選挙結果を拒絶する考えが共和党員の間で広がっている現状は「かつてない危険な動きが米国政治の中で生まれたことを反映している」と結んでいるが、選挙の結果を承認しない人が多く出てきていることは民主主義の根幹である選挙が役に立たなくなってきているということか。
トランプ氏はその支持者には選挙の結果が不正なものとして印象つけたことに成功した。
選挙の結果が公平なものであるという認識を国民に持たすことは民主主義の制度的な問題を提起したことになる。では何を信じればいいのか。
選挙システムが公平であり、納得できるものに、制度を根本的に変えねばならない。コンピーターの時代であるので、可能であろう。
独裁国では形だけの選挙で、独裁者が再選されたという結果だけを公表する。つい最近東欧の国の選挙でもそういうのがあった。激しいデモとなって国民が反対しているが、居座っている。
データ
アメリカ/CNN 2020.11.22 Sun posted at 13:53 JST
選挙結果を覆そうと試みるトランプ氏。選挙に不正があったと考える同氏の支持者は多い
(CNN) 米大統領選から数週間、トランプ大統領とそのチームによる最終結果を覆す試みは、複数の裁判所で失敗に終わっている。
しかし世論という法廷において、彼らは驚くほどの進展を遂げた。こうした動きはバイデン次期大統領の統治能力のみならず、我が国の民主主義そのものさえも脅かしかねない
当初、トランプ氏は訴訟の連発によって選挙結果をひっくり返せると確信していた。さもありなん。同氏にとって訴訟は望むところであり、闘争の一形態に他ならない。
その生涯を通じ、トランプ氏がかかわってきた訴訟の数は4000件に上る。ただ今回のケースでは、情勢を大きく見誤った。
1件の小さな訴えでの勝利を除きトランプ氏は満足いく結果をあげておらず、敗訴もしくは取り下げた訴訟の数はここまで25件を超えている。
トランプ氏に多少なりとも品格というものが備わっていれば、とうの昔に敗北を認め、後継者にバトンを手渡し、協力を申し出ていただろう。
それが200年以上にわたる大統領選での伝統だ。しかし、おそらく現在の同氏は時間を稼ぎつつ、第2ラウンドの展開を見守っているのではないか。
率直に言って、状況はトランプ氏により有利に傾きつつあるようだ。
18日公表のモンマス大学の世論調査では、米国民の32%がバイデン氏の勝利を不正投票の結果と考えていることが分かった。トランプ氏支持者に絞れば、77%が同じ意見を共有している。
こうした分の悪いデータは、ロイター通信の報道によってさらに裏付けられる。
トランプ氏に投票した全米の50人に同社がインタビューしたところ、「全員が選挙結果について、不正に操作された、もしくはある意味で違法だと確信していると回答した。
(中略)多くの回答者が、虚偽とされる陰謀説を繰り返し口にした。(後略)」。
特筆すべきは、回答者の中から保守系のFOXニュースの視聴をボイコットし、「ニュースマックス」や「ワン・アメリカ・ニュース」といった新興の右派メディアに乗り換えるという声も上がったことだ。両メディアはトランプ氏の根拠のない不正投票の主張を支持している。
これは我々の国民生活にとって重大事である。
ロイター通信の記者が書いたように、選挙結果を拒絶する考えが共和党員の間で広がっている現状は「かつてない危険な動きが米国政治の中で生まれたことを反映している」。
