• もっと見る

2024年02月12日

【助成事業報告・No19】ILサポート merry merry

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第19号事業のILサポート merry merryの事業報告書を掲載致します。

◆助成第19号◆
ILサポート merry merry(団体・山口県)


◆申請事業◆
映画「インディペンデントリビング」上映会&トークイベント

◆助成支給額◆
200,000円

◆事業担当者◆
松井恵子さん(代表)

◆事業の目的・概要・効果等◆
【目的】
地域で障害者が自分らしく生活できるように当事者団体を発足させるにあたり、映画「インディペンデントリビング」の上映会を開催し、「自立とは何か?」「地域で生きる大切さ」について考え、知ってもらうきっかけを作る。
山口県宇部市では地域で自立生活する障害者が少なく、アクセス面はもちろん、自らの力を発揮しにくい街であるため、障害があることでの「生きづらさ」や実際に不便を感じている私たち自身の声を届けていく大切さ、運動を地域の方々に伝え、一緒に社会を変えていく仲間を増やしていくことにも繋げていく。

【概要】
今夏、私は障害者の自立生活と社会参加を目的としたピアサポート団体を立ち上げた。
一人ひとりがエンパワメントできる地域社会を実現するため、この映画の上映を多くの障害当事者、家族、支援者などに呼びかけ見てもらうことで、自立とは何か?地域で生きることはどういうことか?など一人でも多くの人が「自分らしさ」について考え、知ってもらうために開催した。
上映後は「自分らしさを見つけるストーリー」と題して、映画出演者の内村恵美さん、山梨県清里町でバリアフリーペンションを経営する盛上真美さんを招き、私松井恵子をファシリテーターとし、当事者、支援者の立場から"自分らしさ"についてトークセッションを実施した。
また、どんな参加者も来れるように、託児室を開設したり、会場後方に横になって休める場所などを作り、様々な方に楽しんでもらえる工夫をした。

【効果・反省点】
会場50名、オンライン上映50名設定としてハイブリッド形式で開催したが、会場には50名をはるかに越える90名の参加者が来場した。地域への地道な周知活動、また映画の関心度も高かったのではないかと思う。
上映後のトークイベントでは、オンライン参加予定だったゲストお二人ともILサポートmerry merry初めてのイベントということで現地へ来てくださり、「生」のリアルなお話をしていただいた。最後の質問コーナーでは、たくさんの質疑や感想をいただき、直接対話形式で答えることができた。
反省点としては、ILサポート merry merry として初めてのイベントだった為、人手不足、予算不足でかなりの出費となってしまった。特に、会場費(リハーサルや託児室の設置など)やゲスト宿泊費、チラシ代など計上していなかった品目や思いがけない出費もあり、予算がオーバーしてしまった。
また、会場では当事者の参加が少なかった。特に車椅子ユーザーの方が少なく、アクセス面で移動がしにくさや自立について意識が低い地域なのだと痛感させられ、今後の課題となった。


◆事業時期・内容◆
【日時】12月4日(日) 13:30?16:30
【場所】ときわ湖水ホール
【タイムスケジュール】
13:00開場・受付
13:30-15:15映画「インディペンデントリビング」上映
15:15-15:30 休憩
15:30-16:30 トークセッション「自分らしさを見つけるストーリー」

*オンライン上映会
【視聴期間】12月3日(土)15:30?12月4日(日)15:30まで
トークセッションの模様は、後日字幕がつけて、オンライン視聴者へ期間限定で配信した。

image_6483441 (3).JPG
受付の様子

image_6483441 (4).JPG
トークセッション
左から松井さん、内村さん、盛上さん

image_50462209.JPG
会場の様子

◆事業成果◆
映画は会場にて50名設定だったが、会場には予想を遥かに超えた90名の参加者が集まり、大盛況となった。
会場へ来れない方、またより多くの人に観てもらうためオンラインでの上映も50名想定で実施したが、こちらは33名の参加となった。
周知活動については、IT社会でSNS等での周知にとどまらず、地道に宇部市内外、山口県内外の行政機関、公共施設、学校や障害福祉施設、また地域のお店などに足を運び、周知した成果だと思う。
上映後のトークセッションでは、現地にて3人で登壇できたこともあり、参加者からの質問も多くあり、「自立生活」や「自分らしさ」についてこの地域でも関心が高く、繋がり交流を持ちたいという傾向が見えて、これからの活動や繋がりの輪を広げていけるビジョンができた。

◆経費収支内訳◆
■収入
三澤基金助成金 200,000円
上映会参加費    71,400円
寄付   10,000円
合計 281,400円

■支出:
会場費        79,296円
ゲスト謝礼金     20,000円
ゲスト交通費・宿泊代 61,140円
情報保障費      33,000円
印刷費        51,028円
その他助成対象外経費 152,119円
合計:396,583円   

◆今後に向けて◆
ILサポート merry merryとして初めての取り組みとなり、イベントに向けてメンバーや協力者も増えたことはとても嬉しかった。またイベントや周知活動を通して繋がりを持つことができた様々な団体や施設、地域の方々と共に、障害種別を越えたIL運動や自立生活の実現に向けての取り組みを実施していきたい。

