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「社会イノベーター成長のプラットフォームを創る」代表理事:大滝精一[2010年09月07日(Tue)]

社会イノベーター成長のプラットフォームを創る
〜社会イノベーター公志園東北大会に参加して〜

                代表理事 大滝  精一

 去る8月21日に全国のトップを切って、社会イノベー
ター公志園東北大会(東北公志園)が開催され、会津
若松の「明天」と気仙沼の「ネットワーク・オレンジ」の
2つの団体が全国大会に進むこととなった。

出場した7団体の志とプレゼンテーションのレベルの高
さとともに、当日参加した100名近くの人々からの熱い
応援メッセージが加わり、会場となった河北新報社の
河北ホールは、独特の熱気と興奮に包まれるものとな
った。


 東北公志園への参加は、私にとって改めて社会イノ
ベーターと彼(女)らを支援する社会イノベーター公志園
の意義を、これまで以上に深く考えてみる機会を提供
するものとなった。


 社会イノベーションとは、人々の暮らしをより良いもの、
より豊かなものにするために、貧困、病気、教育、環境
問題、人権侵害、障害者の自立などの多様な社会問題
の解決をはかる仕組みや制度を、市民がつくり出したり
変革するプロセスをさし、その担い手のことを社会イノベ
ーターと呼ぶ。

これらの多様な社会問題にたいしては、これまでも行政
機関を中心に一定のアプローチやサービス提供がなされ
てきたが、そうした伝統的なアプローチと、社会イノベータ
ーによる問題解決アプローチには、以下に述べる4つの
点において際立った違いがみられる。


 第1に、社会イノベーターは、社会問題が起こっている、
まさにその発生の現場から出発し、そこからボトムアップ
の形で問題解決に向かっていく。したがって、たとえば貧
困という社会問題に直面しても、それが発生する原因や
地域特性などのちがいによって、貧困問題を解決するアプ
ローチも異なってくる。そうした問題解決のアプローチの多
様性と柔軟性を許容することが、社会イノベーターによるア
プローチの特徴のひとつといえる。


 第2に、今述べたアプローチの多様性、柔軟性とも関連
するが、問題解決にさいして、試行錯誤、反復、実験を成
果に焦点をしっかり合せながら徐々に進めていくことである。

別のことばで表現すれば、実験→成果→修正→さらなる
実験の繰り返しという、いわば実験主義的なアプローチを
とることが、社会イノベーターの問題解決方法のもうひとつ
の特徴ということができる。


 第3に、社会イノベーターは、直面する社会問題を総合的、
統合的、融合的あるいは分野横断的に解決しようとする。
彼(女)らは、自らのもつ情報・知識や資源の限界を深く自
覚することによって、あるいはそのことを逆手にとって、分野
やセクターの境界を超えた協力やアライアンスに挑戦する。
事業活動をめぐる多様な利害関係者の協力やアライアンス、
それに分野を超えた多くの人々の間の共感が、社会イノベ
ーションを生み、支え、成長させていく。


 第4に、社会イノベーターは、自らが創出した解決策(ソリュ
ーション)を独占するのではなく、それをいかに成長させ、
ほかの地域や国に広げ、スケールアップするのかに関心を
もつ。成功モデルをどのように複製し、スケールアップし、拡
張していくのかに熱意をもち、そのためのアライアンスや共
同体づくりに積極的に取り組む。


 いま述べた社会イノベーターの4つの特徴は、社会イノベ
ーターの「社会」の意味とも深く関係している。しばしば指摘
されるように、社会イノベーターの究極の目的は、自身の
社会的使命(ミッション)の達成にある。また、社会イノベー
ターは、財やサービスの売り手と買い手の関係を超えて、
社会やコミュニティ全体に活動のインパクトが浸透すること
に腐心する。さらに、社会イノベーターは、活動や事業を支
え広めていくために、多様な利害関係者の参加とエンパワ
ーメントを引き出そうとする。社会イノベーターの「社会」とい
うことばには、そうした多様な意味あいが込められていると
私は考えている。


 いま世界中で社会イノベーターの活躍の舞台が広がりつ
つある。わが東北地域をみても、少子高齢化と人口減少、
グローバル経済の地域社会への容赦ないインパクト、地域
社会の経済、暮らし、絆の衰退などの諸問題にどう立ち向
かっていくのかが問われている。こうした難しい状況を打開
するためには、特定の少数のエリートや社会イノベーターを
英雄として賞賛するのではなく、むしろ多くの市民・住民が
社会イノベーターとなりうる土壌とプラットフォーム(場)をつ
くり出していくことが極めて重要となっている。この点にこそ、
今回の社会イノベーター公志園開催の最大の意義がある。


 東北公志園は、コンテストを通じて勝者を選別する場では
なく、社会イノベーターを発見し、広げ、共感の輪を増幅し、
さらに社会イノベーターを増殖させていく舞台であり、プラット
フォームである。今回の参加者は受け身の観客としての立
場ではなく、積極的な支援者・共感者としての立場から社会
イノベーターとの関わりをより深めることとなった。そうした意
図を実現しえた運営上の工夫にたいしても賞賛を送りたい。
そして願わくば、今回の東北公志園に刺激を受けて、来年
もさらに多くの社会イノベーターと支援者が集うことを期待し
たい。


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