• もっと見る
特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンターのブログ
特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンターが運営しているブログです。

仙台市、宮城県の市民活動やNPOの情報を中心に、中間支援組織ならではの情報をお届けします!
« みやぎNPO夢ファンド ステップアップ支援プログラム 公開コンペ | Main | 第6回ゲストは晩翠画廊:金子美也さんでした »
<< 2016年04月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
「NPOのアカウンタビリティは今、どうなっているか?」:報告書のご案内[2010年03月30日(Tue)]


3月16日(火)、仙台サポセンにて
「NPOの情報公開と信頼性セミナー」
が開催されました。

こちらが、
その際に無料配布された調査報告書です。



「NPOのアカウンタビリティは今、どうなっているか?」
  −みやぎのNPO法人事業報告書調査より−


 監修:加藤哲夫
 編者:西出優子
 著者:東北大学経済学部非営利組織論ゼミナール
 発行:東北大学大学院経済学研究科地域イノベーション研究センター


目次はこちら→



目次、小さすぎてよく見えないので、
以下に記します。

1章 NPO法人の事業報告書を調査する意義
1.1NPOは何のために存在するのか
1.2NPO法人が事業報告書を作成する意義
1.3事業報告書の抱える問題点を調査する意義
1.4NPO法人の財務書類の種類と性質
1.5複雑なNPO法人の確定申告

2章 今、宮城のNPO法人は?
 −本調査の目的と手法、結果の概要−
2.1NPO法人制度の概要と現状
2.2本調査の目的、調査手法と調査結果の概要
2.3市町村別NPO法人数
2.4活動分野別NPO法人数

3章 事業報告書から見えてくるもの
3.1事業報告書の提出状況
3.2宮城県内のNPO法人の事業報告書はわかりやすいのか

4章 財務報告書から見えてくるもの
4.1宮城のNPO法人の財務状況
4.2活動分野別財務状況
4.3財務データからみるNPO法人の運営状況

5章 事業報告書・財務報告書に関する課題
5.1宮城県のNPO法人が抱える課題
5.2アカウンタビリティ〜NPOの説明は十分か?〜
5.3ウェブサイトやブログの活用




この報告書は、
東北大学西出ゼミの学生さんたちにより、
宮城県内448のNPO法人の事業報告書、決算書
類を調査
して作られたものです。

学生さんという、NPOサイドではない人々から、
私達NPOの報告書類がどのように見られているの
かという、貴重なデータや感想がてんこ盛りに詰ま
ったものとなっています。


「これは報告書を配布した方だけに留めておいては
勿体ない!」

ということで、ここで内容をちょっぴりご紹介差し上
げます。


なお、調査は宮城県のウェブサイト上で公開されて
いる資料に基づき行われています。

「宮城県内の特定非営利活動法人の
 事業報告書等」



以下、
この報告書の編者でもある東北大学大学院経済学
研究科の西出准教授の「はじめに」から引用します。


「NPO法人の皆さんは、自らが作成して所管庁であ
る宮城県に義務として提出した事業報告書が、ウェ
ブサイトで簡単に市民や学生に読まれる可能性があ
ること、そしてその事業報告書を通して団体自身につ
いて判断評価される可能性があることを考えたことが
あるだろうか。

また、他のNPO法人の事業報告書を読んだことがあ
るだろうか。」



同報告書p.2
「1.2 NPO法人が事業報告書を作成する意義」には、
事業報告書に含まれているべき項目が載っています。


1.どのような方針で事業を行うのか
2.事業は、いつ、どこで、何回実施したのか
3.その結果どうだった(なった)のか
4.個々の事業の詳細(事業名、概要、目的、成果)
5.理事会や総会の日時
6.その際の決議事項
7.事務局員の人数と名前
8.会員総数、団体名
9.インターンやボランティア人数


