ヒイロタケ[2024年10月13日(Sun)]
ヒイロタケ
大百池公園城の台登り口脇にあるサトザクラ(八重桜)の枝にヒイロタケが発生して
います。広葉樹の枯れ木、枯れ枝に発生するキノコです。発生したときは鮮やかな朱
紅色でしたが、しばらくたっていますので色褪せてきています。キノコは菌類という
大きな生きものグループに属しています。菌類は動物や植物とならんで生きものの大
きな塊ですが、その実分からないことが多くて取り組めば魅力的な対象のようです。
キノコの役割は大きく2つとされています。1つ目は植物遺体(たまに動物)の処理で
す。植物に含まれているセルロースやリグニンは動物で言えば骨と筋肉に該当し、植
物体のほとんどはこれらから成っているそうです。これらは動物が消化し無機質に戻
すことはほとんど出来ません。この役割を果しているのがキノコです。キノコがなけ
れば、森の中は倒木が累々と重なったままとなります。もう一つの役割は植物との共
生です。植物の根を介して、無機質を提供し、栄養分の補給をうけています。ラン科
植物が菌類と共生していることはよく知られていますが、意外に多くの植物がこの恩
恵を受けているといわれています。言ってみれば豊かな自然の森はキノコの存在なく
して成立しないようです。