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トランプ大統領の最後通牒に従い、ロシアとの減産合意をまとめたサウジのMBS皇太子[2020年05月01日(Fri)]
国の代表が、他国の首脳と電話会談するときに、脅したり、罵倒したり、最後通牒を突き付けることはまず考えられない。国際関係では、二国間の利害が対立し、緊張が生じることはめずらしくはないが、そのような場合、通常は、まず、実務レベルで問題点を洗い出し、選択肢を検討したうえで、最後にトップが対応することになる。しかし、中東では、必ずしもそうではない。3月のロシアとサウジの減産調整協議の際は、ムハンマド・ビン・サルマン(通称MBS)サウジ皇太子がプーチン大統領に最後通牒を突き付け、両者が声を荒げ、決裂が決定的になったとされる。4月30日、ロイターは、トランプ米大統領が、4月2日MBS皇太子に電話し、減産を飲まなければ、米国は議会の米軍のサウジ撤退法案の成立により、75年間続いた米軍によるサウジの保護をもはや続けることができなくなるとして、減産に向けてロシアと合意するよう要求し、MBS皇太子もそれを飲まざるをえなかったとの特別レポートを掲載した。トランプ大統領はサウジの説得には成功したものの、コロナの影響で、国内でだぶついている石油への需要増による原油価格の適正価格への上昇にまでは現在のところ、有効な手立てを講じられないでいる。
(参考)ロイター報道主要点
●4月2日の電話で、トランプ大統領はサウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマン(通称MBS)に、石油輸出国機構(OPEC)が原油生産を削減し始めない限り、米連邦議会議員がサウジから米軍を撤退させる法律を制定するのを止める力はないと述べたと、この問題に詳しい情報筋が語った。
●これまでに報告されたことのなかった75年間におよぶ米・サウジ間の戦略的同盟関係を覆す脅迫は、コロナウイルスのパンデミックで石油需要が崩壊した中で、米国の圧力キャンペーンにより石油供給を削減する画期的な世界的合意をもたらしたホワイトハウスの外交的勝利といえるものであった。
●米国の情報筋によると、トランプ大統領は減産合意発表の10日前にMBS皇太子にメッセージを伝えた。サウジの事実上の指導者は脅迫に驚き、彼の補佐官に部屋から出るよう命じ、プライベートで議論を続けたと、米高官筋から説明を受けた。
●この取り組みは、政府がウイルスと戦うために世界中の経済を閉鎖したときの歴史的な価格の暴落から米国の石油産業を保護したいというトランプ大統領の強い願望を示している。それはまた、通常はガソリン価格の上昇につながる供給削減により、米国人のエネルギーコストを引き上げたことでトランプが長年批判していた石油カルテルに対する批判を明らかに覆したものでもある。今や、トランプ大統領はOPECに生産を削減するように求めていた。
●米高官によれば、トランプ大統領は、サウジアラビアのMBS皇太子に、サウジの原油生産削減なしでは「米軍の撤退につながる可能性のある制限を米国議会が課すことを阻止する方法はない」と通告した。当局はサウジの指導者たちに、「あなたがたが我々の産業を破壊しているにもかかわらず、我々はあなたがたの産業を守っている」と伝えた。
●トランプ大統領とMBS皇太子との電話の前の週、米国共和党上院のケビン・クレイマー議員とダン・サリバン議員は、サウジアラビアが石油生産量を削減しない限り、すべての米国軍、パトリオットミサイル、対ミサイル防衛システムを王国から撤去する法案を提出した。タイミングの悪いサウジロシアの原油価格戦争に対する議会の怒りの中で、この措置への支持は勢いを増していた。サウジは4月に増産を開始し、ロシアが初期のOPEC供給協定に沿って生産削減を拡大することを拒否した後、原油の洪水的な供給を世界に放った。
●4月12日、トランプの圧力を受けて、米国以外の世界最大の石油生産国は、これまでに交渉された中で最大の生産削減に合意した。OPEC、ロシア、その他の同盟国の生産者は、生産量を1日あたり970万バレル(bpd)削減に同意した。これは、世界の生産量の約10%にあたる。その量の半分は、サウジアラビアとロシアによるそれぞれ250万バレルの削減によるものであり、両国の予算は高い価格の石油とガスの収益に依存している。
●世界の生産量の10分の1を削減するという合意にも関わらず、原油価格は引き続き歴史的な安値まで下落した。先週の米国の石油先物は、売り手が買い手に支払い、保管する場所のない石油の配送を避けるため、0ドルを下回った。グローバルな石油ベンチマークであるブレント先物は、バレルあたり15ドルに低下した。これは、1999年の原油価格の暴落以来見られなかったレベルへ、年初の70ドルから下落した。
●ノースダコタ州選出の共和党上院議員であるクレイマー氏はロイター通信に対し、大統領がMBS皇太子に電話した3日前の3月30日、サウジアラビアからの米軍の保護撤回に関する法案について話したと語った。
●トランプ氏がサウジアラビアに米国の軍事的支援を失う可能性があると語ったかどうか尋ねられたダン・ブルイエット米国エネルギー長官は、大統領は「米国の生産者を保護するためのあらゆる手段を行使する権利を留保している」と伝えた。
両国の戦略的パートナーシップは1945年に遡り、フランクリンD.ルーズベルト大統領が海軍巡洋艦USSクインシーでサウジアラビア王アブドルアジーズ・イブン・サウードと会談した。彼らはサウジアラビアの石油埋蔵量へのアクセスと引き換えに米軍の保護を与えるとの合意に達した。現在、米国はサウジに約3千人の軍隊が駐留しており、米海軍の第5艦隊はこの地域からの石油輸出を防衛している。
