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イラン政府による韓国政府へのイラン凍結資金一部解除に向けての働きかけ [2020年07月16日(Thu)]
7月14日、ザリーフ・イラン外相は、国会議員との会談で、米国の制裁圧力のために送金されていないイランの凍結資金の解除を関係国に繰り返し求めており、オマーンや中国など一部の国々は、これらの凍結された資金の返還に対して積極的に行動したが、韓国はこの点に関して重要な行動をとっていない、韓国政府は主に米国の制裁のためにイランに支払うべきお金を送金する際に「特定の問題」があると主張しているとコメント。

イラン当局は、イラン側が基本財の購入にブロックされた資金を使用できるように、韓国側に65億ドルから90億ドルの凍結解除を求め、イラン・韓国商工会議所筋によれば、先週、韓国側がイラン資金の一部凍結解除に合意し、韓国側は、イランが医薬品や医療機器の購入のために資金の一部を使用することを許可することに同意したとされる。

イランの外交筋は、現在各国とブロックされた資金の返還について交渉しており、他方では(如何なる法的措置かに言及することなく、資金の返還のため)適切な法的措置がとられている,と発言した。
https://www.presstv.com/Detail/2020/07/14/629621/Iran-Zarif-blocked-funds-Oman-China-South-Korea

(コメント)イランと貿易取引する国の企業は、米国の制裁を避けるためには輸入代金を米ドルならびに米国の影響下にある銀行間の送金通信システムSWIFTが関与しない形で、送金・決済する必要がある。そのためには、モノとモノとのバーター貿易や、自国通貨やソフト通貨(アフリカなど途上国の通貨)を使用して決済するか、あるいは、欧州3か国が2019年1月に立ち上げた「貿易取引支援機関(Instrument for Supporting Trade Exchanges:INSTEX)」のような仕組みを使用する必要がある。今回韓国が、どれくらいの規模で、いかなる形で、イラン資金凍結を解除したのか不明であるが、イランの凍結資金の一部を使用して、医薬品・医療機器を購入することを承認したと思われ、INSTEXを利用したわけではないが、それに近い形で使用を認めたものと思われる。
(参考)INSTEXについて
JCPOAの当事者である英・独・仏欧州3国は、2019年1月末にイランとの貿易継続のための特別目的事業体INSTEXの立ち上げを宣言した。コロナウイルス感染がイランで拡大する中、2020年3月31日、欧州3国は、INSTEXを通じた初のイランとの取引を実施し、医薬品を供給した。
• 2019年1月31日に欧州3国外相がINSTEX創設を発表して以来、実に1年2か月ぶりに同メカニズムを通じた初の欧州とイランの取引実施が確認された。そもそもINSTEX創設段階から、欧州外相は、イランの生命線である原油取引には言及しておらず、また、イランが輸入する物資も、医薬品や医療機器、農産物分野に焦点をあてるとしており、極力米国を刺激しないよう配慮しており、その後の、米国のイラン制裁強化を受けて、実際のINSTEXを通じた取引は実現していなかった。
• このメカニズムの下では、米国の金融制裁の対象となっているイラン中銀やその他の銀行を介して送金が行われることはなく、欧州側に設置される貿易取引支援機関が、欧州企業との間で資金のやりとりを管理し、外貨が直接イラン側に届けられることがない仕組みになっており、例えば、@イランがピスタチオを欧州に輸出する、A欧州の企業はINSTEX指定の欧州銀行に代金を支払う、Bその代金の範囲内で、欧州の企業が医薬品をイランに輸出する、C当該欧州企業は、INSTEX指定の欧州銀行から代金を受け取る、などの流れになるものと予想されてきた。
• 今回欧州がコロナ感染拡大阻止に取り組むイランに医薬品を供給し、その見返りにイランが欧州に何を輸出したのかは判明していない。この取引において、ドルはもちろんのこと、ユーロをはじめとする外貨は一切、イラン側にはもたらされない。欧州は、イランにおけるコロナウイルス感染拡大を受けて、このタイミングであれば、人道的見地からイラン国民に必要な医薬品をイランに輸出しても米国からクレームがつくことはないと判断したと考えられる。

Posted by 八木 at 10:32 | 情報共有 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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