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特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンターのブログ
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仙台市、宮城県の市民活動やNPOの情報を中心に、中間支援組織ならではの情報をお届けします!
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最新記事
「3年後の未来を考えるラウンドテーブル」開催報告[2016年03月23日(Wed)]
2月2日、3日、22日、23日、平成27年度宮城県震災復興担い手NPO等支援事業として、県内4地域(石巻、気仙沼、仙台、亘理)にて「3年後の未来を考えるラウンドテーブル」を開催致しました。
 昨年行った、「NPO向けセミナー&ワークショップ」で参加者から出された地域ごとそれぞれの課題を再度確認しながら、地域の未来を考えます。
4地域の状況もそれぞれ。人手不足や高齢化、産業や就労の問題が挙げられる中には、介護や障害者など福祉問題や子育て環境、買い物の手段のように生活に直結する課題も挙げられました。
 今回のラウンドテーブルでは、咳ubliCo 代表取締役CEOの長浜洋二さんをゲストに、参加者の活動する範囲を超えて、これらの課題に対し意見交換をしながら自分たちのまちの未来像へと対話を広げました。

参加者それぞれが未来像を実現するために、発揮できる力やリソースを見直し、課題解決の構造と役割や成果の指標を団体内で再度検討していく場となりました。
 各地域の参加者はNPOや市民活動者が多く、他のセクターの方々の参加へのアプローチができなかったのが反省です。
 今後の地域の未来像は、各団体や組織が連携し一つの課題にも多面的アプローチができるようにすること、事業は対象となる人だけでなく地域や社会全体へと拡がっていくことだとなど、ゲストの長浜さんのコメントもいただき、これからの活動の方向性をしっかり考える機会となりました。

IMG_8753.jpg (気仙沼会場)

IMG_9003.jpg(石巻会場)


今年度事業については、県内のNPO,行政、企業を対象に、これからの復興の担い手としての意識調査もしております。調査結果がまとまりましたら、リーフレットでお知らせする予定です。
(伊藤)
Posted by いとうひろこ at 11:44 | ●事業報告 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
明治ホールディングス株式会社さまからお菓子のプレゼント その3[2015年12月21日(Mon)]

大町の遊佐です。

今回で最後になります。明治ホールディングス株式会社さま・同株主さまから「全国の障がいのある児童の支援団体」へ、お菓子寄贈のご報告です。

本日は「ココロのびのび☆プラネット」の土生会長と土生さんが、お菓子を受け取りにお見えになりました。

https://blog.canpan.info/kokonobi/ (コロのび☆ブログ

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団体を推薦する時のことです。
最初は辞退された土生さんでしたが、「大勢で賑やかなのが苦手な子もいて、クリスマス会は予定していなかったのですが、会員に相談したら、お楽しみの会にチャレンジしてみようという話になりました。」と、寄贈を受けることを決められました。

団体に相談に来られるのは、障がいをお持ちのご本人の場合と、本人よりご家族の方が来られる場合があるそうです。当事者にとって「ココロのびのび☆プラネット」は居場所の一つとして定着しているそうです。その子との付き合い方を周囲の多くの大人が理解してくれたら、いい場所がもっと増えますね。子どもと一緒に、私たち大人も成長していきましょう。

新春のお楽しみを考えるのにわくわくしますね。
良い年をお迎えください。

明治ホールディングス株式会社さまからお菓子のプレゼント その2[2015年12月11日(Fri)]

大町事務局の遊佐です。こんにちは。

前回に引き続き、明治ホールディングス株式会社さま・同株主さまから「全国の障がいのある児童の支援団体」への寄贈を、ご紹介いたします。

「障がいのあるなしに関わらず分け隔てなく子育て支援をしている団体」を、推薦させていただきました。企業との仲介は日本NPOセンターです。


本日は「青少年と障がい者の自立支援センター とっておきの広場」の岡崎代表理事と畑山副代表理事が、お菓子を受け取りにお見えになりました。

http://hiroba-shibata.sakura.ne.jp/ (とっておきの広場)

