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イスラム世界との結びつきを通じて、多様性を許容する社会の構築についてともに考えるサイトです。
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社会デザイン学会で承認された中東イスラム世界社会統合研究会が運営する団体ブログです。
中東イスラム世界社会統合研究会公式サイト http://meis.or.jp
社会デザイン学会研究会案内 http://www.socialdesign-academy.org/study/study_application.htm
日本とイスラム世界とのネットワーク強化を目的として、以下の項目で記事を発信していきたいと考えています。
日本とイスラム世界との出会い:日本人や日本がどのようなきっかけでイスラム世界への扉を開いていったかを紹介します。
イスラム世界で今注目されている人物:イスラム教徒であるか否かを問わず、イスラム世界で注目されている人物を紹介していきます。
イスラムへの偏見をなくすための特色のある活動:イスラムフォビア(Islamophobia)と呼ばれるイスラム教への偏見、イスラム教徒排斥、イスラム教徒警戒の動きが非イスラム世界で高まっています。これらの偏見や排斥をなくすための世界の各地で行われている特色のある活動を紹介していきます。
中東イスラム世界に関心を抱くあなたへの助言:さまざまな分野で中東・イスラム世界に関心を抱き、これから現実に接点を持っていこうと考えておられるあなたへのアドバイスを掲載します。

情報共有:当研究会のテーマに関連したイベント、活動、寄稿などの情報を提供しています。

新着情報



中東におけるコロナウイルス感染拡大(湾岸3か国の感染の勢いは未だ衰えず、5月2日時点)[2020年05月03日(Sun)]
5月2日時点で、トルコでは1日で、1983件、死者78名増加した。感染数は鈍化しており、本3日には感染総数で爆発的増加を続けているロシアを下回ることが確実になっている。イランでは、一日の感染増が引き続き3桁にとどまり、802件で、死者は65名増であった。2日、サウジの1日当たりの感染者増は、1362件となり、感染の勢いは収まっていない。カタール、UAEは、それぞれ一日の感染増が776件、561件記録した。イスラエルは、感染増が2桁の84件にとどまり、峠を越えた観がある。TRTはトルコの世界的観光地で商業の中心である大都市イスタンブール市内の人影が途絶えた映像を流した。
(イスタンブール市内の様子)https://youtu.be/cNseT1D_fNU
(主要国の感染動向) 5月03日05:47GMT現在
トルコ 感染件数 124375(+1983)、死者3336名(+78)
イラン 感染件数96448(+802)、死者6156名(+65)
サウジ 感染件数25459(+1362)、死者176名(+7)
イスラエル 感染件数16185(+84)、死者229名(+4)
カタール 感染件数 14872(+776)、死者12名(変化なし)
UAE 感染件数 13599(+561)、死者119名(+8)
イエメン 感染件数 10(+3)、死者2名(変化なし)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/


Posted by 八木 at 15:23 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(イエメンで初の死者発生、4月30日時点)[2020年05月01日(Fri)]
4月30日時点で、トルコでは1日で、感染者2615件、死者93名増加した。イランでは、一日の感染増が千件を割り込み、983件で、死者は71名増であった。30日、サウジの1日当たりの感染者増は、1351件となり、感染の勢いは収まっていない。カタール、UAEは、それぞれ一日の感染増が845件、552件を記録した。イスラエルは、感染増が112件で感染の勢いは鈍化している。内戦が続くイエメンでは、4月10日にハドラマウト州で1名の感染が報告されて以来、新たな感染者は確認されていなかったが、4月29日5名の感染が確認され、翌30日には初めて2名の死亡が確認された。2名は兄弟で南部暫定評議会(STC)が実効支配するアデンの病院でなくなったとされる。29日の感染者のうち少なくとも1名は、フーシー派が支配する首都サヌアで報告されている。
(イエメン死者発生BBC報道)https://www.bbc.com/news/world-middle-east-52485101
(主要国の感染動向) 5月01日05:33GMT現在
トルコ 感染件数 120204(+2615)、死者3174名(+93)
イラン 感染件数94640(+983)、死者6028名(+71)
サウジ 感染件数22753(+1351)、死者162名(+5)
イスラエル 感染件数15946(+112)、死者222名(+7)
カタール 感染件数 13409(+845)、死者10名(変化なし)
UAE 感染件数 12481(+552)、死者105名(+7)
イエメン 感染件数 6(変化なし、但し29日に5名記録)、死者2名(初)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/

