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イスラエルとバーレーンの国交正常化に向けた合意発表[2020年09月12日(Sat)]
9月11日、トランプ大統領は、8月13日のイスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)の国交正常化に向けた合意に続いて、イスラエルとバーレーンが国交正常化の合意に達したと発表した。今週、オンラインで開催されたアラブ連盟外相会議で、イスラエルとUAEの国交正常化合意を非難する決議を提出しようとしたパレスチナ代表団に対して、バーレーンをはじめとする一部のアラブ諸国は、パレスチナ提案を拒否し、アラブ連盟は、イスラエルとUAEの正常化合意を非難できなかった。9月15日、イスラエルとUAEの和平署名式がホワイトハウスで実施される見通しとなっており、バーレーンとイスラエルとの和平は、過去のしがらみを断ち切って、イスラエルとの和平に前進するのは、UAEだけではないとアピールし、トランプ大統領が大きな外交的成果を達成したと誇示する狙いがあるとみられる。

(参考1) ホワイトハウス記者発表「イスラエルとバーレーン王国の歴史的な取引を仲介して」

●氷が砕けた今、私はもっと多くのアラブ諸国とイスラム諸国がアラブ首長国連邦の前例に従うと予想している。ドナルドJ.トランプ大統領(9月11日)

1.もう1つの歴史的合意の確保:ドナルドJ.トランプ大統領は、バーレーンとイスラエルの間の完全な外交関係を確立する取引を仲介した。イスラエルとアラブ諸国の間で1か月足らずで2番目の合意である。イスラエルとバーレーンは、大使館と大使の交換を開始し、両国間の直行便を開始し、幅広い分野にわたる協力イニシアチブを立ち上げることを約束した。この和平合意は、イスラエルとバーレーンの両方にとって重要な前進である。それは彼らの経済的結びつきを深めるための機会を生み出す一方で、彼らの安全をさらに強化する。この取引は、イスラエルとアラブ首長国連邦の間の歴史的な国交正常化合意に続くものである。アラブ首長国連邦とバーレーンは、25年以上の間にイスラエルとの関係を正常化した最初のアラブ諸国である。米国は、バーレーンの人々がテロと過激主義に対抗し、経済的に発展し、地域全体で新たな平和的なパートナーシップを構築するよう努力する間、引き続き支援していく。

2.平和のための条件の作成:トランプ大統領の賢明な外交政策戦略は、イスラエルと隣国との間の平和のための条件を作り出した。トランプ大統領が就任したとき、中東は極度の混乱の状態にあった。トランプ大統領は、地域のパートナーとの信頼関係を再構築し、彼らの共通の利益を特定して、過去の対立から彼らを遠ざけるように努めてきた。大統領の大胆な外交ビジョンと取引仲介者としての洞察力のおかげで、地域全体の国々が彼の思慮深いアプローチのメリットを実感している。大統領の取り組みが継続するにつれ、より多くのアラブ諸国とイスラム諸国がイスラエルとの関係を正常化しようとするだろう。関係を正常化する各国は、お互いを基盤として、地域とそこに住む人々に平和と繁栄をもたらすであろう。

3.先例のない地域変革:数十年にわたる不安定さと危機の後、中東とアフリカの国々は、より平和で繁栄した未来を築くためにますます協力している。トランプ大統領のリーダーシップのおかげで、アラブ世界は一世代以上で最も急速な地政学的な変化を経験している。イスラエルとの関係を正常化する国が増えるにつれ、この地域の安定、安全、繁栄が進んでいる。各経済間のビジネス・金融関係の拡大により、地域全体の成長と経済的機会が加速する。バーレーンおよびアラブ首長国連邦との合意は、イスラエルとパレスチナ人との間の公正で永続的な平和を見出すためのトランプ大統領のビジョンを前進させるのにも役立つ。米国は、地域の人々と共に、より明るく希望に満ちた未来を築くために尽力し続ける。
https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/president-donald-j-trump-brokered-historic-deal-israel-kingdom-bahrain/