IMG-5112.jpg
2022/12/10朝日新聞 松井さんインタビュー記事


◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛

2022年08月15日

【助成事業報告・No18】特定非営利活動法人障害者自立生活センター・スクラム

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第18号事業の特定非営利活動法人障害者自立生活センター・スクラムの事業報告書を掲載致します。

◆助成第18号◆
特定非営利活動法人障害者自立生活センター・スクラム(団体・大阪府)


◆申請事業◆
ピアスクールオンライン 切り開け!私たちに託された未来 〜障害のある私たちのこれまでとこれからを学ぶ8日間のスクールライフ〜

◆助成支給額◆
300,000円

◆事業担当者◆
川添克己さん(事務職員)

◆事業の目的・概要・効果等◆
 全国の若手障害当事者を対象に、自立生活に関するワークショップ(ピアスクール)を開催した。障害者差別解消法や総合支援法などの法律や制度が整備されてきた昨今でも障害者が地域で自分らしく生活を送ることにはまだまだ課題がある。本事業では障害者を取り巻く課題を取り上げ、当事者が主体的に考え、行動できることを目指した。
 また、オンラインでの開催により全国からの参加が可能になり、さまざまな障害種をもった当事者が集まった。障害者運動の大切さやピアカンなどの当事者活動の重要性を伝え、一緒に考えることを目的とした。

◆事業時期・内容◆
 2022年1月から3月にかけて、全8回のオンラインワークショップ(ピアスクール)を開催した。スケジュールとしては毎週土曜日、13時から16時。
 内容としては、「自立生活センターの役割」「自立生活運動の歴史」「ピアカン」「権利擁護」など障害者をとりまく課題を選定した。それぞれについて講師をお呼びしてお話を聞くとともに、グループワークを行った。

◆事業成果◆
 日本全国から27名の当事者が受講に応募され、23名が最後までカリキュラムを修了された。様々な障害種別の当事者が意見共有することで、これから先の障害者運動の新たな形を探索できた。オンライン開催のメリットを最大限活かせるような受講システムを試行錯誤しながら構築できた。参加者の意見も取り入れ、合理的配慮も工夫することで、参加しやすいワークショップを運営できた。本事業は若手当事者リーダー育成事業として、仲間づくりや新たな当事者運動を展開するために有意義なものだった。また、障害者運動の歴史や背景を伝え考えることで、若手当事者リーダーの育成として直接的な影響を与えることができたと考える。

※受講生の感想の一部(「卒業文集」として5名の感想を掲載しています)
今までの人たちの運動によって今の僕たちの生活がおくれていることを改めて感じました。昔は電車やバスなども今のように普通ではなかったことを知った。これは昔の人たちが権利を主張してくれたからである。自分自身もわからないことが多かったので、この場で勉強することができて良かったです。(れん)

つづきはこちらからご覧いただけます(PDF)

◆経費収支内訳◆
■収入:三澤基金助成金 300,000円

■支出:
謝礼金  265,800円
印刷代   29,452円
郵送代   13,884円
合計:309,136円   

◆今後に向けて◆
 次世代の当事者運動や自立生活、自分らしく生きる障害者リーダー育成のために、事業の継続、ブラッシュアップを検討する。

◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2022年05月09日

【助成事業報告・No17】一般社団法人神奈川県聴覚障害者連盟青年部

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第17号事業の一般社団法人神奈川県聴覚障害者連盟青年部の事業報告書を掲載致します。

◆助成第17号◆
一般社団法人神奈川県聴覚障害者連盟青年部(団体・神奈川県)


◆申請事業◆
ろう塾事業

◆助成支給額◆
292,000円

◆事業担当者◆
大橋 翼さん(事務局長)

◆事業の目的・概要・効果等◆
<概要>
 一般社団法人神奈川県聴覚障害者連盟は神奈川県内のろう・難聴者の会員で構成された当事者団体である。その中の青年部(以下神聴連青年部)は、若手会員を中心とし、「仲間づくり」「学習づくり」「自己啓発」の三本柱を軸に会員同士の交流や聴覚障害に関わる情報交換などの目的をもとに1994年(平成6年)から活動してきた団体である。
 特に手話を第一言語とする現在のろう者の多くは、成人ろう者として見習うべきロールモデルが周りにいない状況にある。このことは、日常生活における周囲の聴者からの聴覚障害への無理解に伴った社会生活上の困難に向き合う際に、彼ら自身の自己肯定感を著しく低め、結果的にろう者であることに自信が持てない様子を生み出している状態であるといえる。
 そんな若手のろう者に対して、2019年度より開始した「ろう塾事業」は、ろう者のロールモデルと触れ合う場や若手ろう者同士のコミュニティー形成の場を提供している。これらの場の提供は、彼らのそれぞれのアイデンティティをより強固にするだけでなく、社会生活への適応を見据え、青年期に獲得することが期待されるリーダーシップやマネジメント能力の獲得を志向した取り組みともなっており、今後の社会へ貢献できる人材育成を目的とした事業である。