Posted by 八木 at 15:02 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

トランプ大統領の最後通牒に従い、ロシアとの減産合意をまとめたサウジのMBS皇太子[2020年05月01日(Fri)]
国の代表が、他国の首脳と電話会談するときに、脅したり、罵倒したり、最後通牒を突き付けることはまず考えられない。国際関係では、二国間の利害が対立し、緊張が生じることはめずらしくはないが、そのような場合、通常は、まず、実務レベルで問題点を洗い出し、選択肢を検討したうえで、最後にトップが対応することになる。しかし、中東では、必ずしもそうではない。3月のロシアとサウジの減産調整協議の際は、ムハンマド・ビン・サルマン(通称MBS)サウジ皇太子がプーチン大統領に最後通牒を突き付け、両者が声を荒げ、決裂が決定的になったとされる。4月30日、ロイターは、トランプ米大統領が、4月2日MBS皇太子に電話し、減産を飲まなければ、米国は議会の米軍のサウジ撤退法案の成立により、75年間続いた米軍によるサウジの保護をもはや続けることができなくなるとして、減産に向けてロシアと合意するよう要求し、MBS皇太子もそれを飲まざるをえなかったとの特別レポートを掲載した。トランプ大統領はサウジの説得には成功したものの、コロナの影響で、国内でだぶついている石油への需要増による原油価格の適正価格への上昇にまでは現在のところ、有効な手立てを講じられないでいる。
(参考)ロイター報道主要点
●4月2日の電話で、トランプ大統領はサウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマン(通称MBS)に、石油輸出国機構(OPEC)が原油生産を削減し始めない限り、米連邦議会議員がサウジから米軍を撤退させる法律を制定するのを止める力はないと述べたと、この問題に詳しい情報筋が語った。
●これまでに報告されたことのなかった75年間におよぶ米・サウジ間の戦略的同盟関係を覆す脅迫は、コロナウイルスのパンデミックで石油需要が崩壊した中で、米国の圧力キャンペーンにより石油供給を削減する画期的な世界的合意をもたらしたホワイトハウスの外交的勝利といえるものであった。
●米国の情報筋によると、トランプ大統領は減産合意発表の10日前にMBS皇太子にメッセージを伝えた。サウジの事実上の指導者は脅迫に驚き、彼の補佐官に部屋から出るよう命じ、プライベートで議論を続けたと、米高官筋から説明を受けた。
●この取り組みは、政府がウイルスと戦うために世界中の経済を閉鎖したときの歴史的な価格の暴落から米国の石油産業を保護したいというトランプ大統領の強い願望を示している。それはまた、通常はガソリン価格の上昇につながる供給削減により、米国人のエネルギーコストを引き上げたことでトランプが長年批判していた石油カルテルに対する批判を明らかに覆したものでもある。今や、トランプ大統領はOPECに生産を削減するように求めていた。
●米高官によれば、トランプ大統領は、サウジアラビアのMBS皇太子に、サウジの原油生産削減なしでは「米軍の撤退につながる可能性のある制限を米国議会が課すことを阻止する方法はない」と通告した。当局はサウジの指導者たちに、「あなたがたが我々の産業を破壊しているにもかかわらず、我々はあなたがたの産業を守っている」と伝えた。
●トランプ大統領とMBS皇太子との電話の前の週、米国共和党上院のケビン・クレイマー議員とダン・サリバン議員は、サウジアラビアが石油生産量を削減しない限り、すべての米国軍、パトリオットミサイル、対ミサイル防衛システムを王国から撤去する法案を提出した。タイミングの悪いサウジロシアの原油価格戦争に対する議会の怒りの中で、この措置への支持は勢いを増していた。サウジは4月に増産を開始し、ロシアが初期のOPEC供給協定に沿って生産削減を拡大することを拒否した後、原油の洪水的な供給を世界に放った。
●4月12日、トランプの圧力を受けて、米国以外の世界最大の石油生産国は、これまでに交渉された中で最大の生産削減に合意した。OPEC、ロシア、その他の同盟国の生産者は、生産量を1日あたり970万バレル(bpd)削減に同意した。これは、世界の生産量の約10%にあたる。その量の半分は、サウジアラビアとロシアによるそれぞれ250万バレルの削減によるものであり、両国の予算は高い価格の石油とガスの収益に依存している。
●世界の生産量の10分の1を削減するという合意にも関わらず、原油価格は引き続き歴史的な安値まで下落した。先週の米国の石油先物は、売り手が買い手に支払い、保管する場所のない石油の配送を避けるため、0ドルを下回った。グローバルな石油ベンチマークであるブレント先物は、バレルあたり15ドルに低下した。これは、1999年の原油価格の暴落以来見られなかったレベルへ、年初の70ドルから下落した。
●ノースダコタ州選出の共和党上院議員であるクレイマー氏はロイター通信に対し、大統領がMBS皇太子に電話した3日前の3月30日、サウジアラビアからの米軍の保護撤回に関する法案について話したと語った。
●トランプ氏がサウジアラビアに米国の軍事的支援を失う可能性があると語ったかどうか尋ねられたダン・ブルイエット米国エネルギー長官は、大統領は「米国の生産者を保護するためのあらゆる手段を行使する権利を留保している」と伝えた。
両国の戦略的パートナーシップは1945年に遡り、フランクリンD.ルーズベルト大統領が海軍巡洋艦USSクインシーでサウジアラビア王アブドルアジーズ・イブン・サウードと会談した。彼らはサウジアラビアの石油埋蔵量へのアクセスと引き換えに米軍の保護を与えるとの合意に達した。現在、米国はサウジに約3千人の軍隊が駐留しており、米海軍の第5艦隊はこの地域からの石油輸出を防衛している。
●サウジアラビアは、武器とイランなどの地域のライバルに対する保護を米国に依存している。しかし、王国の脆弱性は、昨年9月14日、サウジアラビアのアラムコ石油施設への18台の無人偵察機と3つのミサイルによる攻撃でさらされた。ワシントンはイランを非難した。イランはそれを否定した。
●トランプ大統領は当初、ガソリン価格の低下はドライバーの減税に似ていると述べ、原油安を歓迎した。3月中旬にサウジアラビアは、原油生産量を過去最高の1,230万バレルを押し上げると発表し、ロシアとの価格戦争を開始した。供給の爆発的増加は、世界中の政府が燃料消費を押し下げるステイホームの指示を発出し、米国の石油会社が原油価格の崩壊で大打撃を受けることを明らかになったため、米国の石油関連州選出の上院議員たちは激怒した。
●3月16日、クレイマー議員を含む13人の共和党上院議員は、サウジアラビアの米国への戦略的依存を思い起こさせるためMBS皇太子に書簡を送った。同グループはまた、ウィルバー・ロス商務長官に、サウジアラビアとロシアが米国市場に石油を氾濫させることにより国際貿易法を破っていたかどうかを調査するよう要請した。
●3月18日、上院議員(アラスカ選出のサリバン議員とテキサスのテッドクルズ議員を含むグループ)は、駐米サウジ大使リーマ・ビント・スルタン王女に異例の電話を行った。各上院議員が出身州の石油産業への損害を詳述した。大使は、上院議員から話を聞いた。クレイマー議員によれば、王女は彼らのコメントを、エネルギー相を含むサウジアラビアの当局者に伝えたと述べた。上院議員たちは王女に、サウジは上院でサウジ主導のアラブ連合軍に反対する動きに直面していると語った。
●サウジアラビアと米国の当局者は、フーシー派はイランによって武装されていると述べ、テヘランはこれを否定している。イエメンに対する上院共和党の支持は、昨年サウジアラビアにとって極めて重要であることが判明した。上院は、10万人以上の死者を出し、人道危機を引き起こしたイエメン紛争への怒りの中で、サウジアラビアへの米国の武器販売やその他の軍事支援を終わらせるためのいくつかの措置を盛り込んだ法案の成立を阻止したトランプ大統領の拒否権発動を支持した。
●クレイマー議員は、同議員とサリバンがサウジアラビアから米軍を撤収する法案を共同で提出してから約1週間後の3月30日にトランプ大統領に電話をかけたと語った。クレイマー上院議員は、大統領は同日、ブルイエット・エネルギー長官、ラリー・カドロー上級経済顧問、ライトハイザー米国通商代表と同日電話でクレイマー議員に電話を返してきたと述べた。クレイマー議員は、大統領に対して、電話口に出ていないが、非常に役立つ人はマーク・エスパー国防長官であり、国防長官が、米軍を保護するために部隊を域内の他の場所に移動させることに取り組くむことを期待していると述べた。国防総省は、エスパーがサウジアラビアから軍事資産を引き上げることについての議論に関与していたかどうかについてのコメントの要請に応じなかった。
●トランプ大統領の石油外交は、3月中旬に始まったサウジアラビアのサルマン国王、MBS皇太子、ロシアのプーチン大統領との目まぐるしい電話のやりとりの中で展開された。ロシア大統領府は、プーチン大統領のトランプ大統領との会話の事実を確認し、彼らは石油供給の削減とコロナウイルスのパンデミックの両方について議論したと述べた。
●4月2日のMBS皇太子との電話会談で、トランプ大統領はサウジアラビアの統治者に(大統領の要請に応えれば)、次回議会が米国のサウジへの防衛を終わらせるための法案を提出した際には、「打ち切らせる」と語ったと、情報筋は述べた。トランプ大統領は、4月初旬にサウジアラビアとロシアからの石油輸入に関税を課すと公けに脅していた。
●4月3日、トランプはホワイトハウスで上院議員のクレイマー、クルス、サリバン、およびエクソンモービル、シェブロン、オクシデンタルペトロリアム、コンチネンタルリソースなどの企業の石油幹部との会合を主催した。会議の公開部分で、クレイマー議員はトランプに、ワシントンがサウジアラビアを防衛するために費やした数十億ドルを他の軍事的優先事項に使用できると語った。
●中東の外交官がロイター通信に語ったところによると、米軍によるサウジ防衛が失われる見通しに対して、サウジ王室は、ひざまずき、トランプ大統領の要求に屈した
●長時間の面倒な交渉の後、4月12日サウジとロシアは5月と6月に970万バレルの記録的な生産削減に合意した。トランプ大統領は合意を歓迎し、ブローカーとして自賛し、控えめに言っても、OPEC +が削減しようとしている数量は1日あたり2000万バレルであると合意の直後にツイートした。サウジアラビアのエネルギー相、アブドルアジーズ・エネルギー相は、MBS皇太子が、この合意の取り付けに尽力したと語った。
https://www.reuters.com/article/us-global-oil-trump-saudi-specialreport/special-report-trump-told-saudis-cut-oil-supply-or-lose-u-s-military-support-sources-idUSKBN22C1V4

