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「小さな拠点・地域運営組織」研修会を開催しました! [2018年08月17日(Fri)]

岡山県美作県民局委託事業地域運営組織推進事業におきまして、
2018年8月17日(金)13:30〜16:00美作県民局5階大会議室にて
行政職員担当者のみなさまを対象に、
「小さな拠点・地域運営組織」研修会を開催しました。

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内閣府地方創生推進事務局の参事官補佐太田様を講師にお招きし、
内閣府・内閣官房や関係省庁における「小さな拠点及び地域運営組織の形成に関する取組について」と「全国の取り組み事例」をお話いただきました。

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岡山県内の先進事例として
笠岡市協働のまちづくり課課長補佐池田様より、
「笠岡市における小さな拠点・地域運営組織の現状及び今後の展望」としまして、笠岡市の事例をご紹介いただきました。

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また、当法人の首席研究員阿部典子より、
「地域運営組織や小規模多機能自治の実践へつなげていくための、岡山県内における小規模多機能自治の仕組み導入や組織設立について」を紹介させていただきました。
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特定非営利活動法人岡山NPOセンター事務支援センター加藤様より、
個別組織の事業支援等の事例や、組織の経理などの事務支援に関する事例についてお話いただきました。
今回は都合により、意見交換の時間を設定することができず残念でしたが、
たくさんのご参加をいただきまして、ありがとうございました。
今後の地域運営推進における参考にしていただけたら幸いです。

講師の皆様、お忙しい中、
大変お世話になりました。ありがとうございました。

集落の底力を上げるセミナーの運営をさせて頂きました! [2018年03月15日(Thu)]

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春の陽気に包まれた3月13日(火)、美作市市民センター3階において、『集落の底力(組織力)を上げるステップアップセミナー 〜お茶でも片手に語ろう〜 』(主催:美作県民局)を、美作県民局管内の13の地域からお集まりの方々はじめ関係者の総勢52名で、賑やかに開催させて頂きました。

まずは参加者同士、和やかにお話いただける雰囲気をつくりましょう!ということで、アメを使ったアイスブレイクを実施。内容は、話しかけるとアメが貰える自己紹介ゲームで、話しかけ上手=地域の営業上手がわかるという仕掛けでした。結果2名が11個獲得(約7分で6個獲得!)で同点優勝だったところで、本番がスタートしました。


各地域が取り組んでいる事例の紹介ということで、美作県民局管内6つの地域の方々より、下記の通り活動事例の紹介をいただきました。日々活動に取り組まれる中での事業内容に関する工夫、組織づくり・運営面に関する工夫をそれぞれの地域から共有いただきました。
・美作市梶並地区…『空き家管理サービス【KAKS】』
・美作市粟井地区…『ハバネロ商品開発』
・美作市上山地区…『助け英田しちゃろう会』
・美作市巨勢地区…『旧巨勢小学校をちいさな自治の拠点に』
・美咲町大垪和地区…『農村レストラン棚田の揚げややまっこの運営』
・西粟倉村大茅地区…『大茅ブランドづくり おおがや米の販売』


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その後は休憩を挟んでグループディスカッション。架空の事例を元に課題と解決策を検討頂きました。その架空の事例として紹介されたのは、ある地域が特産品づくりに取り組むも、資金不足や人材不足、計画不足などから活動が停滞していくという内容で、当日お集まりの地域の実践者の方々からしてみれば、思わず「あるある…」とうなずける設定だったのではないかと思います。活動初期から停滞するまでの流れについて、どの部分が問題でどうすれば良かったのか、を付箋に書き出し分類しながら、「地域で事業をするための鉄則」に落とし込み、各グループ毎に出た意見を発表頂きました。


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 鉄則までの落とし込みがスムーズに行ったところもあれば、苦慮されたところもあったようでしたが、どのグループの発表からも、活発なやり取りが行われていたことが伝わってきました。

