• もっと見る
<< 2021年06月 >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
日別アーカイブ
日本の最新戦車は日本を防衛することができるのか? [2021年06月03日(Thu)]
先日、テレビで橋を架けることを目的とした車両の、実際の訓練の様子が放映されていた。戦車を有効に運用するには、河川に迅速に橋を架けることが不可欠である。

日本h河川が多い国であるので重量のある戦車を迅速に渡河できなければ、防衛機能が十分に果たせないことになる。自衛隊でも地味ではあるが、橋を架ける機械設備部隊が重要なのである。

日本は世界で第5位の軍事力を持つといわれるが、問題は技術開発力と訓練にある。自衛隊は、刀は抜かぬが刀の切れ味は高めておく必要がある。

戦車の移動は夜間に大型トレーラーに載せ、前後に警戒車両を走らせながら行っている。一般道をほとんど走れるのではないかと思われるが、50トン以上の戦車の移動は限られる。

データ
2021年05月29日 21:30短縮 URL
筆者 : ドミトリー ヴェルホトゥロフ

日本の最新戦車である10式戦車は世界でももっとも高性能の戦車の一つとされている。

2010年に生産が開始され、自衛隊に配備されている。しかし多くの利点を持つものではあるものの、この戦車が有事の際に、実際に日本を守ることができるのかについては疑問もある。

限られた戦闘能力

まず、この最新戦車は数が少ない。10式戦車は106輌しか作られておらず、現在、稼働しているのは76輌のみとなっている。

2021年現在、自衛隊は合わせて1,004輌の戦車を保有しているが、最新戦車はそのうちのわずか7.5%にすぎず、これは日本の防衛力に大きな影響を及ぼすのに十分な数とはとても言えないものである。

次に、上述の通り、調達された106輌のうち、稼働しているのは76輌しかなく、残りの30輌つまり28.3%は戦闘能力を持たないことになる。

これは同タイプの近代の戦車にとっては良い数値と言えるものではなく、30年前に開発された74式戦車に近いものである。一方、90式戦車は全車輌が戦闘可能な態勢にある。

これは10式戦車には技術的な問題がある可能性を示唆している。

戦車が戦闘態勢にない場合に考えられる主な原因は、エンジン、トランスミッション、サスペンションの3つのみである。

火砲や自動火器など兵器の部分である可能性は排除される。これらは簡単に取り替えることができるからである。

10式戦車のエンジンとトランスミッションは、従来のモデルのものとは異なる新式のものである。
しかし、エンジンやトランスミッションに技術的な問題があったとしたら、試作車輌でそのことが確認され、採用には至らなかったはずである。

そこで考えうる原因はサスペンションということになる。サスペンションは履帯を