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とっておきの広場で、毎月「つくってあそぼう会」を行っています。今月は、子どもたちはクリスマスの飾りをつくる予定です。こんなにたくさんお菓子をいただいて、準備や材料の用意などで忙しいスタッフにも励みになります。それに子どもはもちろんですが、明治のお菓子は馴染み深いので、きっと親御さんも喜びます。(談)

子どもたちの喜ぶ笑顔を思いながら、スタッフの皆さんも笑顔で準備を進められるようです。
にぎやかなクリスマス会になりますように。


明治ホールディングス株式会社さまからお菓子のプレゼント[2015年12月07日(Mon)]

大町事務局の遊佐です。

明治ホールディングス株式会社さま・同株主さまは、社会貢献活動の一つとして、全国の障がいのある児童の支援団体に、株主優待(お菓子)の寄贈をされています。

仲介をしている日本NPOセンターからお声をかけていただき、当センターでは、障がいのあるなしに関わらず分け隔てなく子育て支援をしている団体に、お菓子寄贈のご案内をさせていただきました。

本日は「特定非営利活動法人アミューズおひさま」のお二人が、お菓子を受け取りにお見えになりました。

段ボール6箱!山のような明治のお菓子を見て、にっこり。
お二人の頭の中は、既に子どもたちの喜ぶ笑顔で一杯のようです。

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楽しいクリスマスになりますようにるんるん
【まち・むすび助成金情報】健康マージャン教室 in 多賀城市高橋東二区町内会【2015年11月19日】[2015年12月03日(Thu)]

「マージャン」と聞いて、皆様はどのような印象をお持ちになりますでしょうか。

一昔前は、「賭博・喫煙・飲酒・徹夜」などのイメージから、「不健康・不健全・悪趣味」といった印象が強かったように思いますが、今回の取材を通じて、「多賀城市高橋東二区町内会 健康マージャン教室」で行われていたマージャンは、随分とイメージが刷新されていたことが分かりました。

まず、開催場所がこれまでの「雀荘」ではなく、ごくありふれた公民館といった感じの「多賀城市高橋生活センター」の一室となり、時間も夕方や夜ではなく、午前中からスタートというところに「健全」な印象を持ちました。

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「これなら安心して取材に行ける」と胸を撫で下ろしながら、事前に区長の佐藤さんから伺っていた「午前10時」に合わせて「JR中野栄駅」を降りて、秋の深まりが感じられる整然とした町並みを歩いて行き、10分ほど余裕を持って高橋生活センターの入り口に到着したのですが、すると意外にも会場の方から賑やかな笑い声が響き渡って来るではありませんか。

案の定、会場である和室の襖を開けると、麗らかな陽光が差し込む室内で、3つの雀卓を取り囲む老若男女が楽しそうに語らいながら、ジャラジャラと音を立てて牌を混ぜていたのです。サポーターの大友さんによれば、9時30分から掃除や準備を行うそうですが、待ちきれない生徒たちは、準備完了と同時に開始してしまうとの事でした。

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ここで改めて「健康マージャン教室」の説明をしますと、「飲まない・吸わない・賭けない」をモットーに、2015年7月から月2回のペースで実施。「初級者」「中級者」「上級者」と3つの雀卓に分かれてプレイします。マージャンに詳しい方は「サポーター」としてアドバイスを提供するそうです。

入口近くの「初心者」の卓では、手持ちの牌に目を凝らす4人の女性がサポーターの方に質問しながら役を揃えていました。継いで、「あら、リーチかしら」「この点数は何点?」と明るい声が響く「中級者」の卓。一番奥に位置する「上級者」の卓は一転して真剣勝負の空気が漂います。相手の癖や仕草から予想を立て、自分の役をどうしようかと考えている様子がひしひしと伝わってきました。

