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ハッジ(大巡礼の開始)[2018年08月21日(Tue)]
 8月19日イスラム教徒にとっての義務的行為とされる5行のひとつであるハッジ(大巡礼)が開始された。ハッジは、イスラム暦12月(Dhul-Hijjah月)の8日から13日にかけて実施される。この期間以外のメッカ巡礼は、ウムラ(小巡礼)といって、大巡礼と違い、5行のひとつではないが、ウムラの実行も望ましい行為とされている。スンニー派やシーア派であるか否かを問わず、健康で財力がある男女は生涯に一回は参加することが求められている。期間中は、髪の毛を切ること、香水をかけること、性的交渉を営むこと等が禁じられ、心身を清めた状態にする必要がある。行の達成を祝い、イスラム教国では、断食月明けのイード・アルフィトルとならぶ2大祭礼である犠牲祭(イード・アルアドハー)を祝う。本年は、サウジ側と派遣国側の事前の取り決めにより、240万人が参加したとされる。サウジと政治的対立の激しいイランからも8万6千人が参加した模様。過去25年間では、5千4百万人が大巡礼に参加したとされる。ここで、大巡礼の動きをアラブ・メディアの報道(下記URL参照)に従って整理しておきたい。
https://www.aljazeera.com/news/2018/08/million-muslims-hajj-pilgrimage-180819081259928.html
(2018年8月19日付アルジャジーラ)
@ 聖域メッカ入域:男性は入域の際、イフラームという2つの縫製のない衣装を身にまとい、女性もゆとりのある衣装で体を覆い、ミカート(Miqat)というゲートから入場する。
A その後、メッカのグランドモスク内にあるカアバ神殿の周りを反時計回りに7回回る(タワーフと呼ぶ)。その後、サファとマルワという2つの丘を7往復する(サアイと呼ぶ)。
B テント村のあるミナ(Mina)に向けて出発する。
C ミナから夜明け前に出発し、約14.4km先の預言者ムハンマドが最後の説教を行ったとされるアラファト山で祈りを捧げ、1日過ごす。
D 日没後、移動を開始し、約9km先の岩山の荒野「ムズダリファ」で平地を探して一泊する。その際、翌日に備えて小石を拾う。
E 夜明け前に出発し、ミナで悪魔に見立てたジャマラートと呼ぶ3本の石の柱に小石を投げる(圧死事故等が多発したため、現在は柱の前は構造物が5層になって、交通整理されるようになっているとのこと)。
F 動物を犠牲にして、神にささげる。
G 男性は髪の毛を剃り、イフラームを脱ぎ捨てる。
H カーバ神殿に戻り、タワーフとサアイの両行事を行う。
I さらに、ミナに移動し、ジャマラートの柱に小石を投げる。
J 最後にカーバ神殿で、お別れのタワーフを行い、巡礼の行を終了する。
 因みに、巡礼参加者の多数は、巡礼の機会に、もうひとつの聖地メディナを訪問する者も多いが、メディナ訪問は、巡礼の一行事には位置付けられていない。

Posted by 八木 at 15:47 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)