など、
活動の実態と成果がしっかりと伝わることがポイント
です。

ちなみに、今回の調査で、
学生さんが選んだ「優秀事業報告書」(p.49)から、
いくつかの団体の事業報告書をご紹介しましょう。


・グループゆう
  
・せんだい杜の子ども劇場
  
・杜の伝言板ゆるる  



そしてこちらからは、
「事業報告書作成のポイント」 をご覧頂けます。
(仙台市市民活動サポートセンターHPに飛びます。)



2004年に、県内のNPO法人(調査数304)の事業
報告書のページ数が何枚かという調査が行われ
ました。

1ページ:63%
2ページ:16%
3ページ:6%
4ページ以上:15%


という結果でした。


そして、1ページが全体の6割を占めるという結果は、
残念ながら今回の調査でも変化が無く、3ページ以
内の事業報告書は、全体の87%
におよぶそうです。


以下、同報告書p.5からの抜粋です。


「その上で問題点は2つある。

 一つにはNPO側の認識の甘さがある。
 以前はNPOの事業報告書は県に出すだけで、県庁
 内の書庫やみやぎNPOプラザなどで開示されている
 だけで、それによって多くの人たちがその書類を調べ
 るとはほとんど思っていなかったと言っていい。

 しかし現在では、NPO法人から県庁に提出された
 事業報告書は、インターネットを通して誰でもアクセ
 スできるようになった。多くの行政や企業の人たちも
 ネット検索でNPOを調べる時代
になった。
 
 そんなときに、不備が多く信用度の低い書類が公開
 されていることは、ヘタをすると団体の信用を損なう

 ことになることをNPOの方々にぜひわかってほしい。」


見られることを前提として作られる事業報告書、
それには、
分かりやすいことが第一、だとも書いてあります。



同報告書p.19からの抜粋

「その結果、何が解決して、何が残された課題
 であり、次に何をしなければならないのか、
 そういう情報が適切に人々に届いて初めて
 寄付者は継続して資金を提供し、ボランティアは
 納得して活動に従事する。


 さらには助成金などが投入された場合、より多く
 のステイクホルダー(利害関係者)に対する情報
 の開示が求められることは言うまでもない。

 わかりやすさとは、多様なステイクホルダー(利害
 関係者)からの問いかけに積極的に応える姿勢
 からにじみ出るものではないだろうか
。」


ここで、ご参考までに、
当センターの事業報告書をご覧頂きましょう。
  


また、同報告書は、
NPOのアカウンタビリティについても触れています。
(アカウンタビリティ:説明責任、応答責任)

NPOがアカウンタビリティを果たすツールとして、
ウェブサイトやブログが紹介されています。


以下、同報告書p.44からの抜粋です。

「今回の調査対象NPO法人448団体のうち、222団体
 がウェブサイトを所持している。
 その中でアカウンタビリティを十分に果たしている、
 つまり事業報告書や財務諸表などを公開している
 ウェブサイトは非常に少なかった。」


ちなみにブログを保有している団体は、
(わずか)61団体だそうです。


ウェブサイトより安価に立ちあげられ、情報発信が
出来るブログという便利なツールですが、448団体中、
61団体しか開かれていません。


その主な原因として、
報告書には以下の4つが挙げられています。


同報告書p.45

「1.日々の活動を公開する気がない
 2.ウェブを活用する環境がない
 3.ウェブを活用する環境はあるが、ブログの存在を知らないか、使い方 
   がわからない。
 4.ウェブに手を割く時間的余裕や人的金銭的資源がない」



もし「3.の使い方を知らない」ことが理由であれば、
ぜひ当センターをご活用ください。

「無料ブログ講座」がサポートさせて頂きます!
(もちろん無料です!)



ではここで、学生さんが調査した優秀NPOブログを
3つほどご紹介して、今回のブログを終えようと思
います。


・仙台市森林アドバイザーの会

・ネットワークオレンジ
 
・発達障害サポートネット「虹っ子広場」
 
 


活きた情報をどんどん発信し、
NPOへの「共感」「信頼」を得て参りましょう!





この記事のURL
https://blog.canpan.info/minmin/archive/301
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました
 
コメントする
コメント
最新コメント
月別アーカイブ