<背景と目的>
〜「若手のろう者の人材育成」と「指導者育成」〜
 ろう・難聴者の中には青年期に手話を第一言語とするろう者としてのアイデンティを萌芽させる者が多いことが知られている。しかし、この萌芽は障害のない者と比較しても遅く、ここには、ろう・難聴者自体の出生率の少なさや、それらに伴う彼らのコミュニティーが形成しづらいことが大きく影響している。
 即ち、ろう者の多くは幼少期の段階で自身と同じ障害を持つろう・難聴者や、特に手話を用いるろう者との出会いが物理的に制限されている状態にあるといえ、その言語的・文化的アイデンティティの萌芽が遅れがちな状況を招いている。
 一部の高等教育機関への進学を果たしたろう・難聴者では、手話を用いるろう者との出会いを果たすことで、その言語的・文化的アイデンティティの獲得を果たす様子も観測されるが、そのような機会に青年期に出会うろう者は未だに少ない様子がある。
 更に、幼少の頃からの未熟な自己肯定感を獲得してきた彼らにとって、聴者と同等の自己肯定感を獲得することは難しい状況にあるが、これらの心理的な発達の課題は、彼らの社会的な発達にも影響を与えており、青年期に獲得することが望ましいリーダーシップやマネジメント能力を獲得しないまま青年期を過ごすことも少なくない。
 そこで、ろう塾では、2つの取り組みを実践している。1つは、特に聴者と対等に社会生活を送るろう者(以下、ロールモデル)とろう・難聴の高校生や大学生、それから若手ろう者らが交流する場を提供している。2つは、これらの交流の場を作る際に、今後の社会で活躍できるろう者を養成する観点から、彼らろう・難聴の高校生〜青年までを運営スタッフとして集い、リーダーシップとマネジメント能力の涵養を図っている。

◆事業時期・内容◆
事業報告書をこちらからダウンロードできます(PDF・全22ページ)

◆事業成果◆
@講義・ワークショップ・オンライン対談を通して、アイデンティティを高め、必要なリーダーシップを学べる場となった。企画ごとに学生スタッフが主体となり、企画運営を進めることができた
A学生スタッフのうち社会に貢献できる人材登用をおこなうことができたスタッフのうち3名がしかく広場の講師となった
B学生スタッフ7名から13名となり、うち4名が高校生となり、スタッフの底上げができた。
C2021年12月にHPを開設することができた。
DSNS配信を積極的におこなったことにより、フォロワーを増やすことができた
 ・Facebook:300→753フォロワー
 ・Instagram:200→1035フォロワー
 ・Twitter(2021年5月に開設):0→613フォロワー
Eコロナウイルスで十分な講義ができなかったその代替として学生スタッフが中心としたオンライン企画を実施することができ多くの参加があった
 ・5月29日(講義)→6名
 ・6月27日(講義)→17名
 ・7月17日(オンライン)→72名
 ・12月12日(オンライン)→136名
 ・12月19日(講義)→20名
 ・1月7日(オンライン)→220名
 ・2月27日(オンライン)→210名
 ・3月5日(オンライン)→170名
 ・3月20日(オンライン)→100名  ※3月16日時点
  ※講義は20名定員

キャプチャ.PNG
感想動画は、ろう塾Youtubeチャンネルでご覧いただくことができます。
こちら


◆経費収支内訳◆
■収入:三澤基金助成金 292,000円
    自己資金     50,000円
    参加費     132,100円
合計:474,100円

■支出:
会場費         7,850円
講師謝金・託児謝金   254,000円
会議費        19,079円
事務費        18,684円
保険料     1,120円
交通費         21,307円
合計:362,040円   


◆今後に向けて◆
 日本手話やろう文化等を学ぶことでアンデンティの確立を図りつつ、青年期に獲得することが期待されるリーダーシップやマネジメント能力の獲得が出来る場を構築することの重要性について改めて確認された。次年度はこれを踏まえ、次年度は今年度以上に学生スタッフに主体的な企画運営への参加を求めることで、更なる学びの場の提供を図りたい。
なお、今後はこれらの社会的な必要性の高さから、神奈川県内のみでなく、その対象となる射程を拡大し、全国的なろう者の人材育成に取り組んでいくために、本事業について別法人の設立を予定している。法人化を機会とし、青年期のみならず、幼児期や学齢期からの言語的・文化的なアイデンティティの涵養についての取り組みについても行っていきたい。
 

◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2022年02月14日

【助成事業報告・No16】NPO法人沖縄県自立生活センター・イルカ&仲村伊織

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第16号事業のNPO法人沖縄県自立生活センター・イルカ&仲村伊織さんの事業報告書を掲載致します。

◆助成第16号◆
NPO法人沖縄県自立生活センター・イルカ&仲村伊織(団体・沖縄県)


◆申請事業◆
おっきいがっこう(高校)にいくためのシンポジウム

◆助成支給額◆
200,000円

◆事業担当者◆
代表 長位鈴子さん


◆事業の目的・概要・効果等◆
<目的>
ぼくはおっきいがっこう(高校)にいきたい。テスト(入試)うけたらいけるときいたからテストを2回受けた。でも障害があるから、テストでいい点がとれないから、コミュニケーション能力がないからいけないっていわれる。どうして。どうしたらぼくが高校に行けるか、みんなで考えてもらうため、みんなで話し合いたい

