年初、そうそう、ロイター通信が景気いいニュースを流している。そのようになればいいが、リスクもある。魔坂の坂を転げ落ちることがないことを祈りたい。
まさか、は、やはり火山の噴火、自然災害の脅威である。そして感染症の再度の蔓延の可能性も残っている。国際的にはアメリカと中国が台湾を挟んで対峙。アメリカとロシアがにらみ合い。
北朝鮮が核開発をすすめて、アメリカに脅しをかけるなど予断をゆるさない状況がある。それにも関われず、日本株は上昇するとロイターはいう。
データ
イギリス・ロイター2022・1・1
[東京 1日 ロイター] - 2022年の日本株は堅調となり、日経平均は3万円を回復するとの見方が多い。
主要国の中銀が金融政策の正常化に向かう中、世界経済の不透明感が強まるリスクがつきまとうが、日本株は出遅れからの見直しが進み、過去最高値に迫るとの予想もある。
セクター別では、自動車関連が供給制約の緩和期待で有望視されている。インフレ下で上昇しやすい不動産にも関心が向かいそうだ。半導体関連は需要の継続力が注目点になる。
2022年の日本株は堅調となり、日経平均は3万円を回復するとの見方が多い。
市場関係者の見方は以下の通り。
●堅調な年に、景気に自信深めれば日経平均3万2000円も
<JPモルガン証券 チーフ株式ストラテジスト 阪上亮太氏>
来年の日本株は、アップサイドの余地が残る一方、下値は限定的で、堅調な年になりそうだ。世界経済が再開していく中で、企業業績は22年に11%、23年に7%の増益が見込まれる。
1年先の株価収益率(PER)は、米国の21倍、グローバル平均の18倍に対し、日本は14倍弱と開きは大きく、出遅れ感のある日本株は見直されやすい。
FRBが利上げを実施する中でも世界景気の堅調が続き、市場が自信を深める局面では3万2000円に向けて上昇するだろう。
海外で日本株を保有する投資家は少なく、買い増しの余地がある。ファンダメンタルズの改善で主要国から遅れている日本株は、海外の株式市場がピークアウトしていく中で比較的堅調になるだろう。
米国で利上げが始まれば、先行して上昇してきた米株から出遅れ国・地域への資金シフトが起こり得る。日本株は、新興国に次ぐ受け皿の候補になり得る。
セクター別では、自動車の業績とバリュエーションのバランスの良さに注目している。今後、供給網問題が緩和して業績の回復感も強まっていくだろう。
不動産も有望だ。インフレとなる際に、株価が上がりやすい。経済再開の動きが強まればオフィス空室率もピークアウトするだろう。
グローバルに利上げ局面に入る中で、金利感応度の高い銀行も買われそうだ。企業が抑制していた設備投資を再び拡大する中では、ITサービスの成長性も高い。
ただ、全体では大きく盛り上がる様子でもない。米国の金融政策正常化が進む中で米株安となれば、やはり日本株は上値を抑えられるリスクがつきまとう。
日本では経済安全保障推進法の議論が浮上しており、日中関係への影響にも注意が必要だろう。参院選は重要イベントだが、現状では無風通過をメインシナリオとしている。
日経平均の2022年予想レンジ:2万8000―3万2000円
●年半ばに調整局面 テックサイクルのピークアウト感が頭抑える
<大和証券 チーフテクニカルアナリスト 木野内栄治氏>
2022年の株式市場は、中盤にかけて調整局面が訪れるとみている。その大きな要因は、米国で春ごろにテックサイクルがいったんピークアウトするとみられること。これまで半導体関連株が相場をリードしてきたが、これらが調整することによって、株式市場は影響を受けることになりそうだ。
国内については、岸田政権が打ち出した「単年度予算」の弊害是正が進行するかが注目点となる。これが進行すれば、重要インフラの整備がより進むことに繋がるため、政策課題としては大きなポイントになりそうだ。22年は夏に参議院選挙を控えるが、この単年度予算の修正が進めば、与党が負けることはないだろう。
米金利については、テックサイクルの調整によって景気に不透明感が強くなれば、米金融当局も年後半にはハト派に傾斜するのではないか。一方、新型コロナウイルスに関しては完全に織り込むのは難しいだろう。日経平均は6月ごろに2万4000円までの調整がありそうだが、その後は上向き、来年度末の2023年3月には3万3000円を指向すると想定している。
物色面では、自動車、通信、電子部品などが考えられるが、5Gなど通信関連の設備投資に一巡感が出た場合、金融株に戻る可能性も出て来る。
日経平均の2022年予想レンジ:2万4000─3万1000円