イタリアンライグラス[2020年05月27日(Wed)]
イタリアンライグラス
もともとは牧草として渡ってきたのですが、今ではごくありふれたイネ科雑草として
しられ、花粉症の原因にもなるらしく「要注意外来生物」に指定されています。和名
はネズミムギなのですが、牧草ですから生産性を上げるため品種改良が行われていま
すので、種内変化が多いと書かれています。しかし、この辺りでみる限りさほどの変
化があるようには見られません。イネ科植物の受粉は、昆虫類の手助けを必要とせ
ず、空中に花粉を放出するだけです。このため昆虫類のご機嫌を伺うための装飾や甘
い蜜を準備する必要がありませんので花の作りはきわめて地味です。イネ科植物の花
は小さな花がひとかたまりになっている小穂が基本で、この構造や枝や幹(桿)との
つながり具合などで種の同定をするようです。外形だけで見分けられる種もあります
が、ルーペや低倍率の顕微鏡が必要な種も多く、視力が衰えてきた年寄りには不向き
な植物群です。