Posted by 八木 at 14:22 | イスラム世界で今注目されている人物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(イラン感染者総数は急増のロシアを下回る、4月28日時点)[2020年04月29日(Wed)]
4月28日時点で、トルコでは1日で、2392件、死者92名増加したが、感染の勢いはやや鈍化してきている。イランでは、一日で1112件の感染増、死者71名増が報告されたが、感染総数は、一日で6411件急増したロシアを下回り、世界9番目となった(7番目がトルコ、8番目がロシア)。27日、サウジの1日当たりの感染者増は、1266件となり、感染総数は2万件を突破した。カタール、UAEは、それぞれ一日の感染増が677件、541件を記録した。イスラエルは、感染増が173件で感染の勢いは鈍化している。
トルコ紙は、チャブシュオール外相の発言として、トルコはコロナウイルスと闘う諸外国に対して、世界第三の規模の医療支援を実施し、米国にも軍用機で支援物資を届けた旨明らかにした。一方、カタールは、アルジェリアとイラン(4回目)に対して医療支援を実施したと報じられた。
(トルコ援助報道)https://www.aa.com.tr/en/latest-on-coronavirus-outbreak/turkey-ranks-third-worldwide-in-supplying-medical-aid/1822217
(カタール援助報道)https://www.aa.com.tr/en/africa/qatar-sends-virus-aid-to-iran-algeria/1822329
(主要国の感染動向) 4月29日08:26GMT現在
トルコ 感染件数 114653(+2392)、死者2992名(+92)
イラン 感染件数92584(+1112)、死者5877名(+71)
サウジ 感染件数20077(+1266)、死者152名(+8)
イスラエル 感染件数15782(+173)、死者212名(+6)
カタール 感染件数 11921(+677)、死者10名(変化なし)
UAE 感染件数 11380(+541)、死者89名(+7)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/

