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中東で拡大するコロナウイルス感染者(3月5日現在)[2020年03月06日(Fri)]
3月5日現在、イランでは、感染者数3513(前日から521件増)、死者107(前日から15名増)に達した。しかし、イタリアでの感染者数3858、死者148よりは少なく、死者数は世界で第3位となっている。一方で、回復者数も739名に達している。米国のブライアンフック・イラン担当特別代表は、イランに対して医薬品提供の申し入れを行ったが、返答はなかったことを明らかにした。サウジでの感染者数は4名に増加。サウジ人口の約1割はシーア派で、サウジは現在、小巡礼(ウムラ)を禁じており(YouTube動画下記URL)、メッカの大モスクは閑散としている。サウジはイラン側に対して、2月以降イランを訪問したサウジ人の情報を提供するよう求めたとされる。パレスチナでは、キリスト誕生の地ベツレヘムを含む訪問が当面禁止された。エジプトでは感染者は累計で3名に達し、初めてエジプト人の感染が確認された。
(メッカ大モスクの動画)https://youtu.be/ECwj8hR9VRw
(中東国別感染・死者・回復者数を含むMEE記事)https://www.middleeasteye.net/news/coronavirus-middle-east-north-africa-iran-outbreak-what-we-know
(アルジャジーラ記事)https://www.aljazeera.com/news/2020/03/backs-83bn-funds-china-death-toll-tops-3000-live-updates-200305000715579.html

Posted by 八木 at 13:47 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

シリア・イドリブ情勢に関するトルコ・ロシア首脳会談の成果[2020年03月06日(Fri)]
3月5日、プーチン大統領とエルドアン大統領は、6時間にわたる協議を経て、シリアのイドリブ情勢の沈静化に向けた3項目(@3月6日零時1分からの停戦、AM4高速道路に沿った安全回廊の設置、詳細は両国国防相が7日以内に合意する、B3月15日からのMA高速道路2地点間のトルコ・ロシア合同パトロールの実施)で合意した。
1.プーチン・エルドアン共同記者会見(3月5日、於モスクワ)
(1)プーチン大統領
●今日、我々は本年3回目の会談を行った。我々の緊密な直接のコンタクトにより、二国間協力のさまざまな問題を迅速に解決し、主要な国際問題を解決するための共通のアプローチを進めることができる。本日我々は、シリアのイドリブ県で生じた深刻な状況について議論した。本年初から、そこで活動する犯罪集団は活動を急激に強化している。彼らは定期的にシリア政府軍の陣地と民間居住地の両方を砲撃した。
●過激派はロシアのフメイミム空軍基地を攻撃し続けている。 3月1日に複数のロケットで攻撃が行われた。全体として、フメイミム空軍基地は今年の初めから15回攻撃されてきた。毎回、トルコのパートナーにリアルタイムで通報した。過激派は実際に敵対行為の再開に成功した。残念ながら、トルコ軍にも損失が発生した。エルドアン大統領がこれらの損失を非常に深く受け止めており、私は再び大統領、死者の家族、そしてトルコのすべての人々に哀悼の意を表明した。
シリアで発生していることを評価する際にトルコのパートナーと常に同意するわけではないが、今日まで、我々はそれぞれの重要な瞬間に、新たな論争が生じた問題に関するコンタクト先を見つけ、高いレベルの二国間関係に基づき相互に受け入れ可能な解決策に到達してきた。今回もそうであった。本日、我々はアスタナ形式での協力を継続することへの両国の関心を再確認した。ある時点でシリア問題の解決に向けて重大な推進力を与えたのは、アスタナ・プロセスであった。
●本日の会議の前には、多くの作業と、イドリブ・ゾーンの危機状況に重点を置いた部門にまたがる代表団間の集中的な協議が数回行われた。我々は、シリアの主権と領土保全の原則を遵守する必要性からプロセスを進めている。また、国際テロとの闘いを止めてはならないと確信している。
●協議の後、我々は合同文書について合意したが、その規定は外務大臣によって公表される。この文書では、エルドアン大統領と私が6時間以上続いた今日の協議の中で詳細をまとめた解決策が記されている。これらの合意が、イドリブの緊張緩和ゾーンにおける敵対行為の停止のための強固な基盤を作り、民間人の苦しみを止め、人道危機の拡大に終止符を打ち、すべての紛争当事者間のシリア・アラブ共和国の和平プロセスを継続させる条件を用意することを希望する。
●我々の関係のレベルを確認して、今日モスクワに来てくれた(エルドアン)大統領に感謝したい。また、集中的で難しいが建設的な取り組みで前向きな結果を生み出したトルコのすべての同僚に感謝したい。
(2)エルドアン大統領
●まず、プーチン氏の親切な招待に感謝する。我々の地域でまだ緊張が高まっている時期に、プーチン氏と再会できてうれしい。本日の会議では、シリアに関連する問題と、イドリブにおける最新の展開に関して詳細に議論した。
●プーチン氏が発言したように、我々はこれらの問題に約6時間かけて取り組んだ。我々は誠実な対話を行った。トルコとロシアの関係は、5世紀以上にわたる歴史に深く根ざしている。もちろん、両国と国民は非常に強力な伝統と協力を維持している。我々の最大の願いは、相互尊重に基づいて協力し続けることである。
http://en.kremlin.ru/events/president/news/62948
2.共同文書:イドリブの緊張緩和地帯における状況鎮静化にかかる覚書への追加プロトコール(3月5日、モスクワで発効)