この日、サポーターを務めておられた竹本さんと大友さんのお話では、当初の4回は「日本認知症予防マージャン協会」の宮野理事長から、同協会のテキストを元にした説明と、サポーターに向けた「初心者への教え方」の講義があったそうです。

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現在では、初心者の方もひと通りの役を覚えたため、通常ルールでプレイするようになったとのことでした。生徒たちの上達の速さについて水を向けると、「講師の方からの教え方が良かったから」と謙遜されていましたが、講師の実践的な教え方も然ることながら、サポーターの細やかな気配りがあればこそだと思います。

約20名の参加者のうち、男女比は半々でしたが、家族や友達同士でトランプや百人一首で遊ぶ時のような、どこか懐かしく、心和む雰囲気に、「趣味」としても好ましく感じられました。

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「高橋地区は、東一区、東二区、南区、北区の4つに分かれた比較的新しい団地。最初は住人同士の交流が少なかった」と仰るのはサポーターの竹本さん。

有志のゴルフの集いをきっかけに、学校やPTAにも声を掛けて卓球大会や防災訓練などを行い、住民同士が互いの顔を知る機会を増やしていったそうです。

特に東二区は、区長の佐藤さんが、ほぼ毎日ブログで情報発信するなど、町内会活動に積極的な上、「私がやります!」と手を挙げた方が主体的に活動を進められる地区であることを力説されていました。

また、健康マージャンについても、多くの人が「行きたい」と思えるような場作りを大事にしているそうで、それまで町内会活動には積極的になれなかった人でも「マージャンなら」と参加するようになったことが嬉しいと仰っていました。

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一方の生徒の皆さんは、会場の高橋生活センターまで歩いて来られるそうで、適度な運動に続いて、麻雀牌の絵柄に集中しながら指先を使うマージャンで頭の体操を行い、その間の会話を通じて心も活性化されるためか、皆さん共通して表情が明るく、充実した時間を「健康的」に過ごされていることが伺えました。

このように、健康マージャンは、住人同士のコミュニケーションを活発化させ、心身の健康を保つのに役立つ取り組みであることがお分かり頂けると思います。高橋東二区町内会では、視察にも応じて下さるとのことでしたので、このブログをご覧になられた方で、健康マージャンにご興味をお持ちになった方は、ぜひ区長までお問い合わせ頂ければと思います。

URL
多賀城市高橋東二区町内会ブログ
http://thigashi2.exblog.jp/




さて、今回の「健康マージャン」は、「みんみんpresents まち・むすび助成金」助成団体のうち、唯一、町内会が主体となった事業でしたが、このような事業は、内閣府推奨の「エイジレス・ライフ」に合致するだけでなく、仙台市のベッドタウンとして発展し、現在は高齢化問題を抱える他の地域においても有益な取り組みであることから、今後は、同様の事業や取り組みを後押しする仕組みが不可欠になるのではないかと考えさせられました。

例えば、従来の町内会活動よりも規模を大きくする必要があるものの、町内会費では賄いきれない場合の相談窓口として、当センターは、「NPOだけでなく町内会や地元のサークルにまで助成金情報や申請書の書き方などのノウハウを提供している」ということの周知徹底に努めると同時に、「協働小口助成」以外にも支援方法の拡充を模索し、企業や行政との連携も深めなければならないと思いました。

町内会は「共益活動」、NPOは「公益活動」と言われますが、共益と公益を兼ね備えた新しい事業モデルは、町内会やNPOの枠を超えた相互交流から生まれるのではないかと思います。その実現のためにも、それぞれがそれぞれの「できること・やりたいこと・やらなければならないこと」を出し合える「場」となるような中間支援施設を目指し、一層精進せねばならないと感じました。
(文責:大町事務局 高荷)

子どものための児童館とNPOの協働事業=荒町児童館「広瀬川とサケ」=プログラム実施報告[2015年11月16日(Mon)]
子どものためのNPOと児童館の協働プロジェクトー通称 どんどこプロジェクト。当センターでは地元中間支援団体として協力をしています。