<概要>
@ 「おっきいがっこう(高校)いく」子どもの声を社会へ〜学びと育ちを考える学習会 ちゃんぷる〜キョウ育(一般市民向け)
A 「おっきいがっこう(高校)いく」障害者権利条約に則ったインクルーシブなきょう育セミナー(行政、議員、教育関係者向け)
B モーショングラフィック「インクルーシブきょう育って何?」の作成


◆事業時期・内容◆
@7月27日(土)13時〜16時 県内ケースを多くの人と共有し、だれ一人取り残さない、一人一人が主体となっておいしい「ちゃんぷるーきょういく」を目指すための市民が参加する学習会
※学習会報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)
0727参加者.PNG
参加者の皆さんの思いでサクラサク

A8月9日(金)13時〜16時50分 障害者権利条約の理念と体系、先進地の実践を知り、沖縄の子ども支援ときょう育施策、特に後期中等教育についてよりよい施策を考えるセミナー
※各資料は、以下からご覧いただけます。
○学習会報告書こちら(PDF)
○セミナー講演録 こちら(PDF)
○配布資料(大阪府立西成高校での取り組み)こちら(PDF)
Bインクルーシブ教育について多くの人に分かりやすく伝えるモーショングラフィックを作る
こちら(Youtube)
mo-syon.PNG
モーショングラフィックの一場面

※その他関連活動
2019年12月23日、沖縄県教育長に対し、県内の障害当事者団体6団体連名により、「重度知的障害者の県立高校受け入れ拒否に関する抗議」文章を提出。
こちら(PDF)
○2019年12月24日琉球新報記事
こちら(JPEG)
○2019年12月24日沖縄タイムス記事
こちら(JPEG)


◆事業成果◆
@これまで別で考えられてきた子ども支援と教育についてつなげることができた。一般の参加者も含めて書いてくれた「桜咲く思い」にあらわされるように、多くの人が共に学び、共に生きることをどうしたらいいかを考え、共有することができた。
A後援を主要な機関や団体からいただくことができ、つながりを作ることができた。現在進行形の重度知的障害者の後期中等教育保障という問題の解決の道筋を示すことができた。
B県内専門学校の協力を得て、学生たちにインクルーシブ教育について知ってもらいながら制作を進めた。12月14日の当団体20周年記念パーティーや12月22日の学園祭でも紹介することができ、今後この問題を多くの人に知ってもらうためのツールのひとつができた。

◆経費収支内訳◆
■収入:三澤基金助成金 200,000円
    沖縄県補助金  199,817円
    自己資金     12,763円
合計:412,580円

■支出:
講師謝金・旅費    154,000円
グラフィック制作謝金 15,000円
広告費     19,659円
情報保障費      193,398円
印刷通信費      18,824円
その他経費      11,699円
合計:412,580円   


◆今後に向けて◆
モーショングラフィックは4部構成の第3部であるので、これから残りの3部をつくれる
ような体制を作りたい。
沖縄における後期中等教育保障を獲得できるように今後も県教育委員会をはじめとして関
係機関に働きかけを続けていく。


◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2021年08月30日

【助成事業報告・No15】藤本あさみ

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第15号事業の藤本あさみさんの事業報告書を掲載致します。

【2019年5月26日付助成決定事業】

◆助成第14号◆
藤本あさみ(個人・兵庫県)


◆申請事業◆
2019年度(第7回)障害平等研修(DET)ファシリテーター養成講座

◆助成支給額◆
200,080円

◆事業担当者◆
藤本あさみさん


◆事業の目的・概要・効果等◆
助成決定記事をご覧ください。


◆事業時期・内容◆
養成講座全体の
日程は 、 2019年5月18日〜11月24日。
この間にオンデマンド型学習(35時間)課題提出、 スクーリング (35 時間、実習2回(3時間× 2回)を行った。
スクーリングは計6日間(6/29・30、8/3・4、11/23・24。全日程とも 10〜18時 。
会場は六郷集会室(六郷地域力推進センター5階)東京都大田区仲六郷2-44-11 。
参考:障害平等研修フォーラム

<スクーリングの様子〉
スクーリング1 縮小.jpeg
3回目

スクーリング4 縮小.jpeg
講師・チューターと修了生

◆事業成果◆
 DET養成講座の 全日程を修了し、登録ファシリテーターとなった。これはあくまでもスタ ート地点に立ったということであり、これから更に練習と経験を積み、実績と知識を増やし 、障害平等研修の質を保証できる認定ファシリテーターとなる必要がある。
 DETフォーラムがすすめるDETの特色の一つは 、ファシリテーターが全員、何らかの機能障害がある障害当事者という点である。当事者が進行役となって、参加者が「障害とは何か」を自ら発見していく発見型学習を進めていくからこそ、当事者の声を聞きながら社会環境を 変えていこうというテーマが際立ってくることを、数回の実習を通して体感した。
 養成講座の中で、自らがDET実習を2回企画し参加者を集めて行うプログラムがあった。 DETは、主に非障害者(健常者)に対して行うのが社会変革に繋げていくのに効果的であるが、障害当事者達にも、エンパワメントの観点から非常に有意義な時間になると実感した。
 また、知人の行政職員達にもDET実習を行った。障害とは「他の者と平等に社会参加が出来ない差別や排除されている環境や人々の態度のこと」であり、その視点を参加者自らが気 づき獲得し、解決行動を作り上げた。行政機関にとって合理的配慮の提供は、障害者差別解消法にも謳われているように義務となる。しかしながら、障害の「社会モデルの視点」なくしては、彼らにとって合理的配慮の提供は、ただの「思いやり」や「配慮」の観点からでは 【義務でやらされている感】になるのではと危惧するが、差別や排除であると気づく発見型 学習は、非常に効果的であった。

