
アカボシゴマダラ[2023年05月23日(Tue)]
大百池公園城の台下の水路脇でアゲハほどの大きさの白いチョウがひらひら飛んでい
ました。モンシロチョウよりはるかに大きくアゲハのような模様もありませんので、
珍しいと思い写真を撮ったのですが、水路を隔ててですのでうまく撮れませんでし
た。それでもいろいろ調べるとどうもアカボシゴマダラの春型(シロチョウ型)のメ
スと思われます。このチョウの夏型は翅の白黒模様がはっきりしており羽根の先に赤
い星模様が並んでいますのですぐ分かります。このチョウ、朝鮮半島からベトナムあ
たりまで広く分布していますが、日本では奄美諸島のみに生息しチョウマニアにとっ
ては貴重品だったそうです。しかし、1995年に突然 埼玉県で確認されました。これ
はすぐ消滅したそうですが、1998年に神奈川県で発見されこれが定着し、今では関東
全県、福島、山梨、長野、静岡にまで広がっているそうです。これらは全て中国系の
特徴を持っていますので、自然分布が広がったのではなく、人為的な放蝶ゲリラの仕
業とみなされています。このチョウは、生態系への影響が著しいので環境省は特定外
来生物に指定しており飼育や生きたままでの移動を禁止しています。とんな意図を
もって放蝶したのかはわかりませんが、困ったものです。