今日は荒町児童館でのプログラムです。
11月から2月まで、サケの卵が稚魚になるまでの学習、ワークショップ、サケが成長し川へと戻るまでのすごろく作り、そして地域にある広瀬川にて稚魚の放流という4回のプログラムです。

第1回目 
あいにくの雨でしたが、サケの生態のレクチャーの後、広瀬川へと歩きます。この時期、サケは産まれた川に戻ってきて産卵する。地域の普段見ている川で自然の生態をみることで環境を考える素地を作る。
雨でビショビショになりながらも、事前にサケがどのように卵を産む場所を探したり、場を作るのかを学んでいるので、川でサケを発見すると想像ができるのですね。
少し川が濁っていましたが、背びれが見えると子どもたちは大きな発見。

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子どもたちの興味と発見、支える大人や地域の資源を繋ぐプログラムになるよう2月まで見守ります。
Posted by いとうひろこ at 11:35 | ●事業報告 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
【仙山線関山街道フォーラム協議会】土木遺産「作並駅転車台」見学会を実施!【まち・むすび助成金情報】[2015年11月12日(Thu)]

平成26年度選奨土木遺産に認定された「仙山線鉄道施設群」の一つとして知られる「作並駅転車台」の見学会が、抜けるような秋晴れに恵まれた2015年11月5日(木)に、錦繍の鎌倉山を望む「JR作並駅」で開催されました。

「新聞の告知で開催を知り、急遽会社を休んで参加した」という鉄道ファンを含む約20名の老若男女が作並駅に集合し、「紅葉がきれい」「日差しが暖かくて良かった」などと和やかに談笑が交わされる中、「関山街道フォーラム協議会 鉄の道部会」の加藤栄一さんから開会のご挨拶を頂きました。

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一通りの説明を受けた後、参加者は車に分乗して転車台まで移動することになったのですが、国道48号線を山形方面へと少し進み、地元の方々が使用される生活道路を上ったところで下車。5分ほど砂利道を歩くと、なぜか眼下に作並駅が見えてきます。その理由は簡単で、転車台は集合場所の作並駅から線路を挟んで向かい側にあったのですが、横断することができないため、ぐるっと回り道をしたという訳です。

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細い私道を抜けると、開けた場所に保安柵に囲まれた転車台と、転車台を掘り起こした際の残土を盛土し、防水シートで覆って作られたという見学台が見えてきます。どちらもJR東日本のご好意により制作されたものだそうです。その見学台に参加者全員が上ったところで、再び加藤さんが登場し、本日のメインイベントである「転車台についての解説」が始まりました。

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歴史に詳しい方はご存知かと思いますが、作並駅は「交流電化発祥の地」として、日本の鉄道史にその名を刻んでいます。

抄出しますと、『1892年(明治25年)に開発が始まった仙山線は、標高35mの仙台駅から標高130mの山形駅までを結び、その途中、標高450mの面白山高原駅、標高230mの国見駅を経る』ことから、文字通り「山あり谷あり」の路線と言えます。

開通当初の蒸気機関車は、仙台〜作並、山寺〜山形と、各区間ごとなら走ることはできましたが、作並〜山寺の区間となると、全長5361mの仙山トンネルを通り抜ける力が足りなかったため、電気機関車が必要となったそうです。この電気機関車が導入されるまで、仙台から来た蒸気機関車をターンさせるために用いられたのが、この作並駅の転車台ということになります。

ちなみに、この転車台は電気で動いていたそうですが、停電した時には、国鉄社員の皆さんが人力で回したそうで、直径10mはあろうかという転車台の上に、鉄の塊である蒸気機関車を載せた重さは想像を絶するものがあります。

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話を交流電化に戻しますと、当時の電気は「直流」でしたが、これをそのまま電気機関車に使用した場合、一定区間に変電所を建設する必要性や、膨大な送電ロスなどの問題があり、長距離走行を想定すると、コスト面で現実的ではなかったため、エネルギー効率が良く、設備も大きくなり過ぎない「交流」の開発が進みました。

