私が最近ときめいていること(大石俊輔スタッフ)[2010年01月12日(Tue)]
【コミュニケーションの回路・対話を生み出す場】
大石俊輔(仙台市市民活動サポートセンター勤務)
いつも私の関心の中心にあることに、
“表現を通して人々が交歓し学びあう場”があります。
具体的にそれらはオルタナティヴ・スペースとして括られて
います。
オルタナティヴ・スペースとは、美術館やギャラリーとは異
なり、表現者自らが自身の作品の発表の場と交流の場と
して作った場所のことです。
私がこのような場に関心を持ったのは、学生時代のある経
験がきっかけでした。住宅街にキャンパスを持つ大学では、
住宅街を学生が通ることで苦情や問題が度々起きていまし
た。
そこで大学は対応として、住宅街に通じる門を閉鎖してしま
いました。
しかしその時私は、問題の本質は“コミュニケーションの回
路・対話の機会と場がない”という点にあるのではないかと
思ったのです。
以来、シンポジウムの開催や様々なまちづくりの現場、まち
の文化祭のようなイベントへの参加を通して、コミュニケーシ
ョンの回路・対話を生み出す場について取り組み考えてきま
した。
そのような体験の延長線上に可能性と面白さを感じたのが、
オルタナティヴ・スペースだったのです。その内のいくつかを
以下ご紹介します。
ベルリンを拠点に様々なオルタナティヴな活動を行っている
B-booksは、書店としてスタートした共同プロジェクトです。
そこでは読書会、ディスカッション、フィルム上映、プレゼンテ
ーションなどが週に1回行われ、様々な形のコミュニケーショ
ンの場となっています。
また、パリにて、伝統的なファウンド・フッテージ(既存のフィル
ムの断片を繋ぎ合せて利用する)の手法を活用している
L’ENTAでは、フィルムの撮影・現像・編集が行える工房があ
り、これを一般会員にレクチャーすることで利益を得て、工房
の運営や活動資金に充てるという自治活動を行っています。
日本国内では、東京のコマンドN、大阪のremo:記録と表現
とメディアのための組織、graf media gm、福岡のgallerlly soap
などが知られています。
また、私が運営のお手伝いをしているKISSCAFEもそのひとつ
です。
東京の西荻窪にあるNPO運営のこのオルタナティヴ・スペース
は、カフェをベースに表現の場の提供や、関わるクリエーター
のイベントなどを開催し、ヒトが出会いコトが起こる場になって
います。
表現を通して人々が交歓し学びあう、都市の隙間のような場
をいかに作り出して維持していくか。挑戦を続けていきたいと
思います。

