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イスラム世界との結びつきを通じて、多様性を許容する社会の構築についてともに考えるサイトです。

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ラマダン月の終了とイードアルフィトル Eid Mubarak عيد مبارك[2020年05月24日(Sun)]
5月23日夕刻、月の目視によるものの世界中の多くのイスラム教徒が断食月ラマダンに別れを告げイード・アル・フィトルの大祭を開始した。しかし、本年は、多くの国でコロナウイルスのパンデミックを抑制するための措置がとられ、集団の祈りやイスラム教徒が楽しみにしていた家族・親族の往来も限定的となっている。しかし、1か月間断食の行を実践したイスラム教徒に呼びかけたい。
断食明け大祭おめでとう! Eid Mubarak عيد مبارك
https://tokyocamii.org/ja/notice/3338/

●伝統的に、イードはすべてのイスラム教徒の大多数の国で3日間祝われる。イードの始まりを宣言するために、イスラム教徒の大多数の国は地元での月の目撃者の証言に依存している。その後、地元の宗教当局はEidがいつ行われるかを発表する。世界中のイスラム教徒は、夜明けの共同祈祷に参加することによってEidのお祝いを始め、その後短い説教を行う。祈りはモスクや大きなホールで行われが、多くの国では、大勢の人々を収容するために野外でも行われる。
●イードの祈りの後、人々はお互いを祝福する。親戚や近所の人を訪ね、家から家へと移動しながらお菓子を受けとる。新しい服を着た子供たちには、楽しい機会を祝うための贈り物とお金が贈られる。貧しい人々には施しが与える。イスラム教徒の大多数の国は、通りを灯りで飾りつけ、聖なる月の終わりを記念するのが一般的である。各国には伝統的なデザートやスイーツがあり、イードの前、または初日の朝に用意される。これらの食品は、特別なビスケットやパンからケーキやプリンまでさまざまである。
●本年は、コロナの影響で、サウジアラビアのグランドムフティは、イスラム教徒にモスクに行く代わりに家で祈るよう促した。各国がCOVID-19の蔓延を阻止しようと奮闘しているため、イードに関するフェスティバルや公共のお祝いもイスラム世界の多くの地域で禁止されている。
●イードで最も人気のある挨拶は、「Eid Mubarak」(Blessed Eid)または「Eid sa'id」(Happy Eid)。イードの挨拶は、国や言語によっても異なる。
インドネシアでは、EidはLebaranと呼ばれるため、インドネシア語では「Selamat Lebaran」、つまりHappy Eidを意味する。その他のバリエーションは、トルコ語の「Mutlu Bayramlar」とナイジェリア語のハウサ語の「Barka da Sallah」。
https://www.aljazeera.com/news/2020/05/eid-al-fitr-2020-200518142558169.html

Posted by 八木 at 15:43 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

アブダビのエッテハド航空機がパレスチナ支援を理由にイスラエルに初直接フライト[2020年05月20日(Wed)]
アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国が所有するエティハド航空の商業機が5月19日に首都アブダビからテルアビブに直接飛行し、パレスチナ人への支援物資を届けたことが確認された。UAEとイスラエルとの正式な外交関係はなく、両国間には定期便がない中で、初の商業フライトが両国間を直接飛行したことが公に確認された。過去には、民間および外交用の航空機がイスラエルに向かう前に、しばしば第三国を経由しなければならなかった。

(参考)アルジャジーラ報道骨子
●5月19日、アブダビの長距離航空会社エティハド航空はパレスチナ人に医薬品等を支援するため、5月19日にアブダビからテルアビブへの人道的貨物便をテルアビブのベングリオン空港に運航したと語った。UAE政府は即時のコメントをしなかった。
●ベングリオン空港では「UAE AID:パレスチナがコロナウイルス(COVID-19)と戦うために」との大きなバナーがかけられたた段ボール箱の積み降ろし作業が目撃された。
●国連UNSCO特別調整官は、パレスチナ地域でのCOVID-19の蔓延を抑制するために、UAEからの「緊急医療用品」14トンの出荷を調整したとし、「援助には、個人用保護具(PPE)と医療機器が含まれる。特に、緊急に必要とされる10台の人工呼吸器が含まれる」との声明を発出した。14トンの援助がエティハド貨物飛行で輸送されたかどうかは、すぐには明らかではなく、エティハドが輸送を行ったことはUNSCOの声明では言及されていなかった。
●西岸地区のパレスチナ自治は、即時のコメントをしなかった。ハマス運動に支配されているガザ地区の保健当局は、アブダビからのガザへの援助の輸送については知らなかったと語った。
●イスラエル当局者は、このフライトはUAEからパレスチナ人に提供された人道援助を提供するものであり、貨物便はイスラエル政府と調整されたと述べた。ガザ地区にもヨルダン川西岸にも独自の空港はなく、パレスチナ自治区行きの貨物のほとんどはイスラエルを通過する必要がある。
(コメント)UAEには2つの主要な航空会社があり、ひとつはドバイのエミレーツ航空でもうひとつはアブダビのエッテハド航空である。近年、UAEを含む湾岸諸国とイスラエルとの関係が、正式の外交関係はないものの強化されてきたのは周知の事実であり、2018年10月25-26日に、イスラエルの首相としては22年ぶりにネタニヤフ・イスラエル首相が夫人同伴でモサド長官らを同行しオマーンを訪問し、当時のカブース国王と会談しており、同年10月27日アッラーウィUAE外務担当相は、バーレーンの会合でイスラエルを「この地域における現実の存在として受け入れるべき」であると述べた。同年10月27日UAEのアブダビで開催された柔道選手権に11名のイスラエル選手が参加し、ミリ・レゲヴ文化・スポーツ相が出席する中、金メダルを獲得した柔道選手を讃え、史上初めてUAEでイスラエル国歌が演奏されている。今回のアブダビの航空機によるテルアビブへの直接の飛行は、単にパレスチナ支援のための例外的な行動というよりは、もはや湾岸アラブ諸国には、イスラエルとの交流を妨げる心理的な障害は存在しないということをUAEが先陣を切ってアラブ諸国民に印象受けようとした狙いもあったと考えられる。
https://www.aljazeera.com/news/2020/05/uae-etihad-flight-israel-200519193755928.html