その結果、1955年(昭和30年)に日本で初めて交流電源を用いた鉄道走行が作並〜山寺間で行われました。ここで得られたデータを元に、日本各地の鉄道でも交流電化が進み、新幹線を開発する際にも重要な役割を果たしたことから、世界に誇る日本の鉄道技術の基礎は「実は作並の地で作られた」というお話を、加藤さんと当時の技術者の方からも頂きましたが、その説明が終わるや否や、参加者から次々と質問が投げかけられ、熱い鉄道談義に花が咲きました。

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最後に加藤さんから「作並駅の転車台周辺に、利府にある交流電化の試験車両を運び、資料館も敷設して、作並地区の活性化に協力したい」との抱負が語られ、継いで、関山街道フォーラム協議会の澤村さんからは、「ちょっとしたアイデアでも構わないので、作並地区の活性化につながるようなことを思いついたら書いて下さい」と、参加者全員にA4サイズの企画書が配られました。市民の声を集めながらの地域づくりを目指す関山街道フォーラム協議会の熱意が伝わります。

ところで、私達が見学台にいた約1時間半の間、ホームの端に立って転車台への道を探す女性や、転車台の噂を聞いて駅周辺を散策しているという旅行者などの姿を見かけましたので、跨線橋や案内板があればいいなと考えておりましたが、跨線橋や踏切はJRの一存で作れるものではなく、仙台市の許可が必要になるとのことでした。また、その仙台市を動かす為には、「市民からの要望」も不可欠とのことでしたので、「市民の声を如何に纏め伝えるか」ということも、中間支援に該当するのではないかと考えさせられました。

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ご覧の通り、現在は野ざらしの転車台に錆が見られます。折角の土木遺産が朽ちてしまわないように、この記事をご覧になっている皆様におかれましても、一人ひとりができることを考え、できる範囲の行動をして頂きたいと心から願います。




折しも、政府が訪日観光客2000万人の目標を掲げました。東北全域でも観光地の整備は喫緊の課題かと思いますが、それに先立って、作並地区周辺を、景観以上に「歴史・文化・技術」を知的に楽しめる地域とするためには、『古学都・広瀬区』などのテーマを掲げ、広域連携して取り組むことが重要ではないかと考えます。

仙台と山形を繋ぐ関山街道の歴史や文化の保存にも取り組まれる関山街道フォーラム協議会ですが、今回の取材を通じて、プロジェクトの遂行には行政、企業、学校の協力が不可欠であり、その連携を促すためにも、私達NPOや市民の声も不可欠であることを学びました。

「誰かがやってくれる」「行政や企業がやってくれる」ではなく「私達はこの部分に協力する」と言えるような社会、自発的に動きたい人が動ける社会を作るため、当センターでもスタッフ一丸となり、日々の業務に反映させたいと思います。
※古学び(いにしえ‐まなび)…古代の事跡や古道を研究すること。古学 (こがく) 。
(文責:大町事務局 高荷)

於亘理・仙台会場「3年後の未来を創りだすNPO向けセミナー&ワークショップ」終了報告[2015年10月30日(Fri)]

2015年の「宮城県震災復興担い手NPO等支援事業」として、10月21日に亘理、翌22日に仙台で開催致しました「3年後の未来を創りだす NPO向けセミナー&ワークショップ」が盛況のうちに終了を迎えました。

今回は、両日共に台風の影響もなく、美しい秋空の広がる絶好のセミナー日和となりました。前回までのセミナーとワークショップの様子は、10月14日の記事をご覧下さい。




■10月21日(水)亘理会場
会場となった「亘理町農村環境改善センター(吉田公民館)」は、心地よい秋の陽光が差し込む中を、穏やかな海風が吹き込んでくる、とても快適かつ綺麗な場所で、じっくり考えたり学ぶのにも最適でした。