 その後まとめとして、「開墾モリモリ!」の掛け声でおなじみのNPO法人笑顔つなげての代表、曽根原久司氏が著書でも紹介されている地域での活動のコツ@地域の宝の見つけ方A販路開拓の仕方B若者との連携のコツC起業をする際にいちばん大切なこと、の4点のご紹介、次に高梁市宇治地区のまちづくりの取り組みを、組織再編を踏まえたプロセス設計などの点からご紹介し、グループ内での感想共有を以って閉会となりました
 
 終了後回収させていただいたアンケートからは「早速地域に帰って共有します!」「いろいろな意見に触れて刺激になりました」「○○地区の事例にあった、関係機関との定例会議を実践してみたい」といった、嬉しいご感想を多く頂戴できました。こういった形でのセミナーを今後も開催していきたいと考えておりますので、気になられた地域の方は是非ご参加いただければと思います。

お集まりいただいた皆様、ご協力いただきました関係機関の皆様、この度はありがとうございました!
1月10日に、内閣府「小さな拠点・地域運営組織」ブロック別研修会(中国・四国ブロック)兼小規模多機能自治推進ネットワーク会議「中国ブロック会議」を開催いたしました! [2018年01月11日(Thu)]

小規模多機能自治を推進していくための情報共有の機会として、全国各地でブロック会議が開催されています。岡山ブロックについてはその事務局的役割をNPO法人岡山NPOセンターと当法人で担ってきており、今回はその中国ブロック会議ということで、内閣府が主催する「小さな拠点・地域運営組織」ブロック別研修会(中国・四国ブロック)と兼ねての開催として、内閣府主催、ランドブレイン株式会社、みんなの集落研究所との共催で実施いたしました。

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当日は、小規模多機能自治推進ネットワーク会議事務局である島根県雲南市と岡山県津山市とのトークセッションのほか、各自治体の取組みや課題、成果等について状況の共有や意見交換を目的に、90人を超える多くの方にご参加いただきました。

まず、小規模多機能自治の概要やその必要性について、みんけん石原より解説し、その後、みんけんも一緒に歩ませていただいている津山市さんの現段階での課題やこれからの進め方についての疑問・質問を、雲南市の板持さんよりご回答いただくトークセッション形式でみなさんと共有をしました。

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その後は、自治体担当者のみなさんで、小規模多機能自治を進めている進捗に合わせて、庁内での難しさ、地域での課題などを共有し、情報交換をしました。
他の自治体ではどうやって進めているのか。自分の地域ではどういう進め方がいいのか。悩みながらも熱く議論されている担当者のみなさんが印象的でした。

「他の自治体さんは進んでいるように見えていたけれど、自分たちと同じような課題を持っていることが分かった」「前へ進めていくために、お互いに情報交換したことで取り組むべきことがより整理された」といった意見もあり、自治体担当者間での理解やネットワークに繋がる機会となりました。

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今回は縁あって、地域のみなさんにもご参加をいただき、別プログラムでの勉強会も実施いたしました。鳥取県南部町、香川県三木町、岡山県勝央町の地域のみなさんとで、目指す未来を仮定し、課題の優先順位を考えてみました。

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みんけんとしても、自分たちの役割や立ち位置の重要性を意識しながら、引き続き頑張っていきたいと思います。
みんなの集落研究所 平成28年度成果報告会を行いました! [2017年07月05日(Wed)]




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平成29年7月1日(土)、岡山市民会館4階会議室において、みんなの集落研究所平成28年度成果報告会を行いました。当日は梅雨明けを予感させる炎天下の中、県内南北各地、そして遠くは名古屋・滋賀からも30名を超える方々へ足をお運び頂きました。


 まず冒頭に代表執行役の石原より、昨年度の成果報告会以降、みんなの集落研究所が取り組んできた事業の紹介と、特に新規の取り組みである継業と教育の取り組みについて、先日6月21日山陽新聞社会議室で実施のオープンセッションの様子や、教育機会格差と職業選択意識の関係などを交えてご紹介させていただきました。



 その後首席研究員の阿部より、中山間地域における地域包括ケア実現のための取り組みと、中山間地域及び離島の個別地域支援の取り組みについてご報告をさせていただきました。