Posted by 八木 at 18:06 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

EU統計局発表の2019年EU諸国の庇護付与の第一位はシリア人、第二位はアフガニスタン人[2020年04月29日(Wed)]
4月27日EUの統計局Eurostatが発表した最新のデータによると、EU加盟国は、2019年に295,800人の庇護希望者に庇護を認めた。庇護は@難民認定、A補助的庇護、B人道的庇護の3つに分類される。出身国別の最大の受益者グループはシリア人であり、全体の27%を占めた。庇護されたシリア人全体の71%、56,100人はドイツによってホストされている。庇護が認められた2番目と3番目に大きなグループは、アフガニスタンとベネズエラ出身で、それぞれEU全体の14%と13%を占めた。
ドイツは、アフガニスタンに対してEUで認められた全体の41%(16,200人)をホストし、一方、スペインは全体の94%(35,300人)をホストしている。トルコは、2016年のギュレン教団によるとみられるクーデター企てに関与したとみられる自国民のオランダ、ベルギー等による受け入れに神経を尖らせている。
(参考1)EUの2019年庇護ステータス決定数の発表(2019年4月27日)
●2019年、27の加盟国で構成される欧州連合(EU)は、295 800名の庇護希望者に庇護ステータスを付与した。 2018年の実績316 200名と比較して、庇護ステータスを付与された人の総数は6%減少した。さらに、EUは2019年に21,200人の第三国定住難民を受け入れた。この情報は、欧州連合の統計局であるEurostatによって発表された。
●2019年にEUで庇護ステータスを付与された庇護希望者の総数は、難民認定141100件(保護決定全体の48%)、補助的庇護82100件(同28%)、および人道的庇護72700件であった(同25% )。
●2019年EUでの庇護ステータスを得た最大の受益者グループはシリア人のままで(EUで保護ステータスを付与された全体数の27%、78 600件)、アフガニスタン人(同14%、40 000件)およびベネズエラ人(13%、37 500件)が続いた。 2019年に庇護ステータスを受けたベネズエラ人の数は、約1,000人であった2018年と比較して、40倍近く増加した。
●EUで庇護ステータスを付与されたシリア人のうち、71%(56,100)がドイツで登録された。アフガニスタン人にとっても最多の41%(16,200)がドイツで登録された。ベネズエラ人への庇護ステータスの付与は、EU全体の94%がスペイン(35,300)で登録された。
●2019年、EUのすべての庇護ステータス付与のうち、最大の39%(116 200)はドイツで登録された。仏(14%、42 100)、スペイン(13%、38 500)およびイタリア(10%、31,000)がこれに続いた。これらの4つの加盟国は、EUで付与された庇護総数の3/4を占めた。
●2019年、庇護申請540 800件について、原審での決定がEU加盟国で行われ、控訴後にさらに293 200件の最終決定が行われた。原審の決定により、206 000人が庇護ステータスを付与され、さらに89 800人が控訴後、庇護ステータスを受けた。認定率、つまり申請総数における庇護決定の割合は、EUでの原審での決定率は38%、控訴後の最終決定率は31%であった。
●庇護希望者の認定率は、出身国により異なる。 2019年に最初に決定が下された亡命申請者の20の主要な市民権のうち、EUでの認定率は、ジョージア市民の4%からベネズエラ人の96%、シリア人の85%、エリトリア人の81%の範囲にまたがっている。
https://ec.europa.eu/eurostat/documents/2995521/10774018/3-27042020-AP-EN.pdf/b8a85589-ab49-fdef-c8c0-b06c0f3db5e6