当日参加の方を含め、7団体10名の方がお越し下さいましたが、その中に、仙台からの参加者もおられたことから、亘理町や山元町それぞれの地域課題に加え、「仙南地区」の特性についても闊達な意見が交わされました。

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また今回は、NPOの傍ら、会社を経営されている方もご参加下さり、企業の目から見たNPOのあり方や、中間支援組織への要望を伺うことができました。当センターとしましても、異なる視点から新たな方向性をご提案頂くことは非常に有り難く思います。

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なお、当日の様子につきましては、仙台からご参加下さいました「障害者参加劇団 劇団ファットブルーム」さんのブログにも掲載されております。詳しくは下記のリンクをご覧下さい。

3年後の未来を創りだす NPO向けセミナー&ワークショップ 2015に参加しました。 - 劇団ファットブルーム




■10月22日(木)仙台会場
仙台会場は、10団体19名という、4会場の中で最も多くの参加者にお越し頂きました。

会場となった「戦災復興記念館 第2会議室」は、収容人数が60名と広く、参加者と講師の間に距離が生じることを危惧しておりましたが、4つのグループに分けて机を配置したところ、広すぎず狭すぎないレイアウトになったのは幸いでした。

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この仙台会場では、気仙沼・石巻・亘理会場とは異なり、当センターの中長期計画を紹介しただけでなく、「認定特定非営利活動法人みやぎ発達障害サポートネット」の中長期計画について、策定までの経緯も含めて、代表理事である相馬潤子さんにお話頂きました。これにより、2つの事例をご紹介することができましたので、策定方法が一様ではないことをお伝え出来たかと思います。改めまして、相馬さんありがとうございました。

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また、この日の参加者には、障害者支援や教育支援団体の方々も見られ、福祉の話題を熱く交わす様子が印象的でした。

一方、当センターからは、「仙台市市民活動サポートセンター」と「多賀城市市民活動サポートセンター」のそれぞれのセンター長、副センター長らが参加し、同施設の課題について頭を搾っていました。




■セミナー・ワークショップの総括
4会場を通した感想としましては、気仙沼、石巻、亘理では、復興の進行状況によって地域課題が異なること、歴史的な背景を踏まえた地域特性が色濃いことに関心を深めました。

その一方で、仙台は、上記3地域とは異なる「都市型の課題」を浮き彫りにする結果となりましたが、このテーマは、恐らく地方都市すべてに共通し、時間の経過と共に深刻度を増す課題ではないかと考えさせられました。

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■今後の展開
今回のセミナー・WSは、NPO視点の「地域課題」を列挙する内容となりましたが、来年1月〜2月にかけて開催するラウンドテーブル(円卓会議)では、NPOのみならず、自治体や企業の方々とも意見交換できるような場にしたいと考えております。

同時に、ハード面の復興を支えるソフト面の人材育成や、ネットワーク構築のための調査事業も並行して進めておりますので、当ブログをご覧の皆様におかれましては、当センターよりお力添えを申し入れることがございましたら、是非ともご協力頂きたくお願い申し上げる次第です。

引き続き、当センターでは、セミナー参加者の皆様からフォローアップ相談も承っております。当センターのベテランスタッフと共に伺いますので、積極的にご活用頂ければと思います。




また、文末になり恐縮ですが、本セミナー・WSを開催するにあたりまして、気仙沼市役所の神谷様、気仙沼市民活動支援センターの内田様、佐々木様、会場として使用させて頂いた市民協・いしのまきハウス様、亘理町農村環境改善センター様、戦災復興記念館様などの皆様から多大なご尽力を賜り、かつ杜の伝言板ゆるる様からは、募集開始時より幅広い広報協力を賜りました。多くの皆様のおかげを持ちまして、本セミナー・WSが盛況に終わりましたことを心より感謝申し上げます。

今後とも「震災復興担い手NPO等支援事業」の拡充に努め、いっそう気を引き締めて参ります。経過につきましては、当ブログにてご報告致しますので、ご理解とご支援のほど宜しくお願い致します。(文責:大町事務局 高荷)

