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2025年02月04日

通院して感じたこと その2


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耳鼻科クリニックを7 、8年ぶりに受診しました。クリニックのホームページを調べて、ネットで受診予約をすると、その場でチャット形式の問診がありました。
予約の時間にクリニックに行くと、ほとんど待たずに受診でき、ドクターに問診内容が伝わっていました。待ち時間に問診票を記入するようなやり方はしていません。ドクターの話は簡潔で、わかりやすく、診察時間は5分もかかりませんでした。
さらに診察室を出ると、受付を通さず、会計機に直行して、すぐに会計が済みました。
このクリニックのドクターは若いお医者さんで、クリニックには最新の検査設備があります。7、8年前に、初めてこのクリニックを受診した時、私は長年、鼻血に悩まされていて、他のいくつかの耳鼻科のクリニックでは全く治らなかったのが、このクリニックを2回受診して完治しました。

かつては診察時間が短いのは「3分診療」と悪く言われたものですが、診療の内容とサービスが良ければ、3分で充分だと思います。患者も忙しいのですから。「患者を待たせず、医師の説明は簡潔明瞭、診療は的確」。このようなクリニックがもっと増えてほしいです。
posted by kuniko_sakamoto at 20:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと

通院して感じたこと その1


Sakamoto02.jpg「受診で忙しいんですよ。会議しなければいけないんですか?」と
80代の利用者さんから言われたことがあります。その時、私は「サービス担当者会議で、支援計画を作らなければならないので」と説明して、会議をしぶしぶ受け入れてもらいました。
私も加齢で、受診することが増えてきたこの頃、この利用者さんの気持ちがわかるようになりました。今の私が福祉サービスを利用する立場だったら、支援者に「私は忙しいので、会議は10分以内で終わらせてください」と言いたい気持ちです。
高齢になると、整形外科、血管や腎機能障害などの内科、白内障などの眼科、めまいやふらつきなどの脳神経、耳鼻科などなど、受診する科目が5つも6つもあります。そして各受診の主治医から、リハビリのメニューやプログラムを渡されて、毎日そのメニューの運動や食事が日課になります。
運動、食事作り、リハビリの日課をすべてきちんとこなそうとすると、1日5時間を超えるでしょう。さらに一回の受診の往復と待ち時間は2時間以上。

今まで通院なしで働いてきた私は、高齢や障害で通院されている利用者さんたちが、支援を受ける時間をやりくりしていることに、思いが至りませんでした。
支援者のサービス会議などの面談で、話し合いがまとまらずに長居をして、ときには「関係づくり」と称して支援者の都合で雑談をして、どちらも支援者の力量不足のために、利用者さんの貴重な時間を奪ってきたのではないかと反省するこの頃です。
posted by kuniko_sakamoto at 20:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと

2020年11月01日

日本の就活の慣習:リクルート・スーツについて思うこと


NHK Eテレで今年2月に放送されたオーストラリアのドキュメンタリー
「わたしたちのシューカツ大作戦 Employable Me」
https://www.nhk.or.jp/jp-prize/topics/20200120.html

就活をするオーストラリアの自閉スペクトラム症やトゥレット症の人たち。

日本では、就活の面接はとても高いハードルです。
日本の障害者は、就労支援者と時間をかけて「私の障害対処法一覧シート」を作り、ほとんどが、リクルート・スーツを着て面接に挑みます。

オーストラリアのドキュメンタリーで登場した人たちは、「私の障害対処法一覧シート」を用意していません。また、彼らのほとんどがリクルート・スーツを着ていません。
自分なりのいでたちで面接にのぞむ彼らから、「私を評価して」と、正々堂々としたすがすがしい態度を感じます。

posted by kuniko_sakamoto at 18:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと

2020年01月22日

いくつになっても働き続けることについて


私が20代のころ、作家の戸川昌子さんが「40歳過ぎて、ようやく自分が書きたいものを書いて、食べられるようになった」と書かれていたのを、ずっと覚えています。

自分も、ある年代になったら、自分のやりたい仕事だけで食べられるようになりたい、と思いました。そして、「年をとったら仕事を選ぶ自由を手に入れる。若い間に働く目的は、その自由を手に入れるため」と思い続けています。
私にとって「憧れの高齢者、はこの自由を手に入れつつある人たち」です。
posted by kuniko_sakamoto at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと

