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(近日出版予定)

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本当の自分がわからない[2008年06月03日(Tue)]
Q:本当の自分がわからない
A:目の前の山道を登り続けてこそわかる自分もある


 書店の自己啓発本コーナーや、流行歌の歌詞カードには、「自分だけの生き方」「本当の自分」という言葉が、当たり前のように並んでいます。

 まるで「本当の自分」なるものが「誰にでも眼に見える形」で存在しているように錯覚してしまいそうです。これでは「自分だけの生き方」を理解して実践しなければいけないような強迫観念を抱いてしまいます。

 恥ずかしながら、私も「本当の自分」など未だにわかっていません。もっと言うなら、これから「わかりたい」とも思っていません。

 なぜなら、「本当の自分」などわからずとも、これまで十分に楽しく生きてこれたからです。また、学生時代や20代30代に、それぞれ「本当の自分」だと思っていた「自分」が、「本当の自分」のごく一部にしか過ぎなかったことを知ったからです。例えば、ゲーム嫌いがゲームデザインを楽しみ、株嫌いが相場道に感銘し、IT嫌いが本やコラムを書いているのです。その一方で、まったく見当違いの「あるべき自分」に憧れたり、裏付けなく「うぬぼれ」たりしていたことに赤面します。

 それだけではありません。

 一見すると正しい「本当の自分を探す」という大義名分を、「自分の知らないことや嫌いなことはやらない」「続けるのが辛い修行をやめる」という方便に使って「現実逃避」している人が、たくさんいることにも気づいたのです。

 それは、ひとつの仕事が三年も続かない若者や、フリーター生活に甘んじている若者が急増していることを見てもわかるでしょう。
 
 これは、どう考えても「もったいない」ことです。

 先日、脳科学に詳しいエンジニアとお話をしていたら「石の上にも三年」という格言は、脳の回路ができる仕組みにも適っていると教えてくれました。一つのことを三年も続けていれば、不器用な人の脳にも専用の回路が作られて、それなりにできるようになるというのです。

 即ち、「本当の自分」を探す暇がなどあったら、何でも良いから三年我慢をして続ければ良いのです。そうすれば「本当の自分」の一部が見えてくるかもしれません。三年前の自分とは違う見識が芽生えていることにも気づくでしょう。きっと人生の見晴らしが良くなっているはずです。

 見晴らしの良い絶景を見たければ、まずは山に登らなければなりません。目の前に登山道があったら、あれこれ選ばず、まずは登ってみれば良いのです。それぞれ紆余曲折はあるでしょうが、いずれは、どの登山道も山頂に導いてくれるはずです。どの道を選ぶかよりも、生涯をかけて高みを目指して登り詰めることこそが大切なのです。

 しかし、多くの若き登山家は、「自分だけの道」探しに明け暮れて、山のふもとを右往左往しているように見えます。これだという道を見つけても、少し登って景色が晴れないと、またすぐ下山して別の道を探します。こうして、「道探し」で人生を浪費しているうちに、いつしか樹海に迷い込んでしまうのです。

 どんな登山道であれ、三年も登るうちには、小さな見晴し台に出るでしょう。そして、三年前には見えなかった景色に気づくでしょう。ふと振り返れば、思いがけず高いところまで登っていることにも驚くかもしれません。

 とはいえ山頂はまだ先です。再び深い林に入ったり尾根を下ったりして、先が見えなくなることもあります。それでも、先ほどの見晴し台よりも、さらに美しい景色を求めて登り続けます。

 その時「本当の自分」など考えている暇も必要もありません。それでも、気がつけば、前より息が楽につけているはずです。無駄な力を使わずに歩けてもいましょう。はた目には辛そうな瞬間瞬間を、静かに楽しめている自分にも気づきます。

 何といっても、いつしか「手段だったはずの登山」が「目的そのものになっている」ことに驚くでしょう。

 「本当の自分」は、それぞれの山頂を目指して一歩一歩前に進んでいる時に見え隠れするものです。しかし「山を登る楽しさ」に気づいた今、それをわざわざ確認しようとも思わなくなっているはずです。

 「本当の自分」に出会いたかったら、まずは「目の前の道」を三年歩んで、脳や体に覚えこませることから始めましょう。そして、「本当の自分」の一部が目覚めて面白さを感じたら、また十年、二十年と極めていきましょう。その気力と体力と技があれば、今度こそ、どんな道でも歩めて、そこかしこで思いがけない底力を発揮する「本当の自分」に感動するはずです。

Posted by 久米 信行 at 15:15 | 第三章キャリア編 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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