Posted by 八木 at 16:26 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(医療ツーリズムを再開するトルコ、5月16日時点)[2020年05月17日(Sun)]
5月16日時点で、トルコでは1日で、1610件、死者41名増加した。死者数の伸びは鈍化している。トルコは医療ツーリズムの再開を発表した。イランでは、一日の感染増が5月4日に4桁台に戻り、前日比1757件増で、死者は35名増であった。一部商業活動や宗教施設の再開などが影響していることが影響しているとみられる。16日、サウジの1日当たりの感染者増は、2840件となり、3日間連続で2千名以上の感染を記録し、中東で最大の感染増となった。カタール、UAEは、それぞれ一日の感染増が1547件、796件記録し高止まりを続けている。イエメンでは感染増が続いており、感染者の累計が15日に百件を突破した。

(主要国の感染動向) 5月17日05:45GMT現在
トルコ 感染件数148067(+1610)、死者4096名(+41)
イラン 感染件数118392(+1757)、死者6937名(+35)
サウジ 感染件数52016(+2840)、死者302名(+10)
カタール 感染件数 30972(+1547)、死者15名(+1)
UAE 感染件数 22627(+796)、死者214名(+4)
イエメン感染件数122(+5、2日前+21、3日前+15)、死者18名(+3)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/

(参考)トルコ医療ツーリズム再開
●5月16日トルコの厚生省は、経済を再開し、コロナウイルスの規制を緩和する取り組みの一環として、5月20日からトルコが31カ国からの外国人患者の受け入れを開始すると発表した。
●同省は、外国人患者が入国し、病院に入院し、治療を受けるための一定の安全条件と隔離規則を設定したと述べた。厚生労働省の声明では、措置は患者とその付添人の両方に適用される。患者1人あたり最大2人の付き添いが国内に入国できる。空港や国境のゲートからトルコに入国する場合、患者と付添人はCOVID-19 PCRテストを受けるか、サンプルを有料でPCRテストのために採取される。母国でCOVID-19検査が利用できる場合、患者は旅行の48時間前に検査を受け、陰性のCOVID-19 PCR検査結果用紙を持参する必要がある。
●COVID-19の非感染者だけが国に受け入れられる。トルコへの入国後、患者とその付添人は直接病院に運ばれ、そこで予約が取れ、他の場所には収容されない。病院の1フロアまたは廊下は、海外からの患者にのみ割り当てられる。31か国には、イラク、リビア、アゼルバイジャン、ジョージア、トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザフスタン、ギリシャ、ウクライナ、ロシア、ジブチ、アルジェリア、コソボ、マケドニア、アルバニア、ボスニアヘルツェゴビナ、ルーマニア、セルビア、ブルガリア、モルドバ、ソマリア、クウェート、カタール、バーレーン、オマーン、ドイツ、イギリス、オランダ、パキスタン、キルギスタン、北キプロストルコ共和国が含まれる。整形外科および外傷学、一般外科、小児外科、泌尿器科、眼疾患、心臓病学、心臓血管外科、外科腫瘍学、婦人科腫瘍学、腫瘍腫瘍学、放射線腫瘍学、脳および神経外科、血液学、集中治療、生殖補助医療の患者、臓器移植、骨髄移植などの申請が国内に受け入れられる。患者はInternational Health Services Inc.(USHAS)の患者カルテに登録され、事前承認後に、許可書が関連機関に送信される。事前承認に必要なドキュメントはUSHASによって発表される。
●公式データによると、トルコは近年、医療ツーリズムの主要な目的地の1つになり、2018年には治療目的で約100万人の外国人旅行者を受け入れている。
https://www.dailysabah.com/business/tourism/turkey-to-reopen-doors-for-health-tourists-from-31-countries-on-may-20

Posted by 八木 at 15:34 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

バングラデシュ国内難民キャンプでのロヒンギャ難民の初の感染確認[2020年05月16日(Sat)]
5月14日、バングラデシュの高官と国連広報担当者はロヒンギャ難民1名と地元の住民1名がCOVID-19に陽性反応を示したと述べた。人口密集したバングラデシュのコックスバザール難民キャンプで最初に確認されたケースであった。2名は、陽性反応を示した後、隔離センターに移送された。WHOスポークスマンによれば、2つのケースをフォローするために「迅速調査チーム」が形成され、感染者の接触先は、検疫と検査のために追跡されているとのこと。地方政府当局によれば、15日に、約5,000人を収容する1つのキャンプの全ブロックが閉鎖された。感染者と接触した人たちはすべてキャンプ内に設置された隔離センターに移送される予定。

