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イラン・サウジ間の外交関係正常化に向けてのイラクの役割[2023年03月12日(Sun)]
3月10日、アリー・シャムハニ最高国家安全保障会議書記は、イラク首相ムハンマド・シーア・アル・スーダーニとの電話会談で、イランとサウジアラビアの間の5回の交渉をホストしてきたイラクの努力を高く評価し、イラクがイランとサウジアラビアの間の緊張緩和を達成するための土台を整えるために貴重な努力を払ってきたと述べた。

3月6日から10日まで北京での集中的な会談の後、イランとサウジアラビアは3月10日、両国が外交関係を正常化し、大使館再開と外交使節団交換を最大2か月以内に実施することに合意した。

スーダーニ・イラク首相は、本年2月シャルキルアウサト紙とのインタビューで、イラク政府はサウジ・イラン間の緊張した関係を修復することを目的として両国代表間での和解交渉の新しいラウンドを組織するために取り組んでいると述べ、交渉のレベルをこれまでの秘密裏の治安担当レベルから公の外交レベルに引き上げる後押しをしていると示唆していた。

(コメント)イラン・サウジ間の最初の接触は、2021年4月9日、当時のカーディミ・イラク首相の招待をうけたサウジの情報機関責任者ハーリド・ビン・アリー・アル=フメイダーン(Khalid bin Ali AL Humaidan)とイランのイスラム革命防衛隊 (IRGC)のエスマイール・カーニィ(Esmail Qaani)(2020年1月米軍に殺害されたカーセム・ソレイマニ・コッズ部隊司令官後任)の間で行われたとされる。その後、4回、計5回治安担当レベルで、秘密裏に協議が実施されてきた。こうした中、サウジとイランの外交関係正常化に向けての協議実施と合意が、北京でしかも習近平国家主席の全人代での3期目決定のタイミングで実施されたことは、中国がこの件で外交的得点をあげることに対して、サウジ、イラン、イラクがともに中国に花を持たせることを了解したとも解釈できる。関係3国は、今後の中国からの経済的な見返りも期待していると考えるのが自然である。他方、これから2か月以内にサウジ・イラン外相間で、大使館再開・外交使節交換に向けての具体的な話し合いがもたれることになるが、その際は、イラクが再び、協議の場所を提供することになると予想される。

https://www.tasnimnews.com/en/news/2023/03/10/2865424/iran-lauds-iraq-for-hosting-talks-that-led-to-rapprochement-with-saudis
https://financialtribune.com/articles/national/117066/baghdad-working-to-advance-iran-saudi-talks

Posted by 八木 at 10:19 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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