◆経費収支内訳◆
■収入:三澤基金助成金 200,080円
    自己資金     60,000円
合計:260,080円

■支出:
受講料 60,000円(DETファシリテーター養成講座)
旅費交通費 200,080円(スクーリング3回分)
合計:260,080円   


◆今後に向けて◆
 2020年2月〜4月予定で、居住圏域内にて障害平等研修の初回開催を目指す。
 まず、有志の会主催で、居住圏域を対象として企画する勉強会やイベント等でDETを実施したいと考えている。有志のメンバーには相談支援専門員や社会福祉士または事業所職員等、福祉関係者が多いため、そのコネクションを活用し、地元の障害者相談支援センターや福祉系事業所等と協力・連携し、DET実施に繋げていきたい。また、圏域の市議会議員等にも実施に向 けて積極的に発信したり、地元行政や社協等に提案をし、研修実施に繋げたい。
 そして地域に根ざした活動をしていくために、DETフォーラムでは、各地のDETファシリテーターと「DETパートナー制度」を進めている。その中で「DET関西」が発足している。その 仲間達と共に、関西圏でDETを広めていきたい 。
 自らのファシリテーターの姿を見てもらい、若い障害当事者達がDETファシリテーターを目指し、関西で更に広がっていくことを期待し、活動を展開したいと考える 。


◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2021年02月22日

【助成事業報告・No14】新潟市精神障害者自助グループ ココカラ

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第14号事業の新潟市精神障害者自助グループ ココカラの事業報告書を掲載致します。

◆助成第14号◆
新潟市精神障害者自助グループ ココカラ(団体・新潟県)

退院するあなたへ-02.jpg
パンフレットに掲載されたココカラの紹介

◆申請事業◆
「もうすぐ退院するあなたへ」パンフレット配布及びアンケートト

◆助成支給額◆
189,000円

◆事業担当者◆
内藤 織恵さん(代表)

※申請内容については、助成決定記事をご覧ください。

◆事業の目的・概要・効果等◆
・精神障害当事者目線で作成する「退院の手引き書」について、アンケートを行い、更に良いものを作成する。
・各関係団体に配布する。
・ただ配布しただけでは伝わらないという事が配布してわかっていたので、講演やシンポジウムを行うと効果的であった。(資料としてパンフレットを配布する)

■パンフレット「もうすぐ退院するあなたへ」はこちらからダウンロードできます(PDF)
退院するあなたへ-01.jpg
パンフレット表紙

■アンケート結果こちらからご覧いただけます(PDF)
アンケート結果.jpg
アンケート結果1ページめ

◆事業時期・内容◆
4月 助成決定
5月 アンケート実施
9月 アンケート結果まとめ
10月 改訂版パンフレット完成
11月 シンポジウム開催
11〜12月 各病院配布・行政へ配布
1月 新潟医療福祉大ゲストティーチャー、ピアサポートについて講演会

◆事業成果◆
どんなに意義のある事をしても、説明しなくては伝わらない事を痛感した。このパンフレットは当事者主体で作成しており、「ピアサポート」の一環である。ピアサポートや相談事業のイベントにて配布する事によってパンフレットの意義をよく理解してもらう事ができた。また、「リカバリーストーリー発表」と一緒にパンフレットを配布するのも効果があった。

◆経費収支内訳◆
■収入:三澤基金助成金 189,000円
    自己資金      840円
合計:189,840円

■支出:
パンフレット印刷代 60,500円(1,000部)
事務用品      21,811円
郵送料       85,529円
ガソリン代      7,000円
配布日当      10,000円
雑費         5,000円
合計:189,840円   


◆今後に向けて◆
半分以上は配布済みだが、残っているものを効果的に使いたい。


◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2020年08月10日

【助成事業報告・No13】車いす登山&アクティビティプロジェクト実行委員会

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第13号事業の車いす登山&アクティビティプロジェクト実行委員会の事業報告書を掲載致します。

◆助成第13号◆
車いす登山&アクティビティプロジェクト実行委員会(団体・大分県)


◆申請事業◆
車いす登山&アクティビティプロジェクト

◆助成支給額◆
56,072円

◆事業担当者◆
橋本 剛さん(代表)

※申請内容については、助成決定記事をご覧ください。

◆事業の目的・概要・効果等◆

助成決定記事をご覧ください。


◆事業時期・内容◆

助成報告書をご覧ください。
こちら(PDF)