(参考2)トルコ人への庇護認定に関するトルコ ディリーサバーハ紙報道関連部分
●EUで庇護が認められた全体のうち3%がトルコ国民であり、52%と比較的高い認定率であった。トルコの庇護希望者の認定率はオランダでは二番目の17%(975人)、ベルギーで三番目の10%(695人)であった。そのほとんどは、ギュレン・テロリストグループ(FETÖ)に所属していると想定されている。
●FETOは、2016年7月にトルコでクーデターを企て、その結果251人が死亡、2,200人が負傷した。トルコの政治家は長い間、欧州諸国がFETÖのメンバーにとって安全な避難所になっていると非難しており、クーデターに関与した主要なFETO容疑者をトルコに帰国させ、公正で透明な裁判を行うよう求めている。トルコ政府は、FETÖがトルコの機関、特に軍隊、警察、司法機関への侵入を通じて国家を転覆させるための長期にわたるキャンペーンの背後にいると非難している。
https://www.dailysabah.com/politics/eu-affairs/eu-grants-protection-to-nearly-300000-asylum-seekers-in-2019#gallery

Posted by 八木 at 09:46 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(一日当たりのイラン感染増初めて千件下回る、4月27日時点)[2020年04月28日(Tue)]
4月27日時点で、トルコでは1日で、2131件、死者95名増加したが、感染の勢いは鈍化してきている。イランでは、一日で991件の感染増、死者96名増が報告されたが、一日当たりの感染増が1千件を下回ったのは36日ぶりである。27日、サウジの1日当たりの感染者増は、1289件となり、感染拡大が続いている。UAE、カタールは、すでに感染総数が1万件を超えており、カタールは一日の感染増が957件を記録した。イスラエルは、感染増が112件で明らかに感染の勢いは鈍化している。
(イランの感染減少報道)https://www.presstv.com/Detail/2020/04/27/624029/coronavirus-Kianoush-Jahanpour-Health-Ministry-infection-COVID-19

(主要国の感染動向) 4月28日06:13GMT現在
トルコ 感染件数 112261(+2131)、死者2900名(+95)
イラン 感染件数91472(+991)、死者5806名(+96)
サウジ 感染件数18811(+1289)、死者144名(+5)
イスラエル 感染件数15555(+112)、死者204名(+3)
カタール 感染件数 11244(+957)、死者10名(変化なし)
UAE 感染件数 10839(+490)、死者82名(+6)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/
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Posted by 八木 at 15:46 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

プーチン大統領に近いメディアが最近アサド政権批判報道を繰り返す背景[2020年04月27日(Mon)]
ロシアのプーチン大統領に近いメディアが最近、シリアのアサド政権への批判記事を頻繁に発出していることを、イスラエルやトルコのメディアがキャリーし、その意図について様々な憶測が飛び交いだしている。プーチン大統領の最も近い側近の1人であるエフゲニー・プリゴジンが所有するロシア連邦通信社は、容赦のないアサド政権批判を展開した。通信社の所有者であるプリゴジンは「クレムリンクッカー」として知られ、ロシア軍の指揮下でシリアとリビアで戦っていた民間傭兵ワグナーグループにも資金を提供していることで知られている。これらの最近の前例のないほどシリア政権を攻撃したロシアのメディアの報道をうけて、イスラエルのチャネル12と13は、イスラエルの情報機関筋のコメントとして、クレムリンがアサド大統領に対する立場をすでに変え始めていると推定し、プーチン大統領からアサド大統領に対して、「あなた(アサド大統領)が(ロシアに)従わなければ、あなたは追放されるであろう」との警告を発したものとみている。ロシア・メディアのアサド政権糾弾は、Covid-19流行に起因する世界的な経済危機と、アサド政権に前例のない制裁をシリア政権との支持者、特にロシアとイラン課すことになる米国シーザー・シリア市民保護法の適用(参考2)が間近に迫っているタイミングで実施された。
(参考1)ロシア・メディアが報じたアサド政権批判の主な指摘
(1)イマード・ハミース首相への汚職・腐敗疑惑:最初の重要な報告は、政権の首相であるイマード・ハミースのオフィスで横行している腐敗に焦点を当てており、ロシアとアサド政権の間の経済的パートナーシップに影響を与える「最高の政治レベルでの腐敗」の温床になっている。また、ハミース政権は、シリアの長い時間の停電を正当化するために石油とガスの供給について人々に故意に嘘をついたと非難。2019年以来のレバノンへの電力の輸出で違法な資金を蓄えたと糾弾。
(2)再選を目指すアサド大統領の人気の低下:政府機関の2番目のレポートによると、世論調査では、アサド大統領の人気は、国の経済問題に加えて政権の首長に近い人々が関与する腐敗のために減少していることが示された。2021年の大統領選挙でシリア人の32%だけがアサド再選を支持すると指摘。同報告は、「現在の指導部はまだ国民の願望を満たしていない」ことを考慮して、人々は改革と危機を克服できる強い「新しい」政治家を待っていると指摘した。別の調査報道では、シリア国民は、トップの腐敗、低い生活水準、電気の欠如をはじめとする生活必需品の不足を踏まえ、次回大統領選挙であなたはアサドに投票するかどうか、という質問に対して、53%以上が否定的な回答を行った。
(3)ロシア企業のシリアでの営業に関する不満:3番目のレポートは、ロシアの企業と投資がシリアで直面している制限と障害に焦点を当て、腐敗に立ち向かうアサド大統領の意志と決意の欠如を指摘。 「もし腐敗がテロよりも悪い場合、」と言ったアサド大統領の言葉に言及の上、「ロシアはテロを打ち負かした方法でシリアの腐敗を打ち負かさなければならない」と強調。シリア側は、わいろを使うことを辞さずアプローチする中国企業に便宜を図り、ロシア企業が不利な立場に置かれることを許容しない。
(4)アサド一家に対する批判:アラビア語のツイッターでまず発信され、それをフォローしたメディアで、アサド大統領が彼の妻アスマーに3000万ドルの価値がある英国の芸術家による絵画を買ったと指摘。発信アカウントの信頼性が低いにもかかわらず、それはロシアの新聞ガスノボスティとロスバルトによって報告された。これらの新聞に加えて、ほとんどのシリア人が貧困状態にある間、アサド一家が享受する異様な豊かさに焦点を当てた記事も掲載されている。
(5)UAEに接近するアサド政権へのけん制:ロシアの新聞「スバボドナヤプラサ」は、UAEの対シリア政策が、ロシアの利益に沿わないため、アサド政権がとり始めているUAEとの密接な関係により、ロシアは確かにシリアの大統領に不満を抱く可能性があると指摘。同報告は、UAEがこの地域で拡大しているサウジアラビアとトルコの影響力を上回る形でシリア・ファイルへの干渉を活発化させたと指摘した。