2019年07月06日

自閉症と自律神経の乱れ


私が関わっている自閉症の人たちには、何かにはまると時間を忘れ、寝ることも、食べることも、水を飲むことも忘れて、破魔ってしまう人が何人もいます。
自律神経が乱れやすい梅雨に、破魔ってしまうと自律神経は絶不調。しかも本人は、この絶不調になかなか気づかず破魔り続けます。脱水症状を起こしたAさんは、2日間近く食べず、飲まず、眠らずにアイドルのイラストを描き続けていたようです。

自分の自律神経が乱れていることを簡単に判断できる方法を、T内科医院のT先生から教えてもらいました。それは熱と脈を測ることです。普段の落ち着いているときの、自分の平熱と脈数を知っておいて、それよりも熱が高めで、脈が速めになっているときは、自覚症状がなくても、ゆっくり休むことです。わかっていても、破魔ると、これを実行するのが難しいんですよね。せめて、いつも水をたくさん飲むようにしましょう。

タグ:自閉症
posted by kuniko_sakamoto at 17:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと

2019年01月03日

活動理念


年の初めにあたり、NPO法人クラブハウスこころのリカバリーmind.recoveryの活動理念を再掲します

すべての人は、病気・事故・先天的機能不全や高齢により、ハンディキャップを抱えます。あなたがハンディキャップを抱えた時、「できないのが当たり前」の障害者として周りから見られ、あなた自身は「できないのだから、せめて周りに迷惑をかけないように」自制して暮らす、あなたはそういう生き方をしたいですか?

mind.recoveryの活動理念
私たちmind.recoveryは、社会の人々が、ハンディキャップを抱えた人の「優れたところ」に注目し、ハンディキャップを抱えた人が、自分の「優れたところ」を、自分の得意な仕事に活用している社会を目指します。
posted by kuniko_sakamoto at 11:44| Comment(0) | ひとりごと

2018年12月30日

ほっこり、しみじみするアニメは海外の人も好き


日本のメディアは、ドラエモンや攻殻機動隊のように、海外でも人気があり、視聴者が数百万人もいるアニメを取り上げます。私はドラエモンと攻殻機動隊が好きなので、海外の人と話すと、彼らのほとんどが「知ってる!」「聞いたことある」と言います。
意外なのは「日本昔話が好き」という人が結構います(私が話した人たちの中で)。
Aさん「学校の授業で、日本昔話を観た。好き」
私「私は子供のころ、テレビで観た」
Bさん「僕も子供のころ、テレビで日本昔話を観た。」

今年も残り1日です。
日本の山奥で暮らす貧しい高齢者夫婦の年の瀬の、あるお話しを紹介します:
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posted by kuniko_sakamoto at 12:48| Comment(0) | ひとりごと

違うからすごい!


海外の人たちと話していると「日本は独特。自分たちと違う考え方して、まったく違う言葉を話して、文字を使う。すごーい(Amazing)!」と言います。
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私「すごいって、どんな意味で?」
Aさん「独創的だって意味だよ!」
私(自分たちと違うから排除するのではなく、違うから存在価値を認めるんだ)「違うことはいいことなの?」
Aさん「国の学校で、違うことに存在価値があるって、教わった。日本は異質で独創的な国だよ」
Aさんの「日本は、やっぱり(頑なに)日本だよ」という言葉を聞いて、私はふっと、「大陸で、他と違うことを主張して、独立を勝ち取ってきた国民性」を感じました。他と同じだったら、支配されて、自由を失ってしまう。

海外の人たちの多くは、日本が発する日本の文化を、エキゾチックと憧れ、の感覚で受け取っていると思います。
日本国内に暮らしていると、同調を強いて有無を言わさぬ圧力を感じる場面がしばしばあります。
海外の人たちが「Amazing」と感嘆する日本の事柄が、日本のどこで、いつ、誰が、どのように作り、維持しているのか、知りたいと思います。
同調を強いる社会からは、これらは生まれてこないと思うのです。
posted by kuniko_sakamoto at 12:40| Comment(0) | ひとりごと

