イランの反体制組織ムジャヘディーン・ハルクのイスラム体制転覆活動[2026年03月08日(Sun)]
2026年3月5日、ムジャヘディーン・ハルクのサイトは、次のとおり報じた。
●2月28日、マルヤム・ラジャヴィ女史を暫定議長とするイラン国民抵抗評議会(NCRI)が暫定政府の樹立を発表し、イラン国民への主権奪還に向けた明確なロードマップを示した。同時に、イラン国内のイラン人民抵抗組織ムジャヘディーン・ハルク(PMOI/MEKまたはMKO)ネットワークを構成する抵抗部隊は街頭に出て、準備態勢と反抗のメッセージを発信した。抵抗部隊は暫定政府に関するNCRIの発表を歓迎し、テヘランおよびカラージ、マシュハド、タブリーズ、エスファハーン、シラーズ、アフヴァーズを含む18都市で31件の大胆な作戦を遂行した。これらの作戦は、政権の弾圧、汚職、そしてプロパガンダの中心を組織的に標的としていた。活動家たちは、テヘラン、ファルディス、ファラヴァルジャン、アフワーズなどの都市にあるイスラム革命防衛隊(IRGC)のバシジ基地に放火した。チェナランでは、汚職と公共資産の略奪に関与する国営組織、ホメイニ財団の本部を標的とした。さらに、抵抗部隊は、ニムルーズやシラーズなどの場所で、政権創設者ホメイニ師、IRGCの諜報部門、そして殺害された最高指導者アリー・ハメネイ師のプロパガンダ看板に放火した。イラン国内で活動し、NCRIとPMOIへの支持を表明することは、厳しい拷問と死刑の即時の脅威となる。2025年12月と2026年1月に起きた全国規模の大規模な蜂起の際、政権は何千人もの抗議者を殺害することによってのみ権力を維持することができた。
https://english.mojahedin.org/news/how-pmoi-resistance-units-are-answering-the-ncris-call-for-a-new-iran/
(参考)NCRIは、1981年7月29日にマスウード・ラジャヴィ(Massoud Rajavi)が設立を発表したイランのレジスタンス評議会が前身で、1993年8月、NCRIは、マスウードの妻であるマルヤム・ラジャヴィをイランの将来の大統領に選出し、以来、マルヤムは、暫定議長の座にある。NCRIは、5つの組織の連合体で、約540名の評議員で構成されている。NCRIの中心組織であるMKOについては、2012年に米国がMKOをテロ支援組織指定を解除し、その後MKOは2013年にアルバニアに拠点を移して、反イラン体制運動を活発化させてきており、毎年パリで大規模集会を開催し、集会には欧米、イスラエル等から要人多数が出席しており、特にトランプ第一期政権下では、ジョン・ボルトン大使(元大統領国家安全保障補佐官)やジュリアーニ元ニューヨーク市長(元大統領顧問弁護士)といったトランプ大統領を支えてきた側近が出席したことがあり、これまでイランと厳しく対立してきたサウジアラビアのトルキー・アルファイサル元駐英・駐米大使も、過去の集会に参加した経緯がある。ペンス元副大統領もMKOとの関係が深い政治家のひとりであった。このように反イラン革命政権に反発する世界の指導者の支持を集めてきたMKOの拠点が2023年6月20日、アルバニア警察が、外国機関に対する「テロとサイバー攻撃」を理由にMKOが拠点とするアシュラフ3キャンプが急襲され、代表がアルバニア国外のフランスに逃れたが、再入国を禁じられた。とくに2022年9月13日、ヒジャブ着用を義務づける法律に違反したとして、22歳のマフサ・アミニさんが、イランの首都テヘランで風紀警察に逮捕・拘束され、死亡した事案に対して、イラン国内外でイラン政府への強い批判が巻き起こり、MKOもその流れに乗って、イラン革命政権の打倒を訴えていた時期にアシュラフ3キャンプが閉鎖に追い込まれていた。
(コメント)2月28日からの米・イスラエルによるイラン攻撃では、空爆によりハメネイ師をはじめ、イラン革命体制を指揮してきた指導者多数が殺害された。トランプ大統領自体も、イラン国民にイラン革命政権体制転覆のために立ち上がるよう繰り返し求めてきた。反体制組織MKOやMKOを支えるイスラエルや欧米の政治家にとって、イラン革命政権は、イラン国民を苦しめる政権であり、イラン国民に打倒されるべき存在であるとみられている。一方、イラン革命政権側からみれば、MKOは、1979年のイラン革命後、1万数千名以上のイラン人の市民、政府関係者を殺害してきたテロ組織と位置付けられ、とくに、イラクのサッダーム政権下では、同政権に庇護され、反イラン革命政権活動を展開してきたことで、米国、EU、カナダ、日本からテロ組織として扱われ、その後2003年の米国のイラク侵攻で、サッダーム政権が崩壊した後誕生したマーリキー政権にイラクから追放されたものの、欧米やイスラエルの働きかけで、2012年に米国のテロ支援組織指定から解除され、2013年にアルバニアがMKOの受け入れに同意し、約3千名のメンバーがアルバニアのアシュラフ3キャンプに移動したとされる。当初、MKOは、アルバニア移動を拒否していたが、米国が国連難民機関を通じて、2千万ドル寄付したとされ、2016年には、追加で280名が同キャンプに移動したとされる。しかし、2023年6月20日、アルバニア警察は、外国機関に対する「テロとサイバー攻撃」を理由にMKOが拠点とするアシュラフ3キャンプを急襲し、少なくとも1人のMKO幹部が死亡、数十人が負傷した。また、警察部隊は150台のコンピューターデバイスを押収した。この襲撃で殺害されたMKOメンバーは「アブドルバハブ・ファラジ」であり、軍事エンジニアリング作戦の専門知識を持つ対外交策グループの著名な指揮官であり、MKOが1988年7月イランに対して開始した作戦で技術およびエンジニアリング部門を担当していた。ラジャヴィ暫定議長は2023年6月下旬にアルバニアからフランスに緊急避難したとされる。今回、ラジャヴィ暫定議長率いるNCRIは、暫定政府の立ち上げを発表し、連携する抵抗勢力が体制側施設への攻撃を開始したとされる。イランでは、このほか、反体制派クルド人組織6団体が連携を発表している。今後のシナリオとして、これらの反体制グループが、米・イスラエルの支援の下、体制側への本格的な攻撃を開始し、イランが内戦の泥沼に入っていくのか、あるいは、米・イスラエルの支援に期待し蜂起したグループが期待した支援を得られず、逆に追い詰められるのか、そして、国民の多数が、体制側、反体制側のどちらにつくのかますます見通せない状況になりつつある。
●2月28日、マルヤム・ラジャヴィ女史を暫定議長とするイラン国民抵抗評議会(NCRI)が暫定政府の樹立を発表し、イラン国民への主権奪還に向けた明確なロードマップを示した。同時に、イラン国内のイラン人民抵抗組織ムジャヘディーン・ハルク(PMOI/MEKまたはMKO)ネットワークを構成する抵抗部隊は街頭に出て、準備態勢と反抗のメッセージを発信した。抵抗部隊は暫定政府に関するNCRIの発表を歓迎し、テヘランおよびカラージ、マシュハド、タブリーズ、エスファハーン、シラーズ、アフヴァーズを含む18都市で31件の大胆な作戦を遂行した。これらの作戦は、政権の弾圧、汚職、そしてプロパガンダの中心を組織的に標的としていた。活動家たちは、テヘラン、ファルディス、ファラヴァルジャン、アフワーズなどの都市にあるイスラム革命防衛隊(IRGC)のバシジ基地に放火した。チェナランでは、汚職と公共資産の略奪に関与する国営組織、ホメイニ財団の本部を標的とした。さらに、抵抗部隊は、ニムルーズやシラーズなどの場所で、政権創設者ホメイニ師、IRGCの諜報部門、そして殺害された最高指導者アリー・ハメネイ師のプロパガンダ看板に放火した。イラン国内で活動し、NCRIとPMOIへの支持を表明することは、厳しい拷問と死刑の即時の脅威となる。2025年12月と2026年1月に起きた全国規模の大規模な蜂起の際、政権は何千人もの抗議者を殺害することによってのみ権力を維持することができた。
https://english.mojahedin.org/news/how-pmoi-resistance-units-are-answering-the-ncris-call-for-a-new-iran/
(参考)NCRIは、1981年7月29日にマスウード・ラジャヴィ(Massoud Rajavi)が設立を発表したイランのレジスタンス評議会が前身で、1993年8月、NCRIは、マスウードの妻であるマルヤム・ラジャヴィをイランの将来の大統領に選出し、以来、マルヤムは、暫定議長の座にある。NCRIは、5つの組織の連合体で、約540名の評議員で構成されている。NCRIの中心組織であるMKOについては、2012年に米国がMKOをテロ支援組織指定を解除し、その後MKOは2013年にアルバニアに拠点を移して、反イラン体制運動を活発化させてきており、毎年パリで大規模集会を開催し、集会には欧米、イスラエル等から要人多数が出席しており、特にトランプ第一期政権下では、ジョン・ボルトン大使(元大統領国家安全保障補佐官)やジュリアーニ元ニューヨーク市長(元大統領顧問弁護士)といったトランプ大統領を支えてきた側近が出席したことがあり、これまでイランと厳しく対立してきたサウジアラビアのトルキー・アルファイサル元駐英・駐米大使も、過去の集会に参加した経緯がある。ペンス元副大統領もMKOとの関係が深い政治家のひとりであった。このように反イラン革命政権に反発する世界の指導者の支持を集めてきたMKOの拠点が2023年6月20日、アルバニア警察が、外国機関に対する「テロとサイバー攻撃」を理由にMKOが拠点とするアシュラフ3キャンプが急襲され、代表がアルバニア国外のフランスに逃れたが、再入国を禁じられた。とくに2022年9月13日、ヒジャブ着用を義務づける法律に違反したとして、22歳のマフサ・アミニさんが、イランの首都テヘランで風紀警察に逮捕・拘束され、死亡した事案に対して、イラン国内外でイラン政府への強い批判が巻き起こり、MKOもその流れに乗って、イラン革命政権の打倒を訴えていた時期にアシュラフ3キャンプが閉鎖に追い込まれていた。
(コメント)2月28日からの米・イスラエルによるイラン攻撃では、空爆によりハメネイ師をはじめ、イラン革命体制を指揮してきた指導者多数が殺害された。トランプ大統領自体も、イラン国民にイラン革命政権体制転覆のために立ち上がるよう繰り返し求めてきた。反体制組織MKOやMKOを支えるイスラエルや欧米の政治家にとって、イラン革命政権は、イラン国民を苦しめる政権であり、イラン国民に打倒されるべき存在であるとみられている。一方、イラン革命政権側からみれば、MKOは、1979年のイラン革命後、1万数千名以上のイラン人の市民、政府関係者を殺害してきたテロ組織と位置付けられ、とくに、イラクのサッダーム政権下では、同政権に庇護され、反イラン革命政権活動を展開してきたことで、米国、EU、カナダ、日本からテロ組織として扱われ、その後2003年の米国のイラク侵攻で、サッダーム政権が崩壊した後誕生したマーリキー政権にイラクから追放されたものの、欧米やイスラエルの働きかけで、2012年に米国のテロ支援組織指定から解除され、2013年にアルバニアがMKOの受け入れに同意し、約3千名のメンバーがアルバニアのアシュラフ3キャンプに移動したとされる。当初、MKOは、アルバニア移動を拒否していたが、米国が国連難民機関を通じて、2千万ドル寄付したとされ、2016年には、追加で280名が同キャンプに移動したとされる。しかし、2023年6月20日、アルバニア警察は、外国機関に対する「テロとサイバー攻撃」を理由にMKOが拠点とするアシュラフ3キャンプを急襲し、少なくとも1人のMKO幹部が死亡、数十人が負傷した。また、警察部隊は150台のコンピューターデバイスを押収した。この襲撃で殺害されたMKOメンバーは「アブドルバハブ・ファラジ」であり、軍事エンジニアリング作戦の専門知識を持つ対外交策グループの著名な指揮官であり、MKOが1988年7月イランに対して開始した作戦で技術およびエンジニアリング部門を担当していた。ラジャヴィ暫定議長は2023年6月下旬にアルバニアからフランスに緊急避難したとされる。今回、ラジャヴィ暫定議長率いるNCRIは、暫定政府の立ち上げを発表し、連携する抵抗勢力が体制側施設への攻撃を開始したとされる。イランでは、このほか、反体制派クルド人組織6団体が連携を発表している。今後のシナリオとして、これらの反体制グループが、米・イスラエルの支援の下、体制側への本格的な攻撃を開始し、イランが内戦の泥沼に入っていくのか、あるいは、米・イスラエルの支援に期待し蜂起したグループが期待した支援を得られず、逆に追い詰められるのか、そして、国民の多数が、体制側、反体制側のどちらにつくのかますます見通せない状況になりつつある。
Posted by 八木 at 11:45 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)



