
カラスウリ[2022年11月28日(Mon)]
大百池公園すぐ近くの電波塔のフェンスにカラスウリの実が2個ぶら下がっていまし
た。すでに茎や葉は枯れていますので赤い実が目立っています。カラスウリはウリ科
のツル性多年草で自生地は本州以南の林縁や薮地です。長いツルでそれらを覆いつく
し枯らしてしまうので「枯らす・瓜⇒カラスウリ」から名がついたという説もあるそ
うですが、どうでしょう。ウリ科植物は雌雄異花の種(同一個体に雄花、雌花が付
く)が多いのですが、カラスウリは雌雄異株(オス株とメス株がある)です。被子植
物の70%はオシベ、メシベを同時に持つ両性花だそうです。残りは雌雄異花同株と雌
雄異株ということになります。しかし、雄株に両性花をつけるもの、メス株に両性花
をつけるものもあり、植物の性分化の問題はなかなか難しそうです。きわめて単純化
すると、両性花植物⇒雌雄異花同株⇒雌雄異株が進化の方向だという説もあります。
してみると、カラスウリは進化の先頭ということになります。「ぶらさがってゐる烏
瓜は二つ(種田山頭火)」。