 地域包括ケア実現支援については、介護保険改正に伴う新しい総合事業への移行導入を1〜4のフェーズに分け、それぞれで実施する支援内容を、地域の担い手の方々を対象に行うサポーター養成講座、行政の方々を対象に行うシミュレーションワーク、関係機関の方々と連携して行うコーディネーター育成など具体事例を交えてご報告しました。

 個別地域支援については、住民主体による地域運営について、課題の発見から共有、そこから実際の動きを起こし形になるまでの経緯と、そこでの支援を岡山市犬島・高梁市宇治・美作市上山での事例を交えご報告しました。また上山の事例については執行役の水柿からもご報告を致しました。


 
 休憩を挟んでの第2部は、石原、阿部、西山の3名で、地域運営組織導入支援に係る報告と、会場の方々より寄せられた意見や疑問点も元にした議論を行いました。お寄せいただいた質問には「既存の住民組織との関係は?」「各地域で取り組みが異なることを許容できるか?」「地域カルテの具体的な活用方法は?」といったものがあり、その内容を受けて気をつけている点、実際に現場で起こっていることにどう対応しているかといったことをお話しました。あわせて地域運営組織の制度設計にあたって検討すべき事項を3点整理して報告させていただきました。



 続いての第3部では、これからの地域おこし協力隊導入にあたっての論点整理を、地域おこし協力隊経験者であるみんけん執行役 藤井、佐藤、水柿と調査員 東馬場の4名で行いました。

 4名が協力隊になった当時と現在の募集状況・内容、また隊員が置かれた状況の違いと、その中で募集・従事業務内容をプロジェクト単位で定めて行う場合に想定されるメリット・デメリットなどについても経験を交えて議論しました。

最後に、みんけん評議員の稲田より、まとめの挨拶を行い、閉会となりました。



 それぞれの取り組みの情報交換もさせていただき、大変有意義な時間を共有させていただきました。県内はもとより国内でもなかなか珍しい取り組みであるとのお言葉も頂戴し、また報告会終了後に会員になって下さった方もおられ、スタッフ一同「今年もまたがんばらなければ」と決意を新たにした1日でもありました。

 今後もこういった機会を継続的に設けて参りますので、本日ご来場いただけなかった方々も、次の機会には是非意見交換をご一緒できれば幸甚です。炎天下にご来場くださった皆様、本当にありがとうございました!


※会員の方には、当日配布の資料をお送りしています。ご希望の方は、お気軽にご相談ください。(代金を頂く場合がございます)



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オープンセッション、多くの方にご来場頂きました! [2017年06月21日(Wed)]


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 平成29年6月21日(水)、山陽新聞本社ビル9階 大会議室おいて、『これからのローカルシティ・ローカルタウンのためのミニ戦略共有会議』として、【持続可能な地域のための打ち手を考えるオープンセッション】を開催しました。

 来場者は約80名で、その所属もNPO関係者、行政、企業など様々。遠くは東京、愛知、山口からご参加くださった方もいらっしゃいました。

 主な内容として、@オープニングセッション『日本のローカルにおける持続可能性とSDGs』、Aセッション1『残したい仕事と人づくり(ディーセントワークと経済成長)※働きがいのある人間らしい仕事等に訳される』、その後休憩を挟みBセッション2『中山間地域における包括ケア(健康と福祉)』、最後に『まとめ』として内容の振り返りを行いました。


 オープンセッションでは、地域を自足的に営むための社会的投資の重要性、教育の可能性を広げる多様な人々との連携の重要性などについて話し合いました。

 セッション1からは、登壇者からの報告のほかに残したい仕事の種類、経営難を乗り切る方法、継業計行を進めるための方法など、会場への問いかけを行い、そこへの参加者の回答も交えてより理解を深めていきました。
 参加者からは、『職人』『兼業・副業』『兼業・継業コーディネーター』と言った意見が出ていました。登壇者の方からは、信託制度の活用、マッチングの重要性、地域の課題としての認識の共有と言った意見がありました。