◆事業成果◆
実際に車いすでの登山を行い無事安全に久住山頂まで行くという日本では前代未聞の挑戦(頸髄損傷者では異例)のことを実現する事ができました。
多くの方にご協力いただき障がいがあっても山登りやアクティビティを諦めることなく楽しめるということを大分県の方々に知ってもらいOBS大分放送さんや各新聞社さん等の協力のもと、車いす登山風景や素晴しいドローン映像を放送していただき多くの人に感動を与えることができました。また、事業を通して障がいに対しての理解や協力者も多く増え、今後も九州にて車いすアクティビティを普及していく為、の第一歩を踏み出すことができました。

キャプチャ.PNG
写真:OBS大分放送の密着映像より

◆経費収支内訳◆
■収入:三澤基金助成金 56,072円
(70,000円の助成だったが、残金を返金)

■支出:
@車いすで久住山 山頂へ!
2018年10月08日(月)本番当日HIPPOcampレンタル費用
・HIPPOcampeレンタル費用:15,000円
・消費税:1,200円
・往送料:4,752円
・復送料 4,752円
合計:25,704円   
AOBS大分放送(旬感3ch)へのPR出演時
2018年10月24日(水)HIPPOcampeレンタルにかかる往復送料
・HIPPOcampeレンタル費用:無料
・往送料:4,752円
・復送料:5,616円
合計:10,368円   
Bイベントチラシ原稿作成費
・2,000円×2P×5H=20,000円
合計:20,000円   
支出合計:@+A+B=56,072円


◆今後に向けて◆
現在、平成30年度 観光庁受託事業「産学連携による観光産業の中核人材育成・強化事業」 山岳観光資源を活かしたユニバーサルツーリズム(UT)推進人材育成事業へ参加受講し、長野県や世界の取り組みを大分県、九州全域で広め活動するために自費経費で毎月長野へ出張し、勉強させていただいています。
今後も多くの障がいをお持ちの方々が楽しめる車いすアクティビティの普及活動に力を入れていきたいと思います。また、若手当事者リーダーとしても成長できるよう精進していきたいと思います。

■地域の観光産業を担う中核人材育成講座を全国10大学で開講!
http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/jinzai/ikusei-kouza.html
■ユニバーサルフィールド・コンシェルジュ(UFC) の養成講座
https://www.shinshu-u.ac.jp/project/ufc/


◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2020年03月02日

【助成事業報告・No12】NPO法人自立生活センターSTEPえどがわ

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第12号事業のNPO法人自立生活センターSTEPえどがわの事業報告書を掲載致します。

◆助成第12号◆
NPO法人自立生活センターSTEPえどがわ(団体・東京都)

◆申請事業◆
若手障害者のファンドレイジング体得プロジェクト

◆助成決定額◆
258,790円

◆事業担当者◆
曽田夏記さん(当事者スタッフ)

曽田さん:前列の左から1人目(報告会資料より).png
曽田さん:前列の左から1人目(報告会資料より)

※申請内容については、助成決定記事をご覧ください。


◆事業の目的・概要・効果等◆
(1)事業の目的
若手障害者が経営資源を獲得するための体系的な手法を体得し、ファンドレイジングのプロセスを通じ障害者運動へのサポーター層を広く獲得すること。
(2)概要
@本申請者(担当者)が、ファンドレイジング協会が主催する「ファンドレイジングスクール」を受講し、ファンドレイジングの知識・手法を体系的に習得。
A本申請者(担当者)が習得した内容を踏まえ、所属団体(STEPえどがわ)のファンドレイジング戦略を策定・実施。
B上記Aで実践した結果について、自立生活センター等の関係者に対し報告会を実施。

◆事業時期・内容◆
(1)ファンドレイジング・スクールの受講
・2018年5月12日〜2019年1月19日
・ファンドレイジングに関する基礎的な知識を体系的に習得し、自団体のファンドレイジング戦略を策定した。
(2)報告会「これからの障害者運動のためのファンドレイジング入門」の実施
・2019年4月12日(金) 13:30〜15:30  場所:東京都障害者福祉会館
・ファンドレイジングの基礎知識と、自団体のファンドレイジング戦略を発表。
 多様な団体から約50名が参加した。

◆事業成果◆
(1)申請者(担当者)がファンドレイジングの知識を体系的に習得した
ファンドレイジング・スクールにおける受講や課題提出などを通じ、ファンドレイザーとして必要な知識を体系的に習得することができた。期間中、スクールの修了要件である「准認定ファンドレイザー」の資格も習得した。
(2)自団体のファンドレイジング戦略を策定した 
スクールの修了要件である「自団体のファンドレイジング戦略」を、ファンドレイジング協会のコンサルテーションを受けつつ、担当者・理事を交え策定した。また、本事業終了後の実践に向け、自団体内での説明会を踏まえ、「ファンドレイジング準備委員会」を団体内で設立した。
(3)障害者運動におけるファンドレイジングの活用について、関心が高まった
上述の報告会の実施を通じ、自団体だけではなく、多様な団体がファンドレイジングについての関心を高める機会を設けることができた。限られた時間ではあったが、ファンドレイジングの基礎知識等についても共有することができた。
(4)多様な団体・人材とのネットワークを構築した
ファンドレイジング・スクールへの通年通学を通じ、同期である約30名の多岐にわたるNPO関係者と出会い、ネットワークを構築することができた。多様な社会運動のあり方に触れ、「他流試合」を繰り返すことで、良い意味で「障害者運動」を他の活動と比較しながら見つめる視点を得ることにもつながった。