(参考)ロヒンギャとは:1948年のビルマ(現在のミャンマー)では、ロヒンギャは認知されており、61年から64年にかけて自治地区を有していた。しかし、1982年の改正国籍法の施行により、135の土着民が除外され、無国籍者となった。ロヒンギャは1978年にミャンマー国軍や住民による迫害・差別から逃れるためにバングラデシュへ流出し、その後、1992年、2016年、2017年と流出が続いた。一般的には、1978年以来のミャンマー国軍や住民による迫害・差別から逃れるためにバングラデシュに流入し,バングラデシュの地元住民によって「ロヒンギャ」と呼ばれる人々をロヒンギャ難民としている。国境周辺のバングラデシュの住民は,振る舞いや言葉遣いでロヒンギャを見分けられるというが,男性も女性も,外見だけからロヒンギャとベンガル人を見分けるのは容易ではない.英領インド帝国時代以降,バングラデシュの独立後も,ナフ川を挟んで両国間の人々の往来は商売や通婚などを通じてさかんに行われ,数世代前にバングラデシュ側に定住した人や,ミャンマー側に親族のいる人も多い.それゆえ,ロヒンギャとベンガル人の境界は曖昧といえる。ロヒンギャ難民キャンプは、バングラデシュのコックスバザール県に存在する。バングラデシュには、ミャンマー国軍による掃討作戦が実施された1978年やその後流入した難民が暮らす公式キャンプがすでに存在していたが、2017年8月以降数十万人が流入し、公式キャンプの拡張や追加のキャンプが設けられた。現在、約100万人を抱える大小34のキャンプが存在する。最大のキャンプは、クトゥパロン・キャンプで、難民支援の中心地になっている。

(コメント)コックスバザール地区のロヒンギャ難民キャンプ内で感染者が発生すれば、瞬く間に感染が広がる危険は以前から指摘されていた。手洗いに必要な水は、潤沢にあるわけではなく、マスクや消毒液もない。感染者用の設備や医療従事者が整った救急医療室や集中治療室が存在しているわけでもない。難民は、まさに三密状態で暮らしている。キャンプ外に仕事に出ることは禁止されているが、実態として、日常的に出入りがあったとされている。こうした中、バングラデシュ政府は、昨年9月から違法取引を妨げるためとしてインターネットの接続を禁じている。すなわち、難民キャンプの住民は、感染から身を守る予防措置も、感染した際の十分なケアも、感染防止のための正しい情報も入らない状況に置かれている。WHOは難民啓発のためインターネット・アクセスを認めるようバングラデシュ政府に要請しているとされる。
https://www.aljazeera.com/news/2020/05/emergency-teams-race-virus-spread-rohingya-camps-200515070825239.html