(参考2)シーザー・シリア市民保護法案2019
この法案は成立していないが、その一部は、2020年国防授権法(National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2020)に盛り込まれている。
●この法案は、シリアの紛争に関連する機関と個人に対する追加の制裁と財政的制限を確立する。
●財務省は、シリア中央銀行が主要なマネーロンダリングの懸念のある金融機関であるかどうかを決定する。その場合、財務省は、国内の金融機関に、銀行が関与する取引に関する追加の記録を維持するよう要求するなど、1つ以上の特別な措置を課す。
●大統領は、外国人に対して制裁を課すものとする。(1)シリア政府、またはシリア、ロシア、イランに代わって行動する人々に重要な支援を差し伸べ、または重要な取引に従事する外国人。 (2)シリア人に対する深刻な人権侵害に責任があることが明白になっている者。
●法案はまた、軍事用航空機、政府の国内石油生産技術、米国軍需品リストの項目、大統領が犯行に使用されていると信じている項目など、シリアにさまざまな商品やサービスを故意に提供している人々、シリアの人々を虐待し、人権侵害に使用されていると考えられる項目に制裁を課す。
●制裁措置には、金融取引の阻止と米国への入国禁止が含まれる。そのような制裁は、人道的援助の提供またはシリアの民主主義制度の支援に関連する活動には適用されない。
●大統領は、それが米国の国家安全保障上の利益にある場合を含め、特定の条件下で制裁を一時停止することができる。
●国務省は、シリアで戦争犯罪の責任者を起訴するために犯罪捜査を実施し、証拠を収集している機関を支援する権限を与えられる。
(コメント)プーチン大統領が実際にアサド大統領の交代、あるいは失脚を望んでいるのかについては、確証はない。プーチン大統領は、本年1月7日、プーチン・ロシア大統領は、シリアの首都ダマスカスを訪問し、アサド大統領と会談した。プーチン大統領がシリアを訪問するのは、2017年12月のラタキア近郊のロシア軍のフメイミム空軍基地訪問以来(注:基地内でアサド大統領と会談)で、首都ダマスカス訪問は、2011年のシリア内戦ぼっ発後初めてであった。さらに、3月23日には右腕のショイグ国防相をダマスカスに派遣し、アサド大統領と会談させている。しかし、アサド大統領は、3月27日アブダビ皇太子でUAEの事実上の指導者ムハンマド・ビン・ザーイド国軍副司令官と数年以上ぶりの電話会談しており、ロシアの意向に沿わない地域情勢に関する動きを勝手にしないよう警告を発した可能性がある。シリアの大統領は歴代圧倒的な得票率で当選しており、2021年の大統領選挙を控えて、シリア国民の3割しかアサド再選を支持しないとの世論調査結果をあえて、プーチン大統領に近いメディアが報じること自体異例である。それでは、プーチン大統領が簡単にアサド政権を見捨てるかといえば、そうではない。現在までアサド政権が維持された最大の理由は、2015年9月30日以来のロシアのシリアへの軍事介入があったからである。最近のOPCWによる2017年のシリア軍による化学兵器使用を結論付けた報告についても、ロシアは強く批判し、OPCWは信頼性を失ったとこき下ろしている。アサド大統領にかわる人物も容易に見いだせない。シリア政権を支えるイマード・ハミース首相とシリア内戦で「タイガー部隊」を率いたスハイル・アル・ハッサン大佐の名があがることがあるが、シリアの分裂を防ぐには、不十分である。とくに、今回、ハミース首相は、腐敗の象徴として取り上げられたことは痛手である。また、レバノンのヒズボラとの関係を維持する必要があるイランは、現時点で、イランとレバノンを結ぶ補給路にあたるシリアでアサド大統領以外の選択肢は考えられない。こうした中、米国はシーザー・シリア市民保護法で、アサド大統領の戦争責任を追及し、政権を支持するイラン、ロシアにも制裁の構えを示している。シリア国内では電力不足等、国民の政権への不満が高まっている。ロシアは、シリアの戦時から復興期への移行の中で、アサド大統領を続投させるべきか、大統領に引導を渡すべきか、渡すのであれば、どのようなタイミングになるのか、メディアを通じて、シリア国内外の反応を確かめようとしている。
https://m.arabi21.com/Story/1264347
https://www.trtworld.com/magazine/what-s-behind-pro-putin-media-attacks-on-syria-s-assad-regime-35689

