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米軍のイラクからの部分撤退発表[2020年09月10日(Thu)]
本年1月3日、イランのソレイマニIRGCコッズ部隊司令官ならびにイラクのアルムハンディス人民動員勢力(PMF)副司令官が米軍のドローン攻撃で殺害されたあと、イラク議会は、米軍のイラクからの撤退を決議した。8月20日の米国でのカーディミ首相のトランプ大統領との会談直後の8月23日、米軍は、バグダッド北方のタージ基地をイラク軍に明け渡し、カーディミ首相は、訪米の際には米・イラク共同声明には盛られなかったものの、米軍のイラクからの撤退に真摯に取り組んでいる姿勢を内外にアピールした。9月9日には、米中央軍が、イラク駐留米軍の規模を現在の5200から3000に縮小すると発表した。一方、親イラン系民兵組織は、カーディミ首相が米軍の撤退の見通しを取り付けられなかったばかりか、今後、イラク治安部隊が米軍の支援を受け続けることになるとみられることに反発が広がっている。

(参考1)フランク・マッケンジー将軍(米中央軍)のイラクでの演説からの抜粋
(2020年9月9日)
●今後は、イラクとシリアのパートナーと協力してISIS根絶の作業を継続する必要がある。イラク軍の能力を高め、我々のイラクでの駐留数を減らすことができるパートナー能力強化プログラムを引き続き拡大していく所存。イラク軍が大きく前進したことを認識し、イラク政府および連合軍パートナーとの協議および調整のもと、米国は、9月中に、イラクにおける部隊の駐留を約5,200人から3,000人に減らすことを決定した。この削減された部隊により、イラクでのISISの最後の残党を根絶し、その永続的な敗北を確実にするために、イラクのパートナーに引き続き助言および支援することができる。この決定は、イラク治安部隊が独立して活動する能力の向上に対する我々の信頼に基づくものである。米国の決定は、イラク治安部隊がISISの復活を防ぎ、外部からの支援なしにイラクの主権を確保することができるようになるとの究極の目標への我々の継続的な取り組みの明確な証明である。行程は困難であり、犠牲は多大であったが、進歩は著しかった。使命は重要であり、まだやらなければならないことがたくさんある。
https://www.centcom.mil/MEDIA/STATEMENTS/Statements-View/Article/2340570/excerpt-from-gen-frank-mckenzies-speech-in-iraq/

(参考2)イラク駐留米軍および有志連合参加軍の撤退(アルジャジーラ放送による)
●9月9日、米中央軍は、イラク駐留米軍の規模を9月中に現在の5200から3000に削減する意向を表明。独軍も現在の700名から500名に人員を削減する予定。独軍によれば、イラク国防省は、引き続き、独軍からイラク国防軍への訓練の継続を希望しているとのこと。
(これまでの有志連合部隊撤退のタイムライン)
3月19日 アンバール県アルカイム基地からの米軍の撤退
3月26日 ニナーワ県アルカイヤーラ基地からの米軍の撤退
3月29日 キルクーク県K1基地からの米軍の撤退
3月30日 モスル市ウスール駐屯基地からの米軍の撤退
4月04日 アンバール県タカッドム基地からの米軍の撤退
4月07日 バグダッド国際空港第3部隊駐屯地からの仏軍の撤退
6月25日 バグダッド近郊のイシーアナ基地からのスペイン軍の撤退
8月23日 バグダッド北方タージ基地からの米軍の撤退

(コメント)
8月下旬までの過去10か月間に、特にグリーンゾーンと米軍基地で、イラク国内の米国の権益が32回攻撃されている。8月20日のホワイトハウスにおけるカーディミ首相とトランプ大統領の会談では、本年1月イラク議会で可決された米軍撤退スケジュールは示されず、むしろ、米軍は規模を縮小してイラクに留まる見通しが強まった。米軍撤退を取り付けることができなかったカーディミ首相は、帰国直後の8月23日米軍のタージ軍事基地からの撤退をもって、自身が撤退問題に真摯に取り組んでいるとの姿勢を内外にアピールした。しかし、イラン、および親イラン系民兵組織は、ガーニーIRGCコッズ部隊司令官らがカーディミ訪米前に米軍撤退の約束を取り付けるよう念押ししたにもかかわらず、カーディミ首相が具体的な見通しを取り付けられないばかりか、米軍がイラクに留まり続けることに反発し、カーディミ首相の帰国後、米軍向けの物資輸送車などの被害が相次いでいる。米国は米軍駐留継続の理由として、イラク軍のISISの残党掃討の能力を高めることを挙げ、カーディミ首相も先の訪米で、訓練や情報面での協力を米側に求めたとみられているが、親イラン系民兵組織は、カーディミ首相が、米軍と協力して、ISISのみならず、米国の権益を攻撃しているとして親イラン系組織を標的にするとみており、首相サイドと親イラン系組織との摩擦が拡大する傾向にある。

Posted by 八木 at 10:18 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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