2018年12月28日

来年に向けたメッセージ


障害とは社会的障壁のことである。
社会的障壁??
私は「人々が社会的障壁を作っている。」と考えています。
その人々とは、「あなたにはできない。無理だ。今までできていることだけをやるのが無難だ」
という人たちです。
もしハンディキャップのある人がチャレンジしたなら、周りの人たちは「あなたにできっこない。無理」という。ハンディキャップのある人は、この時、障害者になります。
 
社会的障壁がいたるところにある日本で、それでも、その壁を越えて、外に向かう日本人達がいます。
私がすぐに思いつく日本人は、作家の東田直樹さんとテニスプレーヤーの伊達公子さん。

東田さんは、13歳のとき「自閉症の僕が跳びはねる理由」という本を出版しました。
その本を、あるイギリス人が注目して英訳出版。これに続いて世界22カ国で翻訳、出版されています。東田さんは、発語等にハンディキャップがあります。彼の秀でた言語表現能力を支援し、伸ばし、世界につなげる社会的環境は日本にはまだありません。日本にあるのは社会的障壁です。
それでも東田さんは、世界に出ました。

テニスプレーヤーの伊達公子さんが、初めて世界有数のテニストーナメントに出て、健闘した時の記事を、もう30年前だけど、私は今でもよく覚えています。その記事には「この世界的トーナメントに出場する選手たちは、小さな頃から、社会的に整ったテニス環境で育ってきた。日本の伊達は、審判もスコアラーもいない、ボールを自分で拾わなければならないような国内の試合を経て、世界的トーナメントに出てきた。」

伊達公子さんと東田直樹さんを「特別だから」という人は多いと思います。私は、彼らそのものが「特別」だと思いません。彼らの身近に「あなたならできる」とメッセージを送り続けた個人がいたのだと思う。

来年に向けたメッセージを、自分とこれを読む皆さんに送ります:
「あなたにできるわけない」「そんなの無理」という人々がつくる社会的障壁から離れよう。
障壁をなくすことはできないが、離れることは、自分の意思でできる。

「あなたならできる」「こうすればできる」という人たちに近づいて、自分の隣に置こう。
この人たちと隣人になることは、自分の意思でできる。

自分の今の客観的なレベルを知ろう。
「今のあなたには無理」という人と「あなたには無理」という人の区別をつけよう。あなたを成長させるのは前者の人です。You Can Doing!
posted by kuniko_sakamoto at 16:06| Comment(0) | ひとりごと

2016年12月11日

日本の文化にあるIPSとマインドフルネスの哲学


IPSとマインドフルネスは、近年アメリカで開発された精神保健プログラムです。開発した人々は、東洋の瞑想を実践していました。
IPSとマインドフルネス、そして近年欧米で開発された精神保健プログラムには、共通した哲学があります。それは、優しさと思いやりを伴う、人と人との間に生まれるきずなを中核とする哲学です。単独で「今、この瞬間」を味わうマインドフルネスは、きずなと関係がないようにみえますが、そうではありません。「今、この瞬間」は、すべてとつながっている感覚、自分と他人の区別がなくなり、思いやりと優しさ、の感覚に包み込まれる状態なのです。近年、欧米の精神保健プログラムが、いくつも日本に輸入紹介されています。エビデンスに基づいたプログラムは、WHOやNIHが支持しており、日本の臨床で使われつつあります。これらのプログラムの哲学;優しさと思いやりを伴う、人と人との間に生まれるきずな、がこれらのプログラムの基盤であり、プログラムの核心だと思います。それは古くから日本にあるものではないか、と考えています。日本人には当たり前であまり取り上げられてこなかった、また戦後は否定的な取り上げられ方しかされてこなかった日本の哲学(こころ)を見直してみたいと思っています。

posted by kuniko_sakamoto at 16:59| Comment(0) | ひとりごと