Posted by 八木 at 11:17 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(湾岸3国で感染の勢い増す、4月25日時点)[2020年04月26日(Sun)]
4月25日時点で、トルコでは1日で、2861件、死者106名増加し、感染の勢いはやや鈍化してきた観がある。イランでは、一日で1134件の感染増、死者76名増が報告された。25日、サウジの1日当たりの感染者増は、1197件となり、イランの感染増を初めて上回ったUAE、カタールは、感染総数が1万件に迫ってきており、UAEは3日連続で、カタールは6日連続で、一日の感染増が500件を上回った。メッカのグランドモスクはラマダン月にもかかわらず、依然閉鎖されており、礼拝できない状況にある。WHOは、COVID-19から回復し、抗体を持っている人々に対して「免疫パスポート」または「リスクフリー証明書」を発行してはどうかという意見に対して、抗体を持っている人々が2回目の感染から保護されているという証拠は現在のところないとして、「免疫パスポート」の考えに警告を発している。
(メッカ・グランドモスク)https://www.dailysabah.com/world/mid-east/aerial-view-reveals-empty-kaaba-on-first-day-of-ramadan
(WHO関連記事)https://www.dailysabah.com/world/who-urges-against-idea-of-immunity-passports/news
(主要国の感染動向) 4月26日08:22GMT現在
トルコ 感染件数107773(+2861)、死者2706名(+106)
イラン 感染件数89328(+1134)、死者5650名(+76)
サウジ 感染件数16229(+1197)、死者136(+9)
イスラエル 感染件数15398(+240)、死者199名(+5)
UAE  感染件数 9813(+532)、死者71名(+7)
カタール 感染件数 9358(+833)、死者10名(変化なし)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/

Posted by 八木 at 17:58 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

中東におけるコロナウイルス感染拡大(23日に感染件数10万人を突破したトルコ、4月24日時点)[2020年04月25日(Sat)]
4月23日時点でトルコのコロナウイルス感染者総数は初めて10万件を突破し、24日には、104912件となった。トルコでは前日より感染件数3122件、死者109名増加し、勢いは収まっていない。イランでは、一日で1168件の感染増、死者93名増が報告された。24日、サウジの感染者総数は、15102件となり、イスラエルの15058件を上回った。感染件数増も前日比1172件となっている。8世紀に建設されたシリアの代表的モスクであるウマイヤド・モスクは、ラマダン月の始まりにもかかわらず閉鎖されており、礼拝できない状況にある。
(ウマイヤド・モスク動画)https://youtu.be/a21K_xSwJCI
(主要四か国の感染動向) 4月25日08:48GMT現在
トルコ 感染件数 104912(+3122)、死者2600名(+109)
イラン 感染件数88194(+1168)、死者5574名(+93)
サウジ 感染件数15102(+1172)、死者127(+6)
イスラエル 感染件数15058(+255)、死者194名(+2)
(その他の国々)https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries
(トルコ)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/turkey/
(イラン)https://www.worldometers.info/coronavirus/country/iran/
(サウジ) https://www.worldometers.info/coronavirus/country/saudi-arabia/

