否かである。
志を立てて、目的を完遂しようとしたとき、
それまでバラバラだった知は、
統合される。あるいは方向性を持ち出す。
宣長にとって、生きるとは「考える」ことであった。
吉田悦之『宣長にまねぶ』
吉田悦之『宣長にまねぶ』
「考える」とは、
自分が身をもって相手と交わることだ。
だから、考えるとは、つきあうことなのです。
ある対象を向こうへ離して、
こちらで観察するのは考えることではない。
対象と私とがある親密な関係に入り込む、
それが考えることなのです。
人間について考えるというのは、
その人と交わることです。
小林秀雄『学生との対話』
自分が身をもって相手と交わることだ。
だから、考えるとは、つきあうことなのです。
ある対象を向こうへ離して、
こちらで観察するのは考えることではない。
対象と私とがある親密な関係に入り込む、
それが考えることなのです。
人間について考えるというのは、
その人と交わることです。
小林秀雄『学生との対話』
小林秀雄『学生との対話』より――
「質問するというのは難しいことです。
本当にうまく質問することができたら、もう答えは要らないのですよ。
僕は本当にそうだと思う。ベルグソンもそう言っています。
僕ら人間の分際で、この難しい人生に向かって、
答えを出すこと、解決を与えることはおそらくできない。
ただ、正しく訊くことはできる。
だから諸君、正しく訊こうと、そう考えておくれよ。
ただ質問すれば答えてくれるだろうなどと思ってはいけない。
『どうしますか、今の、現代の混乱を?』なんて
問われてもどう答えますか。質問がなっていないじゃないか。
質問するというのは、自分で考えることだ。
僕はだんだん、自分で考えるうちに、
『おそらく人間にできるのは、
人生に対して、うまく質問することだけだ。
答えるなんてことは、とてもできやしないのではないかな』と、
そういうふうに思うようになった。
さあ、何か僕に訊いてみたいことがありますか」
僕は本当にそうだと思う。ベルグソンもそう言っています。
僕ら人間の分際で、この難しい人生に向かって、
答えを出すこと、解決を与えることはおそらくできない。
ただ、正しく訊くことはできる。
だから諸君、正しく訊こうと、そう考えておくれよ。
ただ質問すれば答えてくれるだろうなどと思ってはいけない。
『どうしますか、今の、現代の混乱を?』なんて
問われてもどう答えますか。質問がなっていないじゃないか。
質問するというのは、自分で考えることだ。
僕はだんだん、自分で考えるうちに、
『おそらく人間にできるのは、
人生に対して、うまく質問することだけだ。
答えるなんてことは、とてもできやしないのではないかな』と、
そういうふうに思うようになった。
さあ、何か僕に訊いてみたいことがありますか」
ベルグソンは若いころにこういうことを言ってます、
問題を出すということが一番大事なことだ、
うまく出す、問題をうまく出せば即ちそれが答えだと、
いま文化の問題でも、何の問題でもいいが、
物を考えている人がうまく問題を出そうとしませんね、
答えばかり出そうとあせっている
小林秀雄・岡潔『人間の建設』
問題を出すということが一番大事なことだ、
うまく出す、問題をうまく出せば即ちそれが答えだと、
いま文化の問題でも、何の問題でもいいが、
物を考えている人がうまく問題を出そうとしませんね、
答えばかり出そうとあせっている
小林秀雄・岡潔『人間の建設』
朝に種を蒔き 夕べに手を休めるな。
うまくいくのはあれなのか、これなのか あるいは、
そのいずれもなのかあなたは知らないからである。
コヘレトの言葉(11:6)/旧約聖書(日本聖書協会・共同訳)
うまくいくのはあれなのか、これなのか あるいは、
そのいずれもなのかあなたは知らないからである。
コヘレトの言葉(11:6)/旧約聖書(日本聖書協会・共同訳)

愚直に一歩、一歩、もう一歩

Thank you very much. この続きはまたいつか
会計は算術ではなく、思想である
会計情報という数字を介して、経営との対話がはじまる。

会計は算術ではなく、思想である

会計情報という数字を介して、経営との対話がはじまる。