Posted by 八木 at 14:31 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

エーゲ海の美しい島で目撃された難民と支援団体、ジャーナリスト排斥行動激化[2020年05月15日(Fri)]
エーゲ海に浮かぶギリシャのトルコにも近いレスボス島で2-3月に発生した難民排斥をめぐる住民、右翼、難民、支援団体、ジャーナリストを巻き込んだ驚愕の出来事を紹介している。レスボスは、2015年~16年の何十万人かの難民が最初に到着した島で、難民の命を救うための島民の努力が認められ、2016年にノーベル平和賞にノミネートされた場所でもある。この報告は、島で難民の取材にあたってきたジャーナリスト・ケイテイ・ファロン(Katy Fallon)の現場からの迫真の報告である。主要点のみ一部紹介する。原文をお読みいただきたい。
(骨子)
●2016年3月のシリア難民に関するEU-トルコ合意が実施され、欧州を目指す人々への庇護申請を島で処理する必要が生じたため、島のキャンプは意図した容量を超えて数千に膨らみ始めた
●昨年7月、キリアコスミツタキスが率いる中心的右派政党である新民主主義党は、極右党のゴールデンドーンが18議席すべてを失った選挙で、ゴールデンドーン支持票を取り込み、亡命希望者の国外追放を促進し、島を安全を取り戻すと約束し、勝利した。
●島では、難民や支援団体へのいやがらせが拡大していた。2月3日の夜、NGOの労働者が住んでいた家で、怒っている地元住民が窓から石を投げ、外の車が破壊された。2月中、多くのNGOが脅迫や実際の暴力の犠牲者となった。これには、国境なき医師団(Medecins Sans Frontieres、またはMSF)の医療慈善団体が含まれ、モリアの村を通過するスタッフと難民に対する脅迫と嫌がらせ関する声明が発出された。
●2月に新民主主義党は、10,000人の難民および移民を強制送還する前段階として、オープンキャンプを閉鎖し、拘留センターに置き換える計画を発表した。それはより多くのキャンプ建設を意味し、島が、トルコと欧州の緩衝地帯としてのより長期的な役割を担うことになると地元民に理解され、反発が広がり、抗議行動へと発展した。
●2月24日、本土の機動隊がレスボスとキオスに到着した。レスボスとキオスは、約90キロ(56マイル)離れた別のエーゲ海の島で、収容人数が数千人の難民キャンプが設けられていた。
●2月25日の早い時間にレスボスで降りる機動隊の画像がSNSでひろく共有された。誰かがスターウォーズからの「帝国の逆襲」の音楽をバックにシールド、ヘルメット、防毒マスクを装備し、フェリーを行進させる機動隊の不吉なビデオを放映した。
●2日間、島民は収容センターの建設計画に抗議した。その間、警察のグループがレスボス島北部の建設予定地の近くで抗議者たちを催涙ガス弾も使用して押し戻しているのを目撃した。レスボスはアテネの中央政府による処置に抗議してストライキを続け、到着した2日後早朝に機動隊は政府の命令により島を去った。しかし、怒りは残った。抗議したのは島民だけではなかった。3,000人に満たない入居者のために設計されたキャンプであるモリアの倉庫施設に収容されている約20,000人も、非常に苛立った。難民はキャンプを離れることが許可されているが、通常は町に行き帰ることしかできない。モリアキャンプに住む数百人の庇護希望者が、難民キャンプからミチレーンの町まで歩いて平和的に抗議し始めた。若い家族を含む多くの人々は、機動隊によってひどく涙を流され、息を切らしている子供たちのビデオがTwitterに投稿された。
●2月28日、トルコのエルドアン大統領は、難民の欧州への「門を開く」とし、2016年3月、EUとトルコの間のシリア難民に関する合意にもはや拘束されないと宣言した。この合意の下で、トルコは国内でシリア難民をとどめ億替りに、欧州委員会から約30億ドルの資金の提供を受け、EUとの国境を監視することを約束していた。
●3月1日(日)は、トルコの発表以来、最初の天候に恵まれ、その朝、島の海岸に何百人もの新しい到着が続いた。動員された地元住民は、すでに混雑したモリア収容所に来訪者が連れて行かれることを防ぐために障害物を設けた。激しい怒りはすぐに明らかになった。
●私(ファロン氏)はモリア難民キャンプの一部にある芝生の上に座って、日曜教会の礼拝を開いていたコンゴ人コミュニティの歌声を聞いていた。電話が鳴り始めた。最初は無視した。私の電話は再びブーンと鳴った。私は静かに一歩離れて、メッセージの1つを読んだ。「モリアへの道は武装した男たちに占拠されている。どこにいるの?」 別のメッセージがすぐに地図とともに届いた。「緑で強調表示されている道路が唯一の出口であり、他のすべての道路は遮断されている。」
●数時間後、私はついに私を集めるために封鎖を突破することに同意した地元のタクシー運転手を見つけた。これはより安全なオプションであった。レンタカーは、NGO労働者の主要な移動手段として彼らを特定した地元住民の小さなグループによって標的にされ始めていた。私は無事に脱出したが、その日遅くにキャンプを去った他の人はそれほど幸運ではなかった。
●その夜、レスボスのメインタウンであるミチレーンでの抗議活動について報告したWhatsAppメッセージが再び届き始めた。今回、彼らはNGO労働者、難民、ジャーナリストに対する非常に深刻な攻撃を詳述した。Twitterで、数日前に会ったドイツのフォトジャーナリスト(Michael Trammer)が近くの町で取材しているときにひどく殴打されたのを見た。トラマーが襲撃された映像は、極右ネットワークで広く拡散された。彼のほかにも、別のジャーナリスト、NGO関係者、医師団、UNHCR職員多数が被害を受けた。
●3月4日、ギリシャの米国大使館が、レスボス島に関する米国市民への旅行勧告を発表し、群衆やデモを避け、家族や友人に安全を知らせることを勧告したことによって、レスボス島の出来事が国際的に知れ渡った。同日以降、レスボス島には、難民排斥で一致するネオナチ、極右政党、運動家多数が押し寄せた
https://www.aljazeera.com/indepth/features/greek-island-lesbos-stage-europe-200422093212700.html

Posted by 八木 at 10:51 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

サウジの付加価値税(VAT)率、一挙に3倍に引き上げ[2020年05月14日(Thu)]
国営サウジ通信によれば、サウジアラビアのジャダーン財務相は、現下のコロナウイルス・パンデミックによる経済への影響に対応し、原油価格安の下で財政を維持するために生活給付金を6月から打ち切り7月から付加価値税(VAT)の比率を5%から15%に上昇させると語った。また、同財務相は、経済多角化プログラムのビジョン2030や2020年度の主要プロジェクトからの多くのイニシアチブの割り当て金が削減される、これらの措置は「前例のない世界的なコロナウイルスのパンデミックと最小限の被害でその財政的および経済的影響を克服するために王国の経済を保護すること」を意図していると語った。
https://amp.thenational.ae/business/economy/saudi-arabia-to-raise-vat-to-15-as-kingdom-takes-measures-to-buttress-economy-finance-minister-says-1.1017607
(参考1)サウジの補助金削減と消費税導入
@補助金の削減: 2018年から、政府は燃料と電力に関する補助金を段階的に削減し、 2025年までに現地価格を地域価格と同水準にまで引き上げる政策を導入した。その結果、燃料の価格と電力の税金が引き上げられた。
AVATの導入: 2018年1月1日から、サウジアラビア政府は、 ガソリンとディーゼル、食品、衣類、公共料金、タバコ、ソフトドリンク、ホテル宿泊施設 など、ほとんどの商品とサービスに5%の付加価値税を導入した。
(注) 所得/給与、医療サービス、金融サービス、 公共交通機関は非課税対象である。
(参考2)ビジョン2030とは
•「ビジョン2030」 とは:サウジのムハンマド・ビン・サルマン(通称MBS)副皇太子(当時、現在は皇太子)のイニシアティブで2016年に策定された2030年までのサウジの国家開発計画
•計画の立案: 2016年4月25日、サウジアラビア政府は、サルマン国王主宰による閣議を開き、ムハンマド・ビン・サルマン(通称MBS)副皇太子(発表時点、その後2017年6月21日皇太子に就任)が議長を務める経済開発評議会が米国調査会社マッキンゼーの協力を得て作成
•三本柱:@「活気ある社会」、A「盛況な経済」、B「野心的な国家」の中に96の戦略目標が盛り込まれた。
•趣旨:サウジの経済構造を石油依存型から脱却させ、投資収益に基づく国家建設を目指し、観光、製造業、物流など経済の多角化を図る。民間企業(特に中小企業)の役割を拡大させることで新たな雇用を創出し、国民の生活水準を向上させる