(参考2)トランプ大統領のイスラエル・バーレーン合意に際しての記者会見注目点(9月11日)
(1)トランプ大統領:平和と協力の精神で、バーレーンとイスラエルの両首脳は、両国の外交関係を完全に正常化することに同意した。 彼らは大使館や大使を交換し、両国間の直行便を開始し、保健、ビジネス、技術、教育、安全保障、農業を含む幅広い分野にわたる協力イニシアチブを立ち上げる。 今日は本当に歴史的な日である。過去72年間にイスラエルと2つの和平協定が結ばれている。 これは、先月発表の(イスラエル・UAE合意から)2番目の和平協定であり、今後さらに続くことが期待されている。 他の国も参加するために多大な熱意を抱いていると言える。 そして、最終的には、ほとんどの国が参加し、パレスチナ人は非常に良い立場におかれるであろう。 彼らは参加したいと思っている。彼らの友人たち全員が参加しているので、彼らは参加したいと思っている。私たちは取引に参加することに途方もない熱意を持っている。中東では、誰も考えることすらできないと思っていたことが起こっている。それが現在起こっていることである。 バーレーンはイスラエルとアラブ首長国連邦に加わることに同意した。ところで、私は9月15日のホワイトハウスで偉大な指導者、本当に偉大な指導者であるムハンマド・ビン・ザーイド(アブダビ皇太子)に感謝したいと思う。 であるから、彼らは15日にここに来て、アブラハム合意に署名する。
(2)クシュナー上級顧問:これは、大統領がこれまでにこだわってきた戦略であり、このファイルをこの数年間にわたって処理するために大統領が私に信頼と自信を与えてくれたことに感謝したい。そして、私たちが達成した結果は、誰の期待も超えていた。そして、これからはまだまだ(結果がもたらされる)と考えている。先週この中東地域から帰ってきたところである。私は中東にいて、イスラエルからアラブ首長国連邦への初めての商用便に搭乗した。その飛行はサウジアラビア空域を飛行した。サウジアラビアがイスラエルから商業便を往復できるように空域を開放したのは、72年ぶりのことである。バーレーンも同じ措置をとった。アラブ首長国連邦はイスラエルに対する48年間のボイコットを放棄したが、これは驚くべき発展であった。そして今、中東全域を行き来する代表団があり、人々をより近づける方法を考え出している。
https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/remarks-president-trump-announcement-normalization-relations-israel-kingdom-bahrain/

(コメント)バーレーンは、スンニー派のハリーファ家が支配する小さな王国であるが、シーア派住民が約6割を占めており、バーレーン指導部は、スンニー派の大国サウジの傘に入ることによって、政権の安定を維持してきている。島には、米国の第五艦隊司令部も置かれ、ペルシャ湾の航行の安全をにらむ前線基地ともなっている。2011年のアラブの春では、バーレーンの首都マナーマの真珠広場を反体制派が占拠して座り込みを続けたが、サウジが、バーレーン島への連絡橋を通って治安部隊を派遣し、反体制派の集団を排除した。バーレーンの政治的動きは、サウジアラビアがイスラエルとの国交正常化をはじめ、地域の問題をどのように考えて、対処していこうとしていくのかを知るアンテナ・ショップ的な機会を提供している。8月13日のUAE・イスラエル関係正常化合意をバーレーンは歓迎し、8月31日のエルアル機のテルアビブからの初飛行にサウジが領空通過を認め、さらに今後常態的にサウジ領空をイスラエル商業機に開放する方針を明らかにすると、バーレーンは直ちに、イスラエル商業機の自国の領空通過を認めると発表した。今週の外相会議でも、バーレーンは、パレスチナ外相によるイスラエル・UAE国交正常化合意非難の提案を阻止した。米大統領選挙を目前に控えて、イスラエルとアラブ諸国の関係正常化は、UAEだけでなく、他のアラブ諸国もその輪に加わろうとしていることを、トランプ政権が過去3年間の外交的成果としてアピールできるようにするためにも、サウジのムハンマド・ビン・サルマン(MBS)皇太子がクシュナー上級顧問らと相談し、バーレーンにイスラエルとの国交正常化にゴーサインを出したことは間違いないとみられる。イスラムの2聖地を抱えるサウジは、2002年3月28日にベイルートのアラブ首脳会議で当時のアブドッラー・サウジ皇太子が、「領土と平和の交換」の原則を打ち上げ、イスラエルによる占領地の引き渡しと交換にアラブ諸国がイスラエルとの関係を正常化するとして、アラブ諸国の了解を取り付けたにもかかわらず、パレスチナの領土は返還されず、一時的な併合停止をもって、イスラエルとの関係正常化に突き進めば、自国の外交イニシアティブを真っ向から否定することになる。そのため、サウジは今回、国交正常化の一歩手前で踏みとどまったが、今週のアラブ連盟外相会議で、アラブ諸国がUAEの行動を非難する決議を発出できなかったというは、アラブ諸国は、2002年のアラブ和平プランにもはや拘束されないと宣言したに等しく、アラブ・イスラエル紛争の構図を通じて、結束を図ってきたアラブ連盟は、その歴史的な役割を閉じようとしている。トランプ大統領は、パレスチナ人の友人たちが次から次にイスラエルと関係を正常化し、パレスチナ人自身もその輪に加わることになると発言し、パレスチナ人は、米・イスラエル・サウジ・UAE等が進めようとしている新和平プラン「世紀の取引」に結局は、縋りつくしかないとの見通しを示している。

Posted by 八木 at 10:48 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)