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カタールとアラブ封鎖4か国との関係修復のアル・ウラー宣言[2021年01月06日(Wed)]
1月5日、サウジ北西部のアル・ウラーで開催されたGCC首脳会議で、参加各国代表は「連帯と安定」宣言に署名した(注:宣言の具体的内容は公表されていない)。GCCの封鎖3か国(サウジ、UAE、バーレーン)と今回外相を派遣したエジプトはカタールへの封鎖を解除し、カタールはサウジアラビア、UAE、バーレーンに対する世界貿易機関(WTO)への提訴を取り下げるとみられている(注:5日の現地報道によれば、サウジ・カタール国境は開かれたものの、未だ往来する車両はない模様。またサウジ以外の3か国がどのタイミングで、どのように封鎖を解除するのかは、今後見守る必要がある)。 各国はまた、お互いを攻撃するメディアキャンペーンを終了することに同意した模様。
第41回GCCサミットの参加者は、次のとおり。
@ クウェート:ナワーフ首長(Emir Sheikh Nawaf Al Ahmad Al Sabah)
A カタール:タミーム首長(Sheikh Tamim bin Hamad Al Thani)
B オマーン:ファハド副首相(Deputy Prime Minister Fahd Bin Mahmoud),
C サウジ:ムハンマド皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)
D バーレーン:サルマン皇太子(Crown Prince Salman bin Hamad Al Khalifa)
E UAE:ムハンマド副大統領兼首相(ドバイ首長)(UAE Vice President Sheikh Mohammed bin Rashid Al Maktoum)
F GCC事務局:ナーイフ事務局長(Nayef al-Hajraf, secretary-general of the Gulf Cooperation Council (GCC) )
G シュクリー・エジプト外相
H クシュナー米大統領特別顧問
(コメント)タミーム首長のアル・ウラー空港到着時、MBS皇太子が空港に出迎え、抱擁を交わした。湾岸諸国では、外国要人の来訪時、誰が空港に出迎えるかが重要で、それが、受け入れ国が、来訪者をどのようにみているかを如実に物語っている。今回のサミットでは、サウジ側のトップは、サルマン国王ではなく、MBS皇太子であった。3年半の断交を経て、サウジは、カタールが、封鎖4か国が課した13項目の要求のいずれにも応じなかったにもかかわらず、何事もなかったかのようにカタールのトップを迎え入れたことになる。封鎖4か国の中でも、カタールに対して最も厳しい立場をとってきたのは、サウジではなくUAEであったとみられている。UAEは米政府がカタールを「テロ支援国」に指定するようロビイングをしていたことが明らかになっている。UAEは、エジプト同様、テロ組織に指定しているムスリム同胞団に同情的なカタールへの批判的な見方を変えていない。今回のGCCサミットでは、UAEを代表してムハンマド・ビン・ラーシドUAE副大統領が出席したが、UAEの実質的指導者であるムハンマド・ビン・ザーイド・アブダビ皇太子が、ハリーファ大統領代行として、GCC首脳会議に出席してもおかしくないが、MBZは出席を見合わせた。MBZは、未だカタールと全面的な和解を実現したいとは思っていないのではないかと推測される。むしろ、イスラエルとの関係を促進し、カタールとその後ろ盾になってきたトルコの影響力を削ぐ形で、今後の地域戦略を進めていくものとみられる。サウジの実質的指導者MBS皇太子は、米国のバイデン新政権発足を控えて、対米関係の軌道修正を迫られている。イエメンでのハーディ政権と南部暫定評議会の連立政府樹立や今回のカタールとの和解は、サウジが主導する形で、地域の不安定要因を予め取り除いておきたいという思惑がにじみ出ている。さらに、12月28日、サウジの特別犯罪法廷がサウジ国内での女性への運転免許解禁前に解禁を訴えて拘禁されたサウジ人女性活動家ルジャイン・アルハスルール(Loujain al-Hathloul)に5年8か月の刑期を宣告し、人権団体から批判を浴びたが、彼女はこれまでの拘束期間を含めれば、あと2か月で釈放されるものとみられており、バイデン新政権に対してひとつのファイルを閉じることを意味する。MBS皇太子が気にしているもうひとつのファイルは、ナーイフ元皇太子の側近のジャブリ氏殺害未遂に絡みMBS皇太子が米国の連邦地裁に訴えられている件では、トランプ政権に免責を認めてもらいたいとの思惑もあったとみられる。今回のGCCサミットに出席したクシュナー・トランプ大統領上級顧問は、最近のアラブ4か国のイスラエルとの国交正常化の立役者であるばかりでなく、昨年12月に関係国に根回しを行って、今回のカタールと封鎖4か国との外交関係再開の最大の貢献者となった。因みに、今回のカタールと封鎖4か国の和解については、アラブ4か国の封鎖に際して、カタールを支援してきたトルコ、イランは、いずれも関係修復に対して歓迎の意向を表明している。
https://www.aljazeera.com/news/2021/1/5/saudi-says-full-ties-restored-between-qatar-and-embargo-nations
https://www.aljazeera.com/news/2021/1/5/gulf-states-sign-solidarity-and-stability-deal-at-gcc-summit
https://responsiblestatecraft.org/2021/01/05/gulf-states-end-blockade-on-qatar-now-the-heavy-lifting-begins/

Posted by 八木 at 14:10 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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