(コメント)サウジでのVAT引き上げは、湾岸諸国の中でも突出している。UAEは、11日に、消費税を引き上げる計画はないことを明らかにした。バーレーンは2019年にVATを導入しているものの、GCC加盟国の中ではクウェート、オマーン、カタールは税を導入していない。サウジでは立法権のある議会は存在しない。サウジ指導部は、莫大なオイルマネーの恩恵を国民にも分け与えることで、サウード王制への忠誠を維持してきた。初代アブドルアジーズ国王以来、第二世代6名の王子が王位につき、現在、サルマン現国王の息子で若干34歳のMBSが実質的な指導者として君臨している。MBSは、2016年に脱石油の多様な経済構造にシフトさせるためのビジョン2030を立ち上げた。このプログラムの下で、MBSは大規模事業に投資するとともに、補助金削減やVAT導入といった国民にとっての痛みを伴う改革を飲ませるため、女性の運転解禁、映画鑑賞、スポーツ鑑賞を認めるといった若者、女性を念頭に置いた措置を矢継ぎ早に発表し、国民の支持を集めてきた。こうした中、コロナパンデミックによる石油需要の低下と原油価格の大幅低下、定期収入となっていたメッカ巡礼の中止などが政府の懐を直撃しようとしている。今回のVAT税率大幅引き上げは、財政維持のためにやむを得ないものとはいえ、各種補助金が打ち切られ、コロナ感染の国内蔓延の中で、民間企業の雇用も打ち切られようとしており(3か月間の無給休暇を飲むか、さもなければ、雇用打ち切りという厳しい措置が多々見られる趣き)、サウジ指導部がこれまでどおり、サウジの若者の支持を集められるのか黄色信号が灯り始めている。

Posted by 八木 at 14:00 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(感染増が中東最大となったサウジ、5月11日時点)[2020年05月12日(Tue)]
5月11日時点で、トルコでは1日で、1114件、死者55名増加した。死者数の伸びは鈍化している。イランでは、一日の感染増が5月4日に4桁台に戻り、前日比1683件増で、死者は45名増であった。一部商業活動の再開などが影響しているのか今後の推移に引き続き注目する必要がある。11日、サウジの1日当たりの感染者増は、1966件となり、中東で最大の感染増を記録した。カタール、UAEは、それぞれ一日の感染増が1103件、680件記録し高止まりを続けている。イエメンでは感染増が続いており、イエメンの国家コロナウイルス委員会は、暫定首都アデンを「感染蔓延都市」と宣言した。シリアでは、5月8日、ダマスカス最大のウマイヤド・モスクが再開された。イランのFars News Agencyは11日、国内のモスクと宗教センターがラマダンのイスラム教徒の断食月の最後の10日間開放されるが、社会的距離の措置がとられ、礼拝者はモスクに入る前に手袋とマスクを着用する必要があり、礼拝用に自分のコーランと祈祷用敷物を持参することが期待されると伝えた。カタール航空は、コロナウイルスと闘う医療従事者に無料航空券提供のキャンペーンを開始。観光立国トルコの文化観光省は、観光客の安全を保証するための認定証発行により、観光客誘致を進める意向を明らかにした。
(イランのモスク再開に関するMEE報道)https://www.middleeasteye.net/news/iran-reopen-mosques-tuesday-despite-uptick-coronavirus-cases
(ダマスカス・ウマイヤドモスク再開)https://youtu.be/D30oKgL7gdU

(主要国の感染動向) 5月12日08:50GMT現在
トルコ 感染件数139771(+1114)、死者3841名(+55)
イラン 感染件数109286(+1683)、死者6685名(+45)
サウジ 感染件数41014(+1966)、死者255名(+9)
イスラエル 感染件数16289(+43)、死者238名(+3)
カタール 感染件数 23623(+1103)、死者14名(変化なし)
UAE 感染件数 18878(+680)、死者201名(+3)
イエメン感染件数56(+5)、死者9名(+1)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/

(参考1)カタール航空の医療従事者に対する航空券無料キャンペーン
●カタール航空は11日、「現在のCOVID-19パンデミックの間に人々の面倒を見ている彼らの英雄的な仕事」に感謝する方法として、世界中のヘルスケア専門家に100,000枚の無料チケットを提供すると発表した。 世界のあらゆる国のヘルスケア専門家は無料切符の対象となる。プレゼントは5月12日に始まり、5月18日に終了します。ヘルスケアの専門家はqatarairways.com/ThankYouHeroesでオファーに登録できる。プロモーションコードを受け取ったヘルスケア専門家は、カタール航空運航便で、エコノミークラスの無料航空券を2枚まで予約できる。1つは自分用、もう1人は航空会社のグローバルネットワークのどこでも利用できるとのこと。
https://www.aa.com.tr/en/middle-east/qatar-airways-offers-100-000-medical-staff-free-tickets/1837412