Posted by 八木 at 18:15 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

原油価格下落により、現実味を帯びるサウジが純債務国に転落する危機[2020年04月23日(Thu)]
4月22日付ロンドンをベースとするミドル・イースト・アイ(MEE)のデイビッド・ハースト編集長(元ガーディアン紙対外部門編集員)は、ムハンマド・ビン・サルマン(通称MBS)皇太子が、3月にロシアのプーチン大統領と電話会談した際、プーチン大統領に最後通牒を発し、脅したことで、逆に想定外の反発を招き、減産交渉は破綻(注:その後4月12日に、5月、6月にOPEC+全体で970万b/dの減産で合意)し、原油価格が暴落し、サウジが純債務国に転落する危険が現実味を帯びてきたとするショッキングな分析レポートを発表した。MEEがサウジと対立関係にあるカタール系のメディアであることを差し引いても、脱石油を目指すサウジの政府系ファンドの対外投資がうまく機能しない可能性を論じており、注目の記事である。
(MEE記事注目点)
●プーチン大統領に会ったことのある人なら誰もが指摘するように、ロシア大統領とは好きなだけ激しく交渉することができる。トルコのエルドアン大統領が続けているように、シリアとリビアの2つの地域戦争で、両国が正反対の立場にいても、依然として、ビジネス的協力関係を維持することができる。しかし、やってはいけないことは、プーチン大統領をコーナーに追い詰めようとすることである。これはサウジアラビアのMBS皇太子が、(原油減産調整に向けてサウジの意向を飲むよう)プーチン大統領に最後通牒を発し、彼に向かって叫んだことである。プーチン大統領は、ロシアの国際収支はサウジアラビアよりもゲームを行うに適していることを知っており、叫び返しただけであった。MBSは直前、トランプ大統領の娘婿のクシュナー大統領顧問と相談したが、クシュナーはロシアとの減産決裂に異議を唱えなかったとのこと。トランプ大統領は当初、減産調整決裂による石油価格下落は、米国経済に良い影響を与えると考えたが、自国のエネルギー業界に大打撃を与えることには思いが廻らなかったとみられる。
●まもなくMBSは、その対応がどれほど大きな間違いだったかを自ら確認することになった。原油価格は崩壊し、貯蔵スペースは急速になくなり、石油会社は油井にキャップをしなければならないという現実の厳しい見通しに直面している。石油とガスのセクターは、サウジの国内総生産の最大5割、輸出収入の7割を占めているが、それが消滅した。
●世界銀行によると、サウジの一人当たりのGDPも2012年の25,243ドルから2018年には23,338ドルに低下し、富は速いスピードで減少した。IMFは、正味負債が2020年にGDPの19%、21年が27%に達すると予測されており、コロナと石油危機は、2022年までにサウジの借入をGDPの50%にする可能性がある。
●サウジアラビアの財政の下落はしばらく前から続いている。MBSの父サルマンが2015年1月23日に国王に就任したとき、外貨準備は合計7,260億ドルであった。サウジアラビア通貨庁(SAMA)によると、昨年12月に4900億ドルまで減少し、4年間で2,390億ドルの損失となった。
●サウジのソブリン・ウェルス・ファンドの規模は、近隣湾岸諸国と比較しても大きくない。コロナウイルスのパンデミックが定着する前でさえ、IMFは公的投資基金(PIF)を1兆ドルに増やす計画はサウジアラビアが石油から多様化した場合に必要な収入を生み出すには十分ではない。IMFは、サウジアラビアがPIFを現在の3千億ドルからこの規模にまで成長させるとしたら、ポスト石油時代において、金融収益だけでは石油に代わる適切な収入の代替にはならない。1日あたり1000万バレルの石油生産、1バレルあたり65ドルの価値は、現在、サウジアラビア人ひとりあたりの年間石油収入は約11,000ドルに相当するが、原油価格がバレル20ドルを切ると、サウジが純債務国に転落する可能性が現実味を帯びる。
@アブダビ投資庁1.213兆ドル
Aクウェート投資庁が5220億ドル
Bカタール投資庁3280億ドル
C公的投資基金(PIF)(サウジアラビア)3200億ドル。
●さらに、コロナ感染拡大による都市封鎖により、メッカ、メディナへの巡礼が停止されており、年間1千万人、金額にして80億ドルの収入を失う可能性がある。
●PIFの投資先についても疑問がつきまとう。サウジのMBSと日本の孫正義が率いるソフトバンクが設けたビジョンファンドについて、ソフトバンクは、ビジョンファンドが165億ドルの損失を計上すると予想していると発表した。PIFはウーバーに投資したが、株価は下落しており、また、欧州の石油会社やクルーズ客船等への投資も否定的な見方がある。
●コロナ感染拡大をうけて、カタールはGDPの5.5%、バーレーン同3.9%、UAE 同1.8%を費やしているにもかかわらず、サウジは、財政的刺激を与える余裕はなく、1%にとどまっている。サルマン国王はコロナウイルスの閉鎖中に国が保証して、事業者に給与の60%を支払うことを命じたが、サウジアラビア最大の通信会社STCの従業員でさえ、給与の10%しか支払われておらず、それは、政府がSTCに資金を提供していないからとされている。サウジ保健省は、ホテルに対して、病院として運営するよう要求している。しかし、実態はホテルの所有者に一時的な資産の損失を補償したり、原価を支払う代わりに、部屋の消毒に加えて運営コストを自前でカバーするよう強制している。またサウジの民間医療部門で働いているエジプト人医師は、年次休暇中は給与を受けられず、感染のリスクを減らすために病院の交代勤務で自宅で仕事をするように指示された人は、年次休暇からその時間を取るか、無料で仕事をしなければならない。
https://www.middleeasteye.net/opinion/what-happens-saudi-arabia-when-oil-stops

Posted by 八木 at 15:26 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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