◆経費収支内訳◆
■収入:三澤基金助成金 258,790円
(270,000円の助成だったが、残金を返金)

■支出:
 ファンドレイジングスクール受講料 216,000円
 資料印刷代(報告会)         8,790円
 情報保障費(報告会・点字資料作成) 34,000円


◆今後に向けて◆
 まずは、策定した自団体のファンドレイジング戦略を着実に実施したい。
 その上で、自団体の実践から得られたファンドレイジングのノウハウについて、継続的に他団体にも共有し、自身や自団体だけではなく、障害者運動全体に裨益するようにしていきたい。特に、DPIについてはCILと異なり寄付集めがより重要となってくること、自身が特別常任委員であることに鑑み、積極的に貢献したい。
 ファンドレイジング協会が現在実施している講座について、内容が非常に有益であるにも関わらず、情報保障等の面で十分な配慮がなされていないと感じた。また、横文字等の使用も多く、参加しづらい印象がある。私たちが合理的配慮を求めつつ参加することで、よりインクルーシブな環境になっていくと感じた。

資料
1.STEPえどがわファンドレイジング戦略レポート(PDF)
2.報告会「これからの障害者運動のためのファンドレイジング入門」発表資料(PDF)

◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2020年01月27日

【助成事業報告・No11】六モクテキノカイ

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
助成第11号事業の六モクテキノカイの事業報告書を掲載致します。

◆助成第11号◆
六モクテキノカイ(団体・愛知県)

◆申請事業◆
このmeを守る!その1〜ホーム転落ゼロへのシンポジウムと擬似ホーム体験

◆助成決定額◆
50,000円

◆事業担当者◆
寺西善彦さん(会長)

171205毎日新聞社.PNG
2017年12月5日毎日新聞ウェブ版より

※目的・概要・効果については、報告書(全文)および助成決定記事をご覧ください。

◆事業時期・内容◆
■2017年12月2日(土)
名古屋駅周辺の移動安全調査(概要のB)
■2018年2月10日(土)
イベント「このmeを守る!その1〜ホーム転落ゼロへのシンポジウムと擬似ホーム体験」開催(概要の@A)、参加者へのアンケート依頼。
※シンポジウムのプログラムは、こちら(ワードファイル)。

■2018年5月16日(水)
12月の安全調査、2月配布アンケートの集計結果を踏まえ、関係機関へ要望書を提出。鉄道会社へは、シンポジウムの記録(テープ起こししたもの)を同封。
※アンケート(すべてワードファイル)
鉄道関連
商業施設

要望書提出機関は以下7社(すべてワードファイル)
名古屋市交通局
東海旅客鉄道株式会社
名古屋鉄道株式会社
近畿日本鉄道株式会社
JPビルマネジメント株式会社
三菱地所株式会社
ジェイアールセントラルビル株式会社

◆事業成果◆
 ホームの安全をハード・ソフト両面において総合的に問題提起するイベントを通し、白杖使用者の生の声を集約し、関係機関への要望として社会へ働きかけを行った。また、諸機関との関係を構築することで、より安全で快適な移動環境の確保の重要性を、継続的に広く社会へ発信するための体制作りの一歩とすることが出来た。

◆経費収支内訳◆
□収入: 73,000円
 三澤基金助成金 50,000円
 参加費     23,000円

□支出: 75,327円
 会議費  9,900円(会議室:港区生涯学習センター、市民活動推進センター)
 謝礼  23,564円(シンポジスト3名、司会、会場費見合)
 印刷費 6,499円(チラシ、当日資料、要望書等)
 備品   7,164円(封筒、用紙類、綴じ紐、腕章等)
 交通費 24,000円(シンポジスト3名(1名大阪より)、司会、スタッフ6名、ボランティア4名)
 通信費  2,280円(要望書等送料)
 保険料  1,920円(ボランティア行事保険)

◆今後に向けて◆
視覚障害の二大障害「移動」と「情報取得」の困難の解消、二大障害のために制限される事象の解消のため、ひいては全ての人に住みやすい社会構築のため、会の名称ともなっている下記六つの目的を要し、from the blind(視覚障害者からの発信) の視点による啓蒙活動等を引き続き行う。
1. 気ままに外出(安全で自由に外出できる移動環境の確保)
2. 良質な情報(情報保障)
3. 気さくな人間関係(相互理解)
4. 気楽に娯楽(余暇の充実)
5. 職の安定(就職はもとより、特性を活用した自立した働き方)
6. 触察文化の発信(五感をフル活用)

◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛


2020年01月06日

【助成事業報告・No10】全日本ろう学生懇談会

日頃より、三澤基金の運営へのご協力ありがとうございます。
2020年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

助成第10号事業の全日本ろう学生懇談会の事業報告書を掲載致します。

◆助成第10号◆
全日本ろう学生懇談会(団体・大阪府)

◆申請事業◆
海外研修プロジェクト

◆助成決定額◆
330,000円

◆事業担当者◆
森本 健さん(会長)