(参考2)トルコの観光安全認定プログラムの開始宣言
●トルコは11日、2020年の夏の観光シーズンを通して健全な観光安全認定プログラムを開始すると発表した。 文化観光省の声明によると、この認定書は国際認証機関から付与されるもので、航空会社、空港、その他の交通機関、宿泊施設、食品施設での健康と衛生に関する高い基準が満たされていることを保証している。同声明は、同国はこのプログラムは、観光セクターのすべての利害関係者に対し、健康的な休暇をトルコ国内でとることができるようあらゆる措置を講じることを奨励することを目的としていると述べ、このプログラムが航空、海上および陸上輸送、到着港およびすべての観光施設を含む予防的および保護的ステップ、ならびに従業員および観光客自身の健康状態をカバーするであろうとし、すべての交通機関と宿泊施設に、証明書を取得することで健康的な休暇のためのあらゆる予防策を講じることを奨励していると強調した。文化観光省は5月にホテルの認定プロセスの実施を開始する予定であり、認定施設は6月1日からオンラインで掲載される予定とのこと。
https://www.aa.com.tr/en/economy/turkey-to-launch-healthy-tourism-certification-program/1837021

Posted by 八木 at 18:23 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

米軍のパトリオット対空防衛システムのサウジからの撤去[2020年05月11日(Mon)]
中東メディア各紙は、WSJの特別レポートを引用して、米国は、昨年9月サウジアラビアのアラムコ施設へのドローンと巡航ミサイルによる攻撃を受け、サウジに展開したパトリオットの対空ミサイル防衛システムとその運用の隊員ならびに飛行中隊を他の地域への移動を計画しており、すでにその一部を実行していると報じた。5月8日には、トランプ大統領がサウジのサルマン国王に電話し、両国間の強固な防衛パートナーシップと世界のエネルギー市場安定の重要性を確認したとホワイトハウスが発表しており、これはミサイル撤去の影響を鎮めるためのものでWSJの報道が正しかったことが裏付けられた。エスパー国防長官は、記者会見で、米軍ミサイルシステムのサウジ撤去への具体的な言及を避け、一方、ポンペイオ国務長官は、通常の部隊の交代であるとして、その重要性を取り繕った。
(参考)WSJを引用した記事の主要点
●ミサイルと航空機の攻撃から地上の資産を保護することを意図したパトリオット地対空ミサイルの4つのバッテリーがサウジの石油施設から撤去される。防空システムとともに配備された数十人の軍人も再配置される。
●米国の戦闘機の2つの中隊がすでにこの地域を去っており、米国の当局者は湾岸での米海軍の存在の減少を検討している。
●削減は、イランがもはや米国の戦略的利益に差し迫った脅威を与えていないという一部の当局による評価に基づいている。
https://www.aljazeera.com/news/2020/05/remove-patriots-military-assets-saudi-arabia-200507183258484.html

(コメント)
サウジの対外軍事作戦への関与は、コロナ・パンデミックと石油価格激減に苦しむサウジ財政にとって大きな負担になっている。2015年3月にサウジが主導して軍事作戦を開始したイエメンでは依然フーシー派との手打ちの見通しはたっておらず、対フーシー派で共闘していた南部暫定評議会グループが袂を分かち、アデンで自治を宣言するに至っている。イエメンには、スーダンの地上部隊も展開しているが、サウジが資金を提供している。今回サウジアラビアから撤去されるパトリオット対空ミサイル防衛システムは、昨年9月14日にサウジアラビアのアラムコ石油施設への攻撃の後、急遽配備されたものであるが、その駐屯費用はすべてサウジが負担しているといわれる。こうした中、3月のOPEC+の減産協議決裂(注:4月にトランプ大統領の介入により、ロシアとサウジは減産に合意)により、サウジが原油の安値輸出攻勢をかけ、米国内のシェール産業を脅かし始めたことに、トランプ政権を支える共和党のケビン・クレイマー上院議員らが怒り、トランプ大統領とMBSとの電話会談翌日の4月3日、クレイマー議員は米国の大統領に、「友人たち(サウジを指す)が私たちをこのように扱うなら、数十億ドルを費やしてサウジアラビアを守るのは価値がない」と語った。今回のパトリオット防空ミサイル・システムと関係要員のサウジ撤去は、軍事的な考慮によるものというよりは、トランプ政権がサウジに対して、米国の石油産業にもっと配慮するよう圧力をかけていることを、国内の共和党支持者に印象付ける狙いがあったものとみられる。
一方、中東でのコロナ・パンデミックの震源地ともなったイランは、1月3日に地域のシーア派反米軍事組織連帯の要であったカーセム・ソレイマニIRGCコッズ部隊司令官を殺害されており、人工衛星打ち上げといったデモンストレーションがあったものの、当面、域内の近隣国に軍事的脅威を拡大する余裕はない。サウジを取り巻く内外の状況の悪化とイランが置かれた現状にかんがみ、サウジのMBS皇太子がイラクのムスタファ・カディミ新首相に、バグダッドを仲介してサウジアラビアとイランの間の緊張関係を緩和するよう要請したとしても驚きにはあたらない。カディミ新首相は新イラク政府の首相として議会の信頼を得た直後の5月8日に電話を受けており、その際、MBSは、カディミ新首相に就任のお祝いを伝えるとともに、「イラクはこの地域の見方を近づける上で基本的な役割を担っている」と述べ、イラクの役割に期待していることを伝えたとされる。カディミ氏は、2017年にハイダル・アバディ首相(当時)に同行し、サウジの首都リヤドを訪問した時以来、MBSと親交があるとみられている。 カディミ新首相にはサウジから訪問招待が発せられている。