 セッション2では、地域で暮らし続けていくことの心配事、それらに対して企業・事業所の担える役割、地域住民が支えあっていくために大事なことはなにか、といったことを中心に会場内でやり取りを行いました。
 参加者からは、「暮らし続けていくこと事態が心配」「お寺での健康サロン」「地域の人と若者をつなぐ存在が必要」と言った意見がありました。
 登壇者の方からは、社会保障制度の危機、財政破綻した夕張市から学ぶべきこと、移住者も巻き込んだ地域の老若男女、そして観光客も一体となった包括ケアの可能性といった意見がありました。

 セッションのまとめとして、本企画をタイアップしてくださった山陽新聞の特集「Lの時代」のデスクであり論説委員の岡山氏より「東京一極集中の思想の中へ、買い物の仕組み等も通じての地域学(地元のことを考える)の導入を通じての地域へ愛着の醸成の必要性。そこに対して山陽新聞として色々なことに取り組みたい」とコメントをいただきました。
 それを受けて、弊法人の石原より、「本日の議論はあたらしいコミュニティ像を考え、つくりあげていくことではないか。これからの地域を考えると、企業は企業、行政は行政、NPOはNPOという枠を決めてしまうのではなく、同じ地域で暮らすものとして、これまでの上記を取り払った取り組みをできるようなこれからのコミュニティを考え抜き、行動していくことが大事であり、それに引き続き取り組んでいきたい。そのためにもこうしたオープンセッションを重ねていきたい。」とお話をさせていただいて閉会といたしました。


 4時間にわたっての長丁場の中、様々な立場の方々との熱心なやり取りを行いました。まだまだ本日のテーマであるこれらへの取り組みは道半ばということあり、みんけんとして引き続きこういった機会を作っていきたいと考えております。その際にはまた告知いたしますので、どうぞ皆様ご参加くださいますようお願い致します。

 末筆ではございますが、当日ご登壇くださった皆様、ご来場くださった皆様。そして岡山様をはじめ山陽新聞社の皆様。この度は誠にありがとうございました!


<登壇者一覧>
@ オープニングセッション
深尾 昌峰(プラスソーシャル(株)表取締役)
今田 克司(日本NPOセンター専務理事)
A セッション1
佐藤拓也((一社)梁クラス代表取締役社長、元高梁市地域おこし協力隊)
杉山ゆい(NPO法人なでしこ会)
池田曜生(弁護士)

B セッション2
水柿大地(助け英田・しちゃろう会、元美作市地域おこし協力隊)
橋正志(マスカット薬局社長)

モデレーター
石原達也(みんなの集落研究所代表執行役)
岡山一郎(山陽新聞論説委員・編集局室長)


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「シンシエンシャ」の皆様をお迎えしました! [2017年06月21日(Wed)]

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 6月20日、21日と社会課題の解決に取り組む人を支援する方々の合宿『シンシエンシャ合宿』が行われ、東京、大阪、山口、鳥取から7名が岡山に集結。私たち、みんけんによる地域支援の取り組みを「体感」いただきました。

 皆様中間支援を仕事にされているだけあり、鋭い質問の多い活発な議論が行われ、案内・回答を行うみんけん側としても、気づきの多い場となりました。



 1日目は、まず弊法人岡山事務所にて、取り組みや設立の経緯などをご説明し、その後、美咲町大垪和『田舎の揚げや やまっこ』へご案内。運営をされている地域のお母さん方のご苦労や喜びのお話を伺いながら、美味しい昼食も堪能しました。

 心も体も満腹になった後は弊法人津山事務所へご案内。打合せ風景等実際の業務の現場をご覧いただき、その後の質疑応答で、集落を支援することについての双方の理解を深めました。



 そして2日目は美作市上山で、弊法人が地域の方々と取り組ませていただいている『上山集楽みんなのモビリティプロジェクト』の紹介をお伺いいただき、上山の棚田を電気自動車コムスでまわっていただききました。



 こうして2日間、限られた場所ではありますが岡山の地域、そしてその支援の現場をご覧頂きました。

 お邪魔させていただいた先々の皆様、そしてはるばる岡山までお越しいただいた皆様、ありがとうございました!