●サウジアラビアは、武器とイランなどの地域のライバルに対する保護を米国に依存している。しかし、王国の脆弱性は、昨年9月14日、サウジアラビアのアラムコ石油施設への18台の無人偵察機と3つのミサイルによる攻撃でさらされた。ワシントンはイランを非難した。イランはそれを否定した。
●トランプ大統領は当初、ガソリン価格の低下はドライバーの減税に似ていると述べ、原油安を歓迎した。3月中旬にサウジアラビアは、原油生産量を過去最高の1,230万バレルを押し上げると発表し、ロシアとの価格戦争を開始した。供給の爆発的増加は、世界中の政府が燃料消費を押し下げるステイホームの指示を発出し、米国の石油会社が原油価格の崩壊で大打撃を受けることを明らかになったため、米国の石油関連州選出の上院議員たちは激怒した。
●3月16日、クレイマー議員を含む13人の共和党上院議員は、サウジアラビアの米国への戦略的依存を思い起こさせるためMBS皇太子に書簡を送った。同グループはまた、ウィルバー・ロス商務長官に、サウジアラビアとロシアが米国市場に石油を氾濫させることにより国際貿易法を破っていたかどうかを調査するよう要請した。
●3月18日、上院議員(アラスカ選出のサリバン議員とテキサスのテッドクルズ議員を含むグループ)は、駐米サウジ大使リーマ・ビント・スルタン王女に異例の電話を行った。各上院議員が出身州の石油産業への損害を詳述した。大使は、上院議員から話を聞いた。クレイマー議員によれば、王女は彼らのコメントを、エネルギー相を含むサウジアラビアの当局者に伝えたと述べた。上院議員たちは王女に、サウジは上院でサウジ主導のアラブ連合軍に反対する動きに直面していると語った。
●サウジアラビアと米国の当局者は、フーシー派はイランによって武装されていると述べ、テヘランはこれを否定している。イエメンに対する上院共和党の支持は、昨年サウジアラビアにとって極めて重要であることが判明した。上院は、10万人以上の死者を出し、人道危機を引き起こしたイエメン紛争への怒りの中で、サウジアラビアへの米国の武器販売やその他の軍事支援を終わらせるためのいくつかの措置を盛り込んだ法案の成立を阻止したトランプ大統領の拒否権発動を支持した。
●クレイマー議員は、同議員とサリバンがサウジアラビアから米軍を撤収する法案を共同で提出してから約1週間後の3月30日にトランプ大統領に電話をかけたと語った。クレイマー上院議員は、大統領は同日、ブルイエット・エネルギー長官、ラリー・カドロー上級経済顧問、ライトハイザー米国通商代表と同日電話でクレイマー議員に電話を返してきたと述べた。クレイマー議員は、大統領に対して、電話口に出ていないが、非常に役立つ人はマーク・エスパー国防長官であり、国防長官が、米軍を保護するために部隊を域内の他の場所に移動させることに取り組くむことを期待していると述べた。国防総省は、エスパーがサウジアラビアから軍事資産を引き上げることについての議論に関与していたかどうかについてのコメントの要請に応じなかった。
●トランプ大統領の石油外交は、3月中旬に始まったサウジアラビアのサルマン国王、MBS皇太子、ロシアのプーチン大統領との目まぐるしい電話のやりとりの中で展開された。ロシア大統領府は、プーチン大統領のトランプ大統領との会話の事実を確認し、彼らは石油供給の削減とコロナウイルスのパンデミックの両方について議論したと述べた。
●4月2日のMBS皇太子との電話会談で、トランプ大統領はサウジアラビアの統治者に(大統領の要請に応えれば)、次回議会が米国のサウジへの防衛を終わらせるための法案を提出した際には、「打ち切らせる」と語ったと、情報筋は述べた。トランプ大統領は、4月初旬にサウジアラビアとロシアからの石油輸入に関税を課すと公けに脅していた。
●4月3日、トランプはホワイトハウスで上院議員のクレイマー、クルス、サリバン、およびエクソンモービル、シェブロン、オクシデンタルペトロリアム、コンチネンタルリソースなどの企業の石油幹部との会合を主催した。会議の公開部分で、クレイマー議員はトランプに、ワシントンがサウジアラビアを防衛するために費やした数十億ドルを他の軍事的優先事項に使用できると語った。
●中東の外交官がロイター通信に語ったところによると、米軍によるサウジ防衛が失われる見通しに対して、サウジ王室は、ひざまずき、トランプ大統領の要求に屈した
●長時間の面倒な交渉の後、4月12日サウジとロシアは5月と6月に970万バレルの記録的な生産削減に合意した。トランプ大統領は合意を歓迎し、ブローカーとして自賛し、控えめに言っても、OPEC +が削減しようとしている数量は1日あたり2000万バレルであると合意の直後にツイートした。サウジアラビアのエネルギー相、アブドルアジーズ・エネルギー相は、MBS皇太子が、この合意の取り付けに尽力したと語った。
https://www.reuters.com/article/us-global-oil-trump-saudi-specialreport/special-report-trump-told-saudis-cut-oil-supply-or-lose-u-s-military-support-sources-idUSKBN22C1V4

Posted by 八木 at 14:22 | イスラム世界で今注目されている人物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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