Posted by 八木 at 11:35 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(感染増が続くカタールで死者が少ない理由、5月5日時点)[2020年05月06日(Wed)]
5月5日時点で、トルコでは1日で、1832件、死者59名増加した。死者数の伸びは鈍化している。イランでは、一日の感染増が4桁に戻り、1323件で、死者は63名増であった。一部集会、商業活動の再開などが影響しているのか今後の推移に注目する必要がある。5日、サウジの1日当たりの感染者増は、1595件となり、感染の勢いは収まっていない。カタール、UAEは、それぞれ一日の感染増が951件、462件記録し高止まりを続けている。カタールは感染総数でイスラエルを初めて上回った。感染件数の多さにもかかわらず、カタールの死者数は12名にとどまっており、分析記事を参照願いたい。カタールは、2022年FIFAワールドカップのホスト国であり、外国人労働者多数を呼び込んで、建設ラッシュとなっている。外国人労働者が密集した状態で寝泊まりしていることが感染急拡大の背景にあるとみられている。しかし、外国人労働者の年齢が低いこと、感染の検査を広範囲に実施したこと、富裕国で医療体制が充実していることが死者が低く抑えられている背景にあるとみられる。医療体制が脆弱なイエメンで一日の感染増が10件、死者2名の増加が報告され、今後の感染拡大が懸念されている。
(主要国の感染動向) 5月06日05:32GMT現在
トルコ 感染件数129491(+1832)、死者3520名(+59)
イラン 感染件数99970(+1323)、死者6340名(+63)
サウジ 感染件数30251(+1595)、死者200名(+9)
イスラエル 感染件数16289(+43)、死者238名(+3)
カタール 感染件数 17142(+951)、死者12名(変化なし)
UAE 感染件数 15192(+462)、死者146名(+9)
イエメン感染件数22(+10)、死者4(+2)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/

(参考1)カタールとシンガポールで感染死者が少ない理由
●カタールとシンガポールでは、死亡者数は報告された感染症例の0.1%未満。大規模な流行が発生している国では、カタールの致死率は16,000件を超えるうち、0.07%、12人と最も低くなっている。シンガポールの比率は、19,000件を超える感染のうち0.093%。両国はまた、人口に比べて、ウイルスによる死亡率を低く抑えており、10万人あたり0.5未満となっている。
●両国は、世界で最も裕福な国の1つでもある。つまり、必要な検査キットや病院のベッドをより多く用意できることを意味する。カタールとシンガポールの生存率のすぐ後には、ベラルーシ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦が続く。
●ニューサウスウェールズ大学のグローバルバイオセキュリティの教授であるレイナマッキンタイア氏は、死亡率の低さは、検査、人口の年齢、集中治療室の収容能力の3つに要約される、より多くの検査を行い、より軽い症例を検出する国は、明らかに致死率が低いだろう、集中治療室と人工呼吸器の能力を超える高齢者が多い国でも、死亡率が高くなると述べた。
●シンガポールの人口は高齢化しており、カタールよりも年齢の中央値が高くなっているが、中東での感染者の多くは、若い移民労働力である。アラブ首長国連邦とカタールの人口の大部分は国外からの若い居住者であり、国に入る前に健康診断を受け、雇用期間が終了したら離職する必要がある。
https://www.aljazeera.com/ajimpact/virus-deaths-grow-nations-stand-fatality-rate-200505172201948.html

(参考2)イエメンでのコロナ感染拡大への不安
●アデンは他のコロナウィルスが蔓延した都市と異なり、その市場は今も活気に満ちており、信者であふれるモスク、人々で賑わう通りやレストランが開いている。病院で追加の予防措置が講じられていることを除いて、この港湾都市がCovid-19の不穏な感染拡大を目撃したという証拠はほとんどない。
●他方、WHOは、ほぼ確実にコロナウィルスが検出されることなく全国に広まっていると警告しており、迅速に対策を講じなければ、イエメンの3000万人の半分以上がCovid-19に感染する可能性があると予測した。
●イエメンで最初のCovid-19患者が4月10日にハドラマウト州のアルシールで確認されて以来、しばらく感染が報告されてこなかった。これに関して、アデンの保健所の情報筋は、2015年以降、イエメンの医療システムは崩壊しており、コレラやデング熱の患者を救うことはできず、広範囲にわたるCovid-19の発生に対処することができないと語った。南部暫定評議会(STC)が自治を宣言したアデンでは、5名の感染および2名の死者が報告され、さらに追加の感染者も報告されている。
https://www.middleeasteye.net/news/coronavirus-yemen-official-aden-mistrust-warnings-outbreak

Posted by 八木 at 15:46 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

独は初めてヒズボラ全体をテロ組織と認定し、独国内での活動を禁止[2020年05月06日(Wed)]
4月30日、独内務省は、レバノンのヒズボラならびに関連組織の独国内での活動を禁止する命令を発出し、関連施設の捜査を開始した。ヒズボラのナスラッラー書記長は、独の決定は政治的であり、ヒズボラは、欧州内にいかなる組織も有していないと反論した。

