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ハメネイ最高指導者への制裁発動を受けたイラン指導部とトランプ大統領の非難の応酬[2019年06月26日(Wed)]
米国が、ハメネイ最高指導者に制裁を発動し、ザリーフ外相を制裁の対象にする見通しを示したことに対して、イラン側は猛反発し、@ホワイトハウスは頭がおかしい、A外交の責任者であるザリーフ外相に制裁を課すということは、米国の対話の提案が嘘であったことを証明している、B欧州が核合意を守らないのであれば、イランのみが義務を遵守するということはありえない7月7日から核合意の義務離脱第二弾に入る、との立場を表明。これに対して、トランプ大統領は、ローハニ大統領の発言を「侮辱」とみなし、イランを力で圧倒し、一部の地域は「消滅」させることができると反応し、双方の非難の応酬はますますテンションを高めている。
1. イラン側反応
(1)ローハニ大統領(6月25日のテヘランでの演説)
●(ハメネイ師への制裁について)ホワイトハウスの行動は頭がおかしい(mentally retarded)ことを意味する。イランの戦略的な忍耐は、我々が(米国)を恐れていることを意味しない。最高指導者への米国の制裁は反人道的で、人権に反する。 最高指導者はイランだけに属しているのではない。レバノン、アフガニスタン、イラク、パキスタンのこれら国々の人々が彼の信奉者である。
●(制裁の一環としてハメネイ師の資産を「差し押さえる」という米国の決定について)最高指導者は、Hosseiniyeh(シーア派の礼拝所)と簡素な自宅を所有するのみであり、海外の口座に何十億ドルもの口座を所有して、制裁でその財産を差し押さえ、または阻止できるような他の国々の指導者とは全く異なる。最高指導者への制裁とは一体何か。米国への渡航を禁じられることか。
●(ザリーフ外相を対象とする新たな制裁の意味)米国によるイランとの対話の提案が「嘘」であったことが証明された。あなた方(米国)は交渉を呼びかけてきた。もしあなた方が真実を語っているのなら、なぜあなた方は同時に(交渉の責任者となる)我々の外相に制裁を課そうとしているのか。あなた方が嘘をついているのは明らかである。
●流線形のドローンを探知することは軍事的には容易ではない。イランがロシアのS-300対空システムではなく、自国製ミサイルで航空機を撃墜したことが米国の怒りを増幅させている。
(2)アッバース・ムーサウィ外務省報道官(6月25日):イランの最高指導者(ハメネイ師)とイラン外交の指揮官(ザリーフ外相)に対し、無意味な制裁を課すことは、外交の道を永久に閉鎖することだ。トランプ政権は、世界の平和と安全を維持するために確立されているすべての国際的メカニズムを破壊している。
(3)アラグチ外務次官(6月25日):欧州側から約束が履行されない状況にかんがみて、イランが一方的にその約束を実行する理由は残されていない。イランは外交の扉を開きつつ、その約束の度合いを次第に減らさざるをえない。
(4)アリー・シャムハニ国家最高安全保障評議会(SNSC)書記(6月25日):イランは、7月7日から(イラン核合意の)義務(の一部)を凍結する「第2段階」を開始する。これはSNSCの決定である。
2.トランプ大統領(6月25日ツイッター)の反応
●素晴らしいイランの人々は、正当な理由もなく苦しめられている。彼らの指導者はその資金のすべてをテロ活動に費やし、それ以外にはほとんど使わない。米国は、イランがIEDとEFP(爆弾)を使用し2000人を殺害し、それ以上が負傷したことを忘れていない。
●25日発出されたイランの非常に無知で侮辱的な声明は、彼らが現実を理解していないことを示しているだけである。イランによる米国人に対する如何なる攻撃も偉大で圧倒的な力に直面させられることになる。一部の地域では、圧倒するということは「消滅」を意味する。もうジョン・ケリーとオバマはいない!

Posted by 八木 at 10:06 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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