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7/22(金)小規模多機能自治研修会を開催しました。 [2016年09月06日(Tue)]

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美作県民局の受託による「小規模多機能自治研修会」とあわせて小規模多機能自治推進ネットワーク会議が主催の「第2回小規模多機能自治推進ネットワーク会議 岡山県ブロック会議」を開催しました。

雲南市の板持さんにお越しいただき、小規模多機能自治の基本的な考え方や推進におけるポイントをお話しいただきました。

その後のワークショップでは、各市町村がそれぞれの状況を振り返ることができ、課題について考えることができました。各市町村の職員の皆さんを対象にしたものでしたが、社協の方や、様々な課の行政職員の皆さんの参加があり、横に広がった会議となりました。

7/2(土)平成27年度成果報告会を開催しました。 [2016年07月07日(Thu)]

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日時:平成28年7月2日(土)13時30分〜16時45分
場所:岡山市民会館

NPO法人みんなの集落研究所 平成27年度成果報告会を開催いたしました。お集りくださった皆さま、ありがとうございました。

みんけんが設立して三年目の昨年度は、新たなチャレンジとなる事業も多く、私たちも取り組みの中で多くのことを学びながら、調査や計画・仕組みづくりをおこなってきました。みんけんとしての文脈を大切にしながら、新しい総合事業や地域おこし協力隊の支援、助け合いや生活支援の仕組みづくりや小規模多機能自治の推進、モビリティを活用した課題解決と持続可能な仕組みづくりに今年度も引き続き取り組んでいます。


それでは成果報告会の様子を、少しだけご紹介します。

13:30〜 開会・挨拶
評議員 平田 隆邦より開会のご挨拶をいたしました。

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13:40〜 昨年度の全体事業報告・今年度の全体事業計画 
代表執行役の石原より「越境のしくみづくりプロジェクト」をもとに、これまでの事業状況の振り返りをおこない、成果報告会の進め方についてご説明しました。

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みんけんは、このプロジェクトを中心にして「中山間地域に暮らす人の生活」「集落(コミュニティ)の機能維持・発展」「地域を支える人材の支援・育成」について取り組んでいます。

これまでの活動の中でみんけんは、実際に地域で起きていることを洗い出していく調査をしていき、中山間地域が抱えていた課題をみつけてきました。そして、その解決のための持続可能なしくみを検討することが必要だと考えてきました。

そして昨年度にはいり、ついに調査から制度や仕組みの支援の取り組みが始まりました。これからの集落(コミュニティ)のあり方、未来世代に必要なことについて考えていくために、今回の成果報告会では以下の取り組みについて発表します。

1.上山集楽みんなのモビリティプロジェクト
2.地域おこし協力隊導入に関する支援
3.執行役、評議員取り組み紹介
4.小規模多機能自治の推進
5.新しい介護予防


13:55〜 成果報告および今年度の取り組み
1.上山集楽みんなのモビリティプロジェクト
執行役の水柿大地と梅谷真慈よりプロジェクトの紹介をいたしました。

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みんなのモビリティプロジェクトは、持続可能な中山間地域を実現するために「日常生活・農業・観光を変えていこう」と立ち上がりました。

日常生活においては、まずは地域の課題を把握するために中学生以上の住民の方を対象にヒアリングを実施しました。調査結果を地域の人と共有し、課題に気付いてもらうには、地域の主体性をつくりだしていく必要があるということで、今年度はサロン・持ち寄り居酒屋やみんモビ新聞の発行することで主体づくりに取り組んでいます。

農業利用では、農作業の工程を細かく洗い出すことで、モビリティを農業用に改良・開発し、そのモビリティの導入によって新規就農者を増やしたり、高齢になってもできる農業づくりを目指しています。

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また、観光利用では、棚田を活かした持続可能な観光を実現するために人がたくさん来て地域が疲弊するようなやり方ではなく、地域の方にもお金が入る仕組みづくり、出番づくりについても考えています。その具体的な方法として、棚田で田舎暮らしを体験できるツアープログラムを計画しています。超小型EVを活用したテストツアーを実施予定。このプロジェクトを活用して地域の「支事」づくりを始めます。


