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ベネット・イスラエル首相は、まもなく決着するイラン核合意の有効期間は2年半と言明[2022年02月21日(Mon)]
ベネット・イスラエル首相は、2月20日定例閣議で、ウィーンで進行中の米・イラン間の核合意協議に触れ、同協議はまもなく決着する見通しであるものの、合意は「2年半」という短い期間しか有効ではなく、期間経過後、イランは、「高度な遠心分離機」の大規模施設を有することになるとの見通しを述べ、イスラエルは、市民防衛のために、合意達成後の段階に備えていると言明した。一方、イラン議会も、ライシ政権に対して、米国が合意から再び離脱しないよう保証をとるよう要請した。これらの報道から、@イラン核合意の復活は大方の予想通り近い、Aイラン核合意が復活しても、新たな10年の期間ではなく、2015年7月合意の残存期間の2年半のみが対象となる、B残存期間経過後は、米、イランともその合意に縛られることはなく、あらゆる選択肢が可能になる、C少なくとも、トランプ政権がイランに課したイラン産石油取引禁止などの主要な経済制裁は、今後2年半は解除された状態となる見通しが高まったといえる。
1. ベネット・イスラエル首相発言
2月20日、ナフタリ・ベネット・イスラエル首相は、イスラエルは「イスラエル市民の安全を自分たちで維持できるように、あらゆる方法でウィーンの核交渉で誕生する合意の後の段階に備えており、その合意は、以前の合意よりも「短くて弱い」ようであり、イランが合意期間経過後、「高度な遠心分離機のスタジアム」を建設することを可能にするだろうと述べた。 ベネット首相は、以前の10年間をカバーする2015年合意は2025年に失効し、潜在的な新たな合意は2年半しか有効ではないと述べた。そして、「最初の署名以来、2つの出来事があった。イラン人は彼らのウラン濃縮能力を構築する上で大きな進歩を遂げ、そして時が経過した」と定例閣議の冒頭で発言した。
https://www.timesofisrael.com/bennett-were-readying-for-the-day-after-new-weaker-iran-nuclear-deal-is-signed/
2. イラン議会のライシ政権への要求
一方、イラン議会は、2月20日に読み上げられた声明の中で、2020年以来保守派と強硬派が管理している290人のイラン国会議員のうち、250人の議員が、エブラヒーム・ライシ大統領に包括的共同行動計画(JCPOA)復活に際しての彼らの提示する条件を遵守するよう求めた。議員らは、「残酷でテロリスト」である米政府、そしてその「弱くて軽蔑的な」(米国の)信奉者である仏、独、英は、過去数年間、核合意に拘束されないことを示してきたので、イランは経験から学ぶ必要があるとして、(イラン議会としての)レッドラインを提示した。
イラン議会はライシ大統領に対して、米政府がドナルド・トランプ前大統領の下で一方的に2018年に合意を離脱し、制裁を科したように、米国といわゆるE3によって、合意を二度と放棄しないという保証を求めた。国会議員らは、米国の政権とJCPOAの他の国々は、イランが合意に違反した場合、国連によるイラン制裁を自動的に再発動させるというスナップバックメカニズムを活用しないことを誓約しなければならないと、核合意で定義された条項に言及して述べた。国会議員らはまた、「誤った言い訳」の下で課されたすべての制裁を解除しなければならないと主張した。これらは、イラン制裁法(ISA)、対敵対者制裁措置法 (CAATSA)、およびドル取引に対するUターン(注)制裁に基づくものに加えて、核、テロ、ミサイル、人権を指定した制裁を指す。
(注)Uターン取引とは:顧客または販売者が米国の制裁に直面している場合に米ドル取引を行う方法を指す。 たとえば、2008年11月以前は、米国財務省の外国資産管理局は、転送が非イランの銀行によって開始され、米国のシステム(U ターン)を経由して別の非イランの銀行に向かうことを認める場合があった。 Uターン・システムは2008年11月10日に終了し、イランとの取引規則、31 CFR Part560が修正された。
イラン議会の要求の効果的な実施を確保するために、議会は不特定の「検証」プロセスを要求し、その後イランは核開発のレベルを縮小して再びJCPOAの条件に完全に準拠するように行動することになるとされる。
https://www.aljazeera.com/news/2022/2/20/irans-parliament-sets-conditions-for-return-to-nuclear-deal