「3年後の未来を創りだす NPO向けセミナー&ワークショップ」気仙沼・石巻会場を終了しました[2015年10月14日(Wed)]

2015年の「宮城県震災復興担い手NPO等支援事業」として実施しております「3年後の未来を創りだす NPO向けセミナー&ワークショップ」ですが、10月8日の気仙沼に続き、翌9日には石巻にて開催致しました。

前半の「NPO底力UPセミナー」では、遠路遥々、東京からお越し頂いた「認定特定非営利活動法人日本NPOセンター」常務理事の今田克司さんを講師に、NPOに必要なガバナンスと中長期計画についての考え方や仕組みを学び、後半の「NPO活動力UPワークショップ」では、参加者それぞれが「地域の課題」と「組織の課題」の特性や長所と短所を洗い出すと共に、3〜5年間を視野に入れた中長期計画の策定を目的する作業を行いました。

当センターからは、常務理事・事務局長の伊藤が2日間のサポートを勤め、スタッフは、気仙沼を高荷、石巻を太田が担当しました。以下、気仙沼会場を中心に御報告致します。




気仙沼市役所より共催を頂いて開催する運びとなった10月8日(木)の気仙沼会場は、不運にも台風の影響で強風が吹き荒れましたが、ご尽力下さった「震災復興・企画部 地域づくり推進課」の神谷様、ならびに「気仙沼市民活動支援センター」の佐々木様と内田様のお陰を持ちまして、気仙沼地域で活動する6つの団体にご参加頂きました。

まず初めに、参加者の皆様から「団体の紹介」「地域の課題」「組織の課題」という3つのテーマについて、それぞれの思うところを率直に話して頂きました。その間に、日本NPOセンターのスタッフが、後半のワークショップに備えて、地域と組織の課題を手際良くホワイトボードに書き込みます。

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そしていよいよ前半のセミナーの始まりです。まず、平成10年に施行された特定非営利活動促進法(NPO法)から17年が経過した事実を起点として、「ガバナンスとは何か」という概説から、NPO法人の一般的な組織体制や法令遵守など、組織を運営する上で必要な健全性について、分かりやすいご説明を頂きました。

続いて、組織の「ビジョン」「ミッション」「バリュー」について具体例を交えながら、中長期計画の重要性について、明瞭簡潔な言葉とフロー図でご説明下さいました。

どの言葉も、NPOで活動する私達にとっては聞き馴染みがあるため、理解している積もりになりがちですが、実はあまりよく分かっていなかったことを内省させられました。参加者の皆さんも、メモに書き込む音を会場内に響かせていました。

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前半のセミナー終了後、短い休憩を挟み、後半のワークショップの始まりです。参加者を2つのグループに分け、それぞれが「地域の課題」と思っていることについて、「現状」と「5年後の未来にどうあってほしいか」を語り合いました。

話し合いをメインに意見をまとめるグループと、ポストイットに個人の意見を書いてから意見をまとめるグループの二つに分かれましたが、双方に共通して、グループの最年少がまとめ役を担っていました。

全体に目を配る今田さんは、「どちらのグループも若い人を使っていますね」と苦笑されていましたが、こういう時にこそ、世代を問わずに率先する姿を見せることが、上下関係に縛られない世代間交流に繋がるのではないかと考えさせられました。

約1時間ほど経過して「地域の課題」がまとまったところで、2グループの発表となります。「現状は課題が多いので沢山意見が出やすいが、5年後の未来についても、同じ数だけ出てこないとバランスが悪くなるので、もっと未来についても前向きな意見を考えられるようになると良いですね」とご指摘される今田さん。

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そして、いよいよ各団体の「組織の課題」についてまとめる時間です。
「地域の課題」は得意なテーマといった感じでしたが、「それぞれ自分の団体の現状と未来の姿を考える」となると一筋縄では行かないらしく、テーブルのあちこちで悩む声や唸り声が聞こえてきます。そこを透かさず、気仙沼市役所の神谷さんや、気仙沼市民活動支援センターの皆さんが、それぞれの団体に的確なアドバイスで助け舟を出します。