トルコ共和国とロシア連邦は、シリア・アラブ共和国の停戦スキーム監視の保証者として、
2017年5月4日のシリア・アラブ共和国における緊張緩和地帯の創設に関するメモランダムを想起し、
シリア・アラブ共和国の主権、独立、統合ならびに領土的一体性への強いコミットメントを再確認し、
あらゆる種類のテロと戦い、国連安保理で指定されたシリアにおけるすべてのテログループを排除する決意を確認し、一方で、市民や民間インフラを標的とすることは如何なる文脈においても正当化されないことに同意し、
シリア紛争には、軍事的解決は存在せず、それは、シリア人が主導し、シリア人が決定権を握る、国連が安保理決議2254に沿って支援する政治プロセスによってしか解決されないことをうたい、
人道状況のさらなる悪化を防止し、市民を保護し、事前条件や差別なしで必要とするすべてのシリア人に人道的支援を確保し、人々の再配置を防止し、難民や国内避難民のシリア国内のもともとの居住地への安全かつ自主的な帰還を促す重要性を強調し、
次のとおり合意した。
1.2020年3月6日、午前零時1分からイドリブの緊張緩和地帯のコンタクトラインに沿ってすべての軍事行動を停止する。
2.安全回廊がM4高速道路の北側6km、南側6kmの間に設置される。安全回廊の機能を図る具体的なパラメーターは、7日内にトルコとロシアの両国防相の間で合意される。
3.2020年3月15日からトルコ・ロシアの合同パトロールが、M4高速道路に沿って、トロンバ(Trumba)集落(サラーキブから2kmに位置する)からアイン・アル・ハブル(Ain-Al-Havr)集落の間で開始される

この追加プロトコールは署名後効力を有する。

2020年3月5日にモスクワで署名されたトルコ語、ロシア語、英語の文書は、それぞれ同等の効力を有する。

(コメント)6時間におよぶ両首脳の直接協議で、当面、ロシアとトルコの直接的な軍事的衝突の危機は回避されたが、エルドアン大統領は、停戦が破られれば反撃の権利を留保するとしており、一方、ロシア側も、アルカーイダ系のテロ組織が、シリア軍やロシアのフメイミム空軍基地などへの攻撃を続け、トルコがそれを抑制しなければ、攻撃再開をいとわないとみられ、今回の合意が長続きするのか、両大統領とも確信はないとみられる。トルコ国内では議会で、空からの援軍なしで、トルコ軍兵士を危険地帯に送り込み、兵士多数が死亡したことに野党議員が怒り、国会内で乱闘事件が発生し、エルドアン大統領は、国内政治対策上も、いったん振り上げたこぶしを収めることが得策と考えたとみられる。一方、EUにとってはイドリブから新たに100万人規模の難民が発生する事態は一旦回避されたわけで、トルコがすでに抱えている360万人規模の難民の流出のトルコ側の扉が閉じられることを期待している。

Posted by 八木 at 11:04 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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