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オマーンのカブース国王逝去とハイサム新国王就任(主な弔問者)[2020年01月17日(Fri)]
1月11日のカブース国王逝去をうけ、ハイサム新国王は12日以降世界各国から多数の弔問使節を受け入れた。主な外国からの訪問者は、現地報道等から次のとおり。(順不同)
(アラブ諸国)
1. サバーハ・クウェート首長
2. タミーム・カタール首長
3. ハマド・バーレーン国王、サルマン・ビン・ハマド・バーレーン皇太子
4. サルマン・サウジ国王
5. ムハンマド・ビン・ザーイド・アブダビ皇太子(UAEの事実上の指導者)
6. アブドッラー2世ヨルダン国王
7. ハーディ・イエメン大統領
8. カイス・サイード・チュニジア大統領
9. イスマイル・オマール・ゲレ・ジブチ大統領
10. ムハンマド・ビン・ラーシドUAE連邦副大統領(ドバイ首長)
11. アッバース・パレスチナ暫定自治政府大統領
12. シェリーフ・イスマイール・エジプト首相
13. アブドルアジーズ・ジェラード・アルジェリア首相
14. フアード・ムハンマド・フセイン・イラク副首相
15. スーダン統治評議会弔問使節
16. UAEのシャルジャ、アジュマン、ラスアルハイマ、フジャイラ、ウムアルカイワイン各首長
17. モウレイ・ラシード・モロッコ国王兄弟
18. ナジーブ・ミカティ・レバノン元首相
19. ハニーヤ・ハマース代表
(中東域内)
1.オクタイ・トルコ副大統領
2.ザリーフ・イラン外相
(域外)
1. ウィリアム・アレキサンダー・オランダ国王
2. チャールズ英国皇太子
3. ボリス・ジョンソン英国首相
4. 安倍総理
5. サルコジ元仏大統領
6. ベン・ウォーレス英国防長官
https://www.oman.de/fileadmin/pdf/Death_Qaboos_OmanObserver_13-01-20.pdf
https://gulfnews.com/world/gulf/oman/mohammed-bin-rashid-and-saudi-king-salman-in-oman-to-give-condolences-after-passing-of-qaboos-1.68979076

2.ネタニヤフ・イスラエル首相声明(2020年1月11日)
●私はオマーンの人々に哀悼の意を表し、スルタン・カブース・ビン・サイードの逝去に際して深い悲しみを分かち合う。約一年前、彼は妻と私を重要で非常に感動的な訪問に招待し、 彼は、地域の平和と安定を前進させ、我々の地域の平和と安定を前進させるためにたゆまぬ努力をした優れたリーダーであった。
オマーンの外交政策と地域の平和のための仕事が続くと語ったハイサム・ビン・ターレクの新国王任命とその発言について、新国王に祝意を表する。
https://www.gov.il/en/departments/news/spoke_oman110120

(コメント)中東アラブ情勢のウォッチャーにとって、ある国の指導者の逝去に際して、どの国がどのようなレベルで弔問使節を派遣し、あるいはメッセージを発するかは、その国がどのような外交政策を展開してきたのか、どの国と友好関係を維持してきたのか、また、その国が域内でどのような重みを有するのかを知るうえで重要な機会となる。
まず、アラビア半島の国々をみると、GCC諸国内ではサウジ他すべて国のトップ(UAEは実権を握っているアブダビ皇太子)が弔問に訪れた。イエメンもハーディ(正統)政府大統領が訪問した。一方で、アラビア半島以外のアラブ諸国については、トップとしてアブドッラー2世ヨルダン国王とチュニジア大統領、ジブチ大統領、パレスチナ暫定自治政府大統領が出席したが、域内大国エジプトやイラクは、No2の対応となった。シリアは、アサド大統領が新国王に弔電を発出したほかは、ダマスカスのオマーン大使館にシリア外務省ミイカード副大臣が弔問に訪れるにとどまったことが報じられている。
米国との緊張が高まるイランのザリーフ外相の来訪や、ハマースのハニーヤ代表の来訪もオマーンが培ってきた外交の特徴、独特のネットワークを示すものとして注目される。2018年10月オマーンを訪問してカブース国王と会談したイスラエルのネタニヤフ首相は、声明を発出し、オマーン国民に弔意を表明した。イスラエルからは1994年に当時のラビン首相が外交関係のないアラブ諸国への訪問としては初めてオマーンを訪問しており、以来、この外交的パイプを維持してきている。旧宗主国の英国は、チャールズ皇太子、ジョンソン首相、国防長官が弔問に駆け付けた。日本は、安倍総理の中東歴訪中にカブース国王が亡くなったため、安倍総理のオマーン訪問は、ハイサム新国王に日本国を代表して弔意を表し、閣議決定した海上自衛隊船舶のオマーン湾ほか派遣について説明し、オマーンの港湾使用の可能性について、要請を行う絶好の機会となった。2008年文化遺産大臣時代、外務省賓客として訪日したハイサム新国王と皇太子時代会見したことのある天皇陛下は、カブース国王逝去にあたっての弔電を発出し、地元紙でも大きく取り上げられた。
エリザベス女王、プーチン大統領、周近平主席、マクロン大統領は新国王に弔電を送り、トランプ大統領はカブース国王の逝去を悲しむとの声明を発出した。

Posted by 八木 at 13:39 | イスラム世界で今注目されている人物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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