※目的・概要・効果、プロジェクト責任者については、報告書(全文)および助成決定記事をご覧ください。

◆事業時期・内容◆
2017年8月26日 日本出発
ハノイろうクラブ定期集会にて.jpg
27日 ハノイろうクラブ定期集会に参加・講演会開催
28日 ハノイろう学校見学・ろう学校にて講演会開催
29日 ダナンへ移動
ダナンろう学校にて.jpg
30日 ダナンろう学校(CDS)見学・授業体験(幼稚部・小学部)
31日 ろう学校で授業体験(幼稚部・小学部)・ろう者が経営するお店の見学(エンパワメント)
2017年9月1日 ホーチミンへ移動・ホーチミンろうクラブと交流
2日 ビンズオンろう学校見学・南部ろうあ者大会打ち合わせ
南部ろうあ者大会.jpg
3日 南部ろうあ者大会開催・日本人講演会と日本人企画開催
4〜5日 戦争証跡博物館などに赴きベトナムの歴史・伝統を学ぶ
6日 帰国 
2018年3月3日 報告会開催(東京)


◆事業成果◆
 今回の海外研修プロジェクトは、責任者3名、研修者5名の計8名で実施した。全日本ろう学生懇談会として初めての試みということもあり、責任者は4月から丹念に準備を進めてきた。具体的には、以下の通りだ。
@研修者の選考(本会会員より公募→面接による選定)
A会計予算案の作成
B期間中のスケジュール決定(現地のろうクラブ・ろう学校との交渉や宿泊地手配など)
Cプロジェクト内容の考案(講演・授業体験・交流内容等を組み立て)
Dポロユニフォーム作成などの準備
E研修者のコーディネート(顔合わせ、企画内容の話し合いなど)
 大まかに述べると以上に分けられる。責任者が全日本ろう学生懇談会で培ってきた知識と経験を活用し、研修者とも力を合わせながら出発当日までにすべての準備を行うことができた。加えて、本会卒業生でもある藤田康平さんにスペシャルアドバイザーとして今回のプロジェクトの準備段階から見て頂いた。それには、私たちが学生であるという点から「プロジェクトの内容に間違いはないか」という不安があったからだ。実際に、改善できる点などご指摘をいただいたことも今回の成功につながったと考えている。
 
 そして、今回のプロジェクトを通して、研修者は大きな成長を遂げることができたと責任者一同強く感じている。ベトナムは日本と比べてろう者に対する社会的支援は少ないことを学び、研修者は、ろう者の社会的現状や就労状況などを深く考えることができた。そして、自分の置かれている環境を変えようと奮闘するベトナムのろうコミュニティの様子を実際に見てみたり、交流を深めたりすることで、ろう活動に対する視野を広げることができた。また、コミュニケーションに関して、ベトナムの手話と日本の手話の違いを感じたり、「話すこと」の楽しさを覚えたりして、研修者自身のコミュニケーション能力を高めることにもつながった。
 さらに、責任者が想定していなかった効果も生まれた。それは、研修者同士の衝突によって集団行動の在り方について考える機会を得られたことだ。今回の海外研修は10日以上にも及び、責任者も含め研修者同士のコミュニケーションや考え方に摩擦が生じる場面が多くあった。しかし、それは一人ひとりの「より良い海外研修プロジェクトにしたい」という思いに連なるものであり、そのような摩擦をむしろ好機と捉え、連夜話し合いの場を持った。「考えをぶつけあう」という経験から、集団行動のためには何が必要かを考え、最後にはお互いに納得し、いい笑顔で本研修を締めることができた。

 ベトナムのろう社会・教育・文化の学び、コミュニケーション能力の育成、集団行動と様々な学習効果を本研修においてもたらすことができ、研修者だけでなく責任者も含めてそれぞれなりの学びを得て無事に帰国することができた。

 なお、3月に実施した「全日本ろう学生懇談会設立20周年記念パーティー」に際して、本研修において交流したベトナムのろうクラブ幹部2名を日本に招き、本研修のお返しとして日本のろう社会・教育・文化を紹介した。相互のろうコミュニティの進歩に繋がったものと考えている。


◆経費収支内訳◆
収入:三澤了基金  330,000円
   研修者集金  160,500円
   団体事業費  300,000円
   ステッカー利益  600円
        計 791,100円

支出:
旅費交通費: 470,128円
(航空券支給、交通費支給、ホテル宿泊費、現地交通費)
会場借用代: 100,000円(南部ろうあ者退会会場費)
報告集製作費: 49,100円
その他事業費:203,954円
計 823,182円

※差引差額分については、団体会計より補填。     
※詳細は報告書(全文)を参照ください。


◆今後に向けて◆
「海外研修プロジェクト」は2018年度も引き続き実施することができ、2019年度も継続して実施する予定である。全日本ろう学生懇談会の役員改選に伴って、「海外研修プロジェクト」の責任者は交代するが、引継ぎを綿密に行い、今後より一層確固たるプロジェクトにしていく所存である。


◇助成報告書はこちらからご覧いただけます(PDF)◇



┏────────────────────────────────────────┓
三澤了基金では、多くの方々の賛同と支援をいただきながら、
新しい時代を担う次世代の障害者リーダーを育てるための事業を募集しております。
今後とも皆様のご支援、そして積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
┗────────────────────────────────────────┛