2.地域おこし協力隊導入に関する支援
執行役の梅谷真慈と藤井裕也より紹介いたしました。

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平成21年度から地域おこし協力隊の制度が始まり、岡山県内でも協力隊の数はずいぶんと増えました。しかし、導入する地域や行政は何のために 協力隊を導入するのかをしっかりと考える必要があり、協力隊を希望する人もの3年後のゴールをきちんと考えていなければ、お互いにとってよくない結果がうまれてしまいます。

そこでみんけんとしてできることを考え、地域おこし協力隊研修を始めることにしました。導入前から任期終了後までをサポートできるネットワークをつくって、3年間の活動が意味あるものになるように「入る側」「迎え入れる側」「行政」が協力し合える関係づくりを支援していきます。

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また、今年度より地域おこし協力隊のOBが主体となり、地域おこし協力隊ネットワークを立ち上げます。現在、岡山県の地域おこし協力隊の数は100名ほどになりました。「地域おこし協力隊」の運用に関する課題を継続的に取り上げ、様々な団体等のネットワーク化を図り、研究と実践活動を政策的観点等から連携させ、地域おこし協力隊に関する政策提言等を行っていくことを目的としています。岡山県の地域おこし協力隊やOBOGが協力し合って、県内の地域で事業を作っていく、活動の相互支援をすることを目指して取り組んでいきます。


3.執行役、評議員取り組み紹介

高梁市と松原町の移住の取り組みについて執行役の佐藤拓也より紹介いたしました。
高梁市の人口は減少し、便利な総社や倉敷へ流出しています。そこで高梁市の人口流出対策におけるさまざまな移住の取り組みについてお話いたしました。執行役の佐藤も移住コンシェルジュとして一役買っております。

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特に重点の置く取り組みに「空き家・空き農地情報バンク制度の運用」があります。
空き家バンク登録数と移住者数は密接な関係にあり、空き家の数だけ人口が増える余地のあることから、地域での空き家の調査と家主の意識確認を進めています。

高梁市の中でも、人口764人の松原町では、移住者受け入れ団体の立ち上げまで進んでいます。空き家の清掃・調査をおこない移住者の受け入れに備えます。その結果、移住者が増えて、町に小さな商いが生まれ、地元と移住者の新しい交流が生まれました。「移住」という新しい風を取り込むことで、地域に何か変化が生まれた事例でした。


美甘地域振興の仕組みづくりについて評議員の稲田文夫より紹介いたしました。
真庭市にある美甘地域はもともと財政的に余裕があったため。行政主体で様々な取り組みがおこなわれていました。しかし合併後も行政主体の意識が抜けきらず、地域コミュニティへの助成金も削減されてしまう中で住民の主体づくりを考える必要がありました。

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そこで3年間の補助金事業を申請して、美甘地域振興の仕組み構築に向けた拠点づくりを始めました。その中の取り組みの一つとして、美甘カフェの運営があります。地域にいる人たちの交流拠点になったり、外から来る人のもてなしの場になったり様々な機能を果たしています。

しかし、駐車場となる土地がなかったため、その取得について美甘の人たちが動き始めました。その結果、地域でお金を出し合って会社を設立させ、拠点を維持させることに成功しました。住み慣れた地域でいつまでも健康で幸せに暮らし続けるためには、行政に頼らない住民主体の動きが必要だという事例でした。

15:15〜 休憩

15:25〜
4.小規模多機能自治の推進       
上級研究員の西山基次よりお話いたしました。

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画一的な行政サービスでは、地域固有の課題に対応しきれなくなってきているので、その対応できない部分を地域が助け合いで補っていこうという動きが始まっています。島根県にある雲南市の「小規模多機能自治」という取り組みを参考に岡山県内でも各市町村がその動きに注目するようになりました。住民が主体になって一緒に仕組みを考えていくことが何よりも大切なことです。

みんけんでもその仕組みづくりの支援を始めています。昨年度から、地域自治組織の制度づくりや組織の立ち上げ・運営の支援などについて瀬戸内市や津山市と一緒に考え始めました。
また自慢大会も推進しています。自慢大会とは、いわば地域の活動報告会です。昨年度は岡山市と津山市、今年度に入って美咲町でも自慢大会をひらきました。