(参考1)独内務省プレスリリース骨子(2020年4月30日)
●4月30日、ホルスト・ゼーホーファー内務大臣は、ドイツでのシーア派テロ組織ヒズボラ(「神の党」の意味)によるすべての活動を禁止した。30日午前6時に、警察当局はベルリン、ブレーメン、ミュンスター、レックリングハウゼン、ドルトムントなどの都市の施設を捜査した。
●ヒズボラに対する禁止命令は、民間団体協会法(Vereinsgesetz、VereinsG)のセクション15(1)およびセクション18のセンテンス2とともに、セクション3(1)に基づいている。ヒズボラの活動は刑法に違反し、組織が国際理解の概念に反対しているためである。ヒズボラは外国の組織であるため、組織自体を禁止および解散させることはできない
●禁止を課す命令によると、ヒズボラのシンボルを公に、集会で、またはたとえば印刷物、音声または視覚資料で使用することは禁止されている。さらに、民間協会法の適用範囲で利用可能なヒズボラの資産は差し押さえられ、ドイツ連邦共和国の利益のために没収される。
●禁止の発令に責任を負う当局として、連邦内務・建設・コミュニティ省は、ヒズボラがイスラエル国の暴力的排除を公然と呼びかけ、イスラエル国の生存の権利に疑問を投げかけている。したがって、その組織は、それが政治的、社会的、または軍事的な構造として活動しているかどうかにかかわらず、基本的に国際理解の概念に違反しているとみなしている。
●ドイツの治安当局は、ヒズボラなどのテロ組織を取り締まり、ドイツでの活動に対して厳格な措置を講じるために、法の支配のすべての利用可能な手段を行使している。今日施行された禁止に加えて、これにはドイツを拠点とする下部組織の捜査が含まれる。
●この禁止令が発表されたときにドイツの潜在的な下部組織の証拠が隠滅されないようにするために、今日の午前6時、ノルトラインヴェストファーレン州、ブレーメン、ベルリンの警察当局は、合計4つの協会施設と各協会のリーダーの住居の捜査を行っている。捜査対象の協会は、テロ組織に対する財政的支援と宣伝のため、ヒズボラの一部を形成しているとの疑惑がもたれている。
https://www.bmi.bund.de/SharedDocs/pressemitteilungen/EN/2020/04/ban-of-hizb-allah-activities.html;jsessionid=7ED4FA5C84E743F7A76B019D39DD2DBD.2_cid364
https://www.dw.com/en/german-government-bans-hezbollah-interior-ministry/a-53287126

(参考2)ナスラッラー・ヒズボラ書記長の反論(5月4日)
●5月4日、ヒズボラのハッサンナスラッラー書記長は、アル・マナール衛星チャンネルでのスピーチで、ドイツ当局によるモスクやレバノン人の住宅への強制捜査を非難するとともに、今回のドイツの決定は政治的であり、イスラエルと米国を満足させることを目的としている、ヒズボラは欧州のいかなる国にも世界のどの国にも(関連)組織を持たない、ドイツに組織を有していないという時に我々は100%正直であると強調し、海外のレバノン人はイスラエルに対する抵抗を支持し、ヒズボラとは何の関係も有してないと述べた。
https://english.almanar.com.lb/1021935
(コメント)ヒズボラは、軍事部門のみならず民生部門、政治部門を有するレバノンの多面性を有する組織である。1982年のイスラエルのレバノン侵攻を契機に誕生し、イスラエルへの「抵抗」活動をスローガンに活動を継続してきている。レバノンの民兵組織としては、イスラエルへの「抵抗」を理由に唯一武装解除を免れ、政治組織としては、1992年のレバノン総選挙で128議席のうち12議席を獲得して以来、レバノンの議会に参加しており、2018年の選挙でもヒズボラ・ブロックは13議席を有している。レバノン内閣にも歴代閣僚2名を送り込んでいる。2013年、EUはヒズボラのいわゆる「軍事」部隊をテロ組織としてリストアップしたが、政治部門は、指定を免れてきた。EU内では、オランダと英国が、ヒズボラ全体をテロ組織にしており、ほかには、イスラエル、米国、カナダ、ホンジュラス、パラグアイ、アルゼンチンが同様の立場をとっている。米国は、まだオバマ大統領時代の2015年12月、ヒズボラへの金融制裁を強化するための法律HR2297を成立させている。湾岸諸国は、2016年2月にヒズボラをテロ組織に指定し、その立場は、翌3月のアラブ内相会合でも一部の国の留保はあったものの、エンドースされた。すなわち、アラブ諸国の多数は、依然アラブ諸国の一部を占領しているイスラエルとの戦闘を、もはや「抵抗」活動とは認めず、米、イスラエルとともに、イスラエルへの敵対行為を「テロ」行為であるとの立場をとったことになる。それは、GCCがヒズボラをイランの傀儡であるとみなし、旧来の敵であったイスラエルよりもイランを脅威と見だしたことを意味する。
独の今回の措置に対して、イスラエル、米国政府、米国ユダヤ人委員会、サウジは歓迎している。ヒズボラに対して、従来慎重な対応をとってきた独がなぜ、このタイミングで、イスラエル、米国と同じ立場を打ち出したのか。イスラエル軍筋は、過去1か月でシリア国内のイラン部隊関係の拠点を少なくとも5回攻撃しており、イラン部隊がシリアからの一部撤退を開始したことを明らかにした。ロシア国内のプーチン大統領に近いメディアからは、アサド大統領の再選の見通しが低いとの世論調査結果も発表された。4月10日、米国国務省は、ヒズボラのイラク駐在の重要人物であるムハンマド・カウサラーニの活動、ネットワーク、および仲間に関する情報に対して最高1000万ドルを提供すると発表した。これら一連の動きは、イランのイスラム革命防衛隊コッズ部隊司令官カーセム・ソレイマーニの殺害後のタイミングをとらえてヒズボラへのイランからの補給路に位置するシリアとイラクにおけるヒズボラの支援者とネットワークに打撃を与えようとの狙いが感じられる。独が、米、イスラエルの意向を受け入れ、ヒズボラの孤立化に舵を切ったとすれば、プーチン大統領を含め、この地域の主要プレイヤーが、アサド後をにらんで、今後のシナリオを共有し始めた兆しともいえ、今後のシリア・レバノン情勢は、要注視段階に入ったといえる。

Posted by 八木 at 14:19 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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