「時間がいくらあっても足りない」という声も聞こえる中、17時前に「組織の課題」ワーク終了。参加者の皆さんから、今日の感想を一言づつ頂いた後、今田さんからの講評を賜り、熱気が立ち込めたまま、第一部、第二部ともに完了となりました。

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なお、今回のワークショップを振り返って、「もう少し考えたい・作りこみたい」という団体の皆様には、当センターが直接フォローアップを行いますので、是非お声掛け頂ければと思います。



以下、スタッフとして参加した感想ですが、気仙沼では、行政とNPOが「復興」という目的に向かって相互に協力しつつ、認め合い、尊重して活動している様子が意外なほど調和していました。また、復興の次のフェーズを模索している団体も見受けられたため、当センターとしても中間支援組織として、どのようにコミットしていくかを早急に検討しなければならないと感じました。




今後の「3年後の未来を創りだす NPO向けセミナー&ワークショップ」の予定ですが、10月21日(水)には亘理、10月22日には仙台で後半のセミナー・WSを行います。

亘理会場は、まだ空きがございますので、名物の「はらこめし」を味わいながら中長期計画を考え、頭と組織を活性化させる「秋のひととき」はいかがでしょうか。充実した時間を過ごせることを保証致します。沢山の皆様にお申し込み頂ければ幸いです。
(文責:大町事務局 高荷)

「住友商事東日本再生ユースチャレンジプログラム―インターンシップ奨励プログラム2014年度修了報告書」が完成しました[2015年07月09日(Thu)]

こんにちは、はじめまして。
せんだい・みやぎNPOセンターで4月から3か月間、インターンをしておりました、大野です。

「住友商事東日本再生ユースチャレンジプログラム―インターンシップ奨励プログラム―2014」の宮城修了報告書が完成しました。
この冊子には、昨年7月から9ヵ月間、インターン生がそれぞれのNPO団体で活動して、学び、成長した軌跡が刻まれた冊子です。

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私は4月からこの報告書の制作を担当しました。
冊子を作製するのはこれが初めてで、何をするにしても、今野さんに相談したり、自分で調べてみたりして、ひとつひとつ作っていくという感じでした。
また、この冊子づくりはゼロからのスタートではなく、前インターン生や、せみの小川さんや今野さんが途中まで作ってくれていたものを、4月からわたしが引き継いで作製していったので、それに助けられた部分も、思い通りにいかない部分もありました。
出来上がった冊子を見ると、感慨深い気持ちになるというよりは、もっと工夫できたなぁと、少し悔しい気持ちになりますが、こう感じられるのも、このような経験をさせていただいたからこそだと思うので、今後に活かしたいと思います。

宮城インターン生の修了報告の一部を抜粋してご紹介します。

「今後の自分の学業の方向性を位置づけるにあたっての大きな影響を受けました。活動を行っていくうちに、メンターの方からは自らの器用貧乏な一面も指摘され、一つの作業への執着心の薄さが招く失敗も多々ありました。目標以前に、もっと自分の弱点が反省され、その克服もしなくてはならないと今後の課題ができました。」

「過去の職歴や地位は関係なく、NPOで地域をよりよくするために活躍しているオトナがたくさんいることを知りました。今後どのような決断をしていくのか、豊富な材料として活かしていきたいと思います。」

以上のように、9か月間の活動内容に加え、各インターンの悩みや学んだことが書いてあります。また、メンターとして関わっていただいた各NPOスタッフの皆さんのメッセージもあり、想いの詰まった冊子になっています。

せんだい・みやぎNPOセンターに報告書をおいていますので、興味を持たれた方は、是非読みに来てください。

最後になりましたが、このような機会を与えてくださった住友商事、市民社会創造ファンド、各NPO団体の皆さん、本当にお世話になりました。

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