私たちの暮らしを今後も持続させていくために必要なことを、そこに暮らす人みんなで考えていけるような提案をこれからもできていけたらと考えています。


5.新しい介護予防・日常生活支援総合事業の取り組み支援
首席研究員の阿部典子よりお話いたしました。

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平成29年度までに新しい総合事業への移行が国の方針によって進められています。
市町村では、その支援体制の充実と強化、それから地域住民は支援体制への参加が必要となってきます。「介護の社会化」から「地域社会の福祉化」へ、お互いさまの助け合いが必要な時代へとさしかかってきました。

そこでみんけんでも、生活支援の体制づくりに美作県民局と一緒になって取り組むことになりました。具体的な方法として、シミュレーション手法等による仮説・検証・調整・人材育成戦略などの仕組み検討、サポーター養成のための研修などの人材育成事業、新総合事業や関連した取り組みに関する啓発や相談、これらのことに対して、取り組みを進めているところです。

現在は別の文脈で進めている地域自治との連携もはかって、これからの地域のあり方を色んな側面から考えていけるような提案を進めています。


16:15〜 ポスターセッション
それぞれの取り組みについて、参加者の皆さまから様々な感想、意見や質問をいただきました。

16:45〜 閉会挨拶

どの取り組み報告も、それぞれ担当者のカラーがでています。それぞれが集まってこそのみんけんなのだと主催側も実感した成果報告会となりました。

ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました!
今後とも、みんなの集落研究所をよろしくお願いいたします。


6/7「味方をみつけて地域づくり!スタートアップセミナー」を開催しました! [2016年06月08日(Wed)]

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津山市コミュニティセンター「あいあい」で一社一村スタートアップセミナーを開催しました。

この事業では、美作県民局管内のおかやま元気!集落を中心にした地域が「本当に」したいことやすべきことを見つけて本気で取り組むための環境づくりを応援しています。

今回のセミナータイトルは「味方をみつけて地域づくり!スタートアップセミナー」です。

地域にとって本当に必要なことを考えること、地域に住んでいる自分たちで頑張る力をおこすこと、そして、味方(パートナー)を見つけて地域の思いを実現していきましょう、というお話をさせていただきました。

本事業の味方とこれまでの事例を紹介して、その後は参加者の皆さんでグループディスカッションをおこないました。他地域との情報交換の場になればと思い、団体ごちゃまぜのグループにわかれて、セミナーの感想と自分の地域で取り組んでいることについて話し合っていただきました。

どこの地域も、それぞれの特色や文化、伝統、課題を活かして活動に取り組まれている印象を受けました。

地域活動をすべて自分たちでするのは大変です。同じ思いを持った味方を見つけるつながりづくりのきっかけになっていれば幸いです。

このセミナーを皮切りに、皆さんの地域へどんどんヒアリングに向かいたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

参加者の皆さま、ありがとうございました。

5/24「地域おこし協力隊研修」を開催しました! [2016年06月08日(Wed)]

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報告が遅れましたが、みんけん事務所にて地域おこしの研修会を開催しました。

この研修は、地域おこし協力隊を導入する行政と地域、それから入ってくる協力隊が同じ方向を向いて地域の課題解決を図っていけるようになることを目的として、協力隊の導入初期に焦点をあてたものです。

数回にわたってワークショップを実施、その地域で協力隊が実現したいこと、行政が期待している効果、地域の人の要望をすり合わせ、これからの活動計画を作成していきます。

今回は2回目の研修ということで、協力隊が赴任当初に考えていた企画を、現場視察や現地での活動をもとにブラッシュアップしてきてもらい、そのまとめについて発表してもらいました。

協力隊OBであるみんけんの執行役が中心となったメンバーで実体験に基づいたコメントをして、みんなでディスカッションしていき、計画の現実性を深めていきます。

また、協力隊と市町村担当職員が相談する時間を設けることで、地域との距離感や立ち位置を再確認できたのではないかと思います。

協力隊の皆さん、担当職員の皆さん、お疲れさまでした!

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