Posted by 八木 at 14:56 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

フーシー派のアブダビ攻撃をうけて活発化するUAE外交(MBZアブダビ皇太子とモディ・インド首相とのオンライン会談)[2022年02月21日(Mon)]
2022年1月のイエメン・フーシー派による少なくとも3たびのアブダビ攻撃をうけてUAE外交が活発化している。フーシー派攻撃後、イスラエルのベネット首相はUAEへの連帯と軍事・治安協力を惜しまない姿勢を明らかにした。過去数年関係が冷え込んでいたトルコのエルドアン大統領も2月14日アブダビを訪問(2013年以来初訪問)して、経済連携協定締結を目指して取り組みを活発化させる意向を表明した。そして、2月18日には、UAEの実質的指導者ムハンマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン・アブダビ(通称MBZ)皇太子は、インドのモディ首相とオンライン会談を行い、主要点以下の共同声明を発出した。注目点は、経済連携協定の締結、アブダビにおける特定産業先進技術ゾーンを設立、「合同水素タスクフォース」の設立、e-ビジネス・e- 支払いソリューションの促進、UAE労働力の技能向上のためのインドの支援など様々であるが、UAEが2022-23年安保理の非常任理事国を務めること、インドが2023年G20の議長となること、UAEがCOP28のホスト国になること等両国が国際場裡でリーダーシップを発揮することが注目されている。そして、防衛・安全保障分野では、地域レベルと国際レベルの両方で、あらゆる形態の国境を越えたテロリズムを含む、過激主義とテロリズムとの闘いへの共同のコミットメントを再確認したことが声明に盛り込まれた。「あらゆる形態の国境を越えたテロリズム」とは、UAEにとって、まず第一にフーシー派や同派と連携する「アラビア半島人民の正義の約束」旅団とされる組織からの脅威であり、インドにとっては、隣国パキスタンを念頭においたものとみられる。UAEはイスラエルとインテリジェンスや軍事技術面での協力を強化しており、インドもイスラエルと良好な関係にあり、MBZ皇太子はUAEとイスラエル、インド間の安全保障分野での協力を、自国の安全保障上最優先課題に掲げているとみられる。因みに、フーシー派による1月17日のアブダビ攻撃でインド人2名が亡くなり、1月2日のフーシー派に拿捕されたUAE船舶の乗組員11名のうち、7名がインド人であったと報じられており、この関連でも、UAEとインドは、フーシー派をテロ組織とみなし、治安協力の重要性を共有しているとみられる。米国バイデン政権は、トランプ政権終了前日に効力を発したフーシー派のテロ組織指定を2021年2月に解除しているが、UAEは、フーシー派をテロ組織に再指定するようバイデン政権に働きかけている。
https://sputniknews.com/20220218/india-pledges-to-bolster-defence-economic-cooperation-with-uae-amid-threat-from-houthis-1093148682.html

UAE・インド共同声明主要点(2月18日)
●2022年2月18日、インドのモディ首相とであるシェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン・アブダビ皇太子兼アラブ首長国連邦(UAE)軍の副最高司令官がオンライン会合した。 モディ首相はUAEの創設50周年に祝意を表明し、MBZ皇太子はインド国民の独立75周年に祝意を表明した。両国首脳は、50年間にわたる強力な二国間関係を確かめ、UAEとインドの間の将来を見据えたパートナーシップのロードマップに合意し、より深く幅広い協力の機会を伴う包括的な戦略的パートナーシップを強化した。 ロードマップは、両国がより緊密に協力して、共通のグローバルな課題に取り組み、共通の目標を達成し、将来に備えた強固で回復力のある関係を構築することを保証する。 ロードマップは、新しい貿易、投資、イノベーションのダイナミクな開発を促進し、多様な分野での二国間関与を強化する。

●両国間のパートナーシップは、経済、気候変動と野鳥(フサエリショウノガン)保護、産業と先端技術、低炭素水素開発と投資、食料安全保障、金融サービス、およびインドとUAEの共同スタンプの発行を含むいくつかの分野での協定と覚書をもたらした。両国首脳は、経済的相乗効果と共通のビジョンを認識し、二国間の包括的経済連携協定(CEPA)の署名を歓迎し、この協定が両国間のより強力な経済関係の先駆けとなり、貿易と投資の新たな道を開くことを確信した。 両国首脳は、ジュベルアリ・フリーゾーンに専用のインド市場地区を設立することを歓迎し、とりわけ、食糧回廊を設置するUAEの企業や両国合弁事業に焦点を当てる専用の投資ゾーンを確立する取り組みを促進するなど、インフラプロジェクトへの双方向投資をさらに促進するよう両国省庁に指示した。さらに、両国首脳は、アブダビ首長国に特定産業先進技術ゾーンを設立し、インド人の投資家に投資機会を創設することを奨励した。それは既存の現地のバリューチェーンと将来のロジスティクスとサービス、医薬品、医療機器、 農業、アグリテック、鉄鋼、アルミニウムなどの特定分野の経済ゾーンを統合するものとなる。

●文化協力(省略)

●エネルギー協力:過去50年間、エネルギーセクターは、UAEとインドの間の特別で相互に有益な関係を可能にした重要な柱の1つであった。 今日、インドはUAEの最も重要なエネルギー取引パートナーの1つである。近年、特にエネルギー分野において、両国間の戦略的関係が強化されている。 包括的戦略的パートナーシップを通じて、両国は重要な投資機会を促進し、提供してきた。 UAEはインドへの主要なエネルギー供給国であり、インドの増大するエネルギー需要への対応に引き続き取り組んでおり、インドの戦略的石油備蓄プログラムに原油を介して投資した最初の国際的パートナーである。 インドの企業は、UAEのエネルギー部門全体で着実に参加を増やしており、アブダビの主要な石油利権および探鉱パートナーの一部を代表している。新エネルギーを含むインドのエネルギー需要に応え、インドの成長する経済に妥当な価格で安全なエネルギー供給を確実に提供するための新しい連携の機会を特定するために、さらなる作業が行われる。 UAEとインドが共同で世界的なエネルギー転換を推進しているため、両国は引き続き協力して、低炭素未来への公正かつ公平な移行を実現することに取り組んでいる。

●気候変動対策と再生可能エネルギー:モディ首相は、2023年にUAEがCOP28のホスト国に選ばれたことに祝意表明。両首脳は、気候変動対策の緊急性を認識し、エネルギー転換とパリ協定の実施を促進するための気候変動対策の加速に向けた協力を強化することに合意した。 両首脳はまた、COP、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、および国際太陽光同盟(ISA)の文脈で緊密に協力することに合意した。気候変動対策は、社会、経済成長、そして企業にとって重要な機会をもたらすことを認識し、両国首脳は互いのクリーンエネルギーミッションを支援することに合意した。 これに関連して、両国首脳は、グリーン水素の生産に特に焦点を当てて、技術のスケールアップを支援するための「合同水素タスクフォース」を設立することに合意した。 両国首脳は、インドのクリーンテクノロジープログラムとイニシアティブへの継続的なUAE投資を認め、ビジネス間と官民パートナーシップの強化を求めた。

●新技術:両国は、急速にデジタル化する世界が経済成長と人間開発を加速し、投資の新たな機会を創出する大きな機会を提供することを認識し、重要な技術分野で協力し、e-ビジネスとe- 支払いソリューションを促進させることに合意。近年の両国での起業(スタートアップ)の急速な成功を認識し、両国首脳は、両国の起業を促進して両国の地域に拡大し、成長の基盤としてそのようなプラットフォームを利用するために協力することに合意した。 起業は、とりわけ、金融技術、教育技術、ヘルスケア、ロジスティクスとサプライ・チェーン、農業技術、チップ設計、グリーンエネルギーに焦点を当てる。 首脳は、協力を促進するためのメカニズムとセクターを検討するよう当局に指示した。

●労働者の技能向上:両国は緊密に協力して、市場のニーズに沿った訓練プログラムへの労働力のアクセスを確保し、将来の変化する仕事へのニーズに対応するため、インドからのUAE労働市場のスキルニーズを確実に満たせるようにすることに合意した。

●食糧安全保障:両首脳は、インドとUAEが、UAEの最終目的地となる港にまでインドの農場からつながるインフラストラクチャと専用のロジスティックサービスの促進と強化に貢献することに同意し、関係省庁にパイロット・プロジェクトの開始を指示した。

●保健分野協力:両国は新型コロナワクチンの世界供給面でインドとUAEによって払われている役割の重要性を認識し、この分野の研究、生産、信頼できるサプライ・チェーンの開発ならびに急速に拡大するインドの保健インフラ分野へのUAE企業の投資拡大に合意した。

●教育協力:両国首脳は、UAEにインド工科大学の設立で合意

●国際場裡での協力:モディ首相は、UAEが2022-23年安保理非常任理事国になることに祝意を表明し、完全なる支援を約束した。一方、MBZ皇太子はインドが2023年G-20議長国になることに祝意を表明した。

●防衛と安全保障:両国首脳は、地域の平和と安全の維持に貢献する海事協力を強化することに合意した。首脳は、防衛交流、経験の共有、訓練および能力開発を継続することに合意した。
両国首脳は、地域問題について話し合い、中東の平和を維持し強化することの重要性を想起した。彼らは、対話と協力がより統合され、安定し、繁栄する地域の礎石となる必要性を改めて強調し、インドはこの点でのUAEの見方を歓迎した。両国首脳は、中東和平プロセスについて、二国家解決に沿った、関連する国連安保理決議、および当事者間の以前の合意に基づくプロセス再活性化への支援を含む、地域の平和と安全を維持し、地域紛争を解決するための国際的な取り組みを支援することに合意した。彼らは、アブラハム合意(注:2020年9月15日、UAE、バーレーン、イスラエル、米トランプ政権間で署名)が地域の平和に貢献し、中東地域に前向きな変化をもたらすことへの希望を表明した。
首脳は、地域レベルと国際レベルの両方で、あらゆる形態の国境を越えたテロリズムを含む、過激主義とテロリズムとの闘いへの共同のコミットメントを再確認した。 彼らは、テロ、テロ資金供与、過激主義との闘いにおいて二国間協力を深めることに合意した。 この文脈において、彼らは、人々の間の平和、節制、共存および寛容の価値を促進することの重要性を強調し、あらゆる形態のテロ、過激主義、暴力、憎悪、差別および扇動を放棄する必要性を強調した。
最近のUAEに対するテロ攻撃(注:1月17日、24日、31日のフーシー派によるアブダビ攻撃)を考慮して、モディ首相は、UAEの指導者、政府、人々とのインドの完全な連帯を確認し、この臆病なテロ行為の犠牲となった人々に対してUAE側に哀悼の意を表した。

Joint India-UAE Vision Statement - Advancing the India-UAE Comprehensive Strategic Partnership: New Frontiers, New milestones
https://www.mea.gov.in/bilateral-documents.htm?dtl/34877/Joint_IndiaUAE_Vision_Statement__Advancing_the_IndiaUAE_Comprehensive_Strategic_Partnership_New_Frontiers_New_milestones

Posted by 八木 at 10:21 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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