日本財団フェイスブック(
https://www.facebook.com/NipponZaidan)に、ご担当いただいています樋口氏による、レポート記事を掲載していただきました。

以下、抜粋です。
【レポート:『加藤哲夫資料の活用に関する事業構想アイディアソン』】
こんにちは。 復興支援チームの樋口です。
5月14日、宮城県仙台市で「東日本大震災後のNPO運営支援ワークショップと関連資料のデジタルアーカイブ化」事業のキックオフイベントに参加してきました。
主催は、せんだい・みやぎNPOセンター(通称せみさん)。創設者であり、NPO時代を切り開いた草分けである故・加藤哲夫氏の直筆資料(未公開含む)を次の世代に継承し、活用していくための事業で、「K-プロジェクト」と呼ばれています。
加藤氏は、NPO法ができる以前から市民活動を実践・推進されてきた人物で、日本財団も職員のファシリテーションスキル研修や公益コミュニティサイトCANPANの立ち上げなど、画期的な取り組みでたくさんお世話になった方です。震災直後、すでに末期の病床にありながらも、「声なき声に耳を傾けるのがNPOの使命」と、多くのNPOが連携する被災者支援事業も指導していただきました。
その加藤氏の直筆資料を、キックオフイベント会場ではじめて直に見て、心を奪われました。
壁いっぱいに貼られたチャートや概念図。パワーポイントが導入される前からのもので、カレンダーやポスターの裏紙が使われたものも多数あります。綺麗な見た目だけでなく、その内容は今なお私たちに新鮮で普遍的な課題を投げかけてくるものばかり。人に発信し伝えることを大切にしていた加藤氏の息遣いが聞こえてくるようです。
この事業のおもしろいところは、単にこれら資料を保存するのではなく、ワークショップ参加者みんなが資料に触れながら活用方法を考えていく「アイディアソン」という方法に挑戦していること。
当日の参加者は、加藤氏のことを直接知っている人と知らない人が半々くらいの割合で、非営利の市民活動団体だけでなく、行政職員やソーシャルビジネスの担い手も多く参加していました。
「加藤資料」をきっかけに、組織やジャンル、世代を超えた議論が生まれ、連携や協働につながっていく。そのプロセスが東北をより強く、より活発にしていくように感じます。
個人的には、このキックオフイベントに出たことで「K-プロジェクト」で実現したい次のアイデアが既に浮かんでいます。
毎月26日にワークショップを開催していくそうですので、今後の展開にぜひご注目ください。
以上が、樋口氏によるレポートの抜粋です。こちらも、アーカイブの意味もこめて、ブログに掲載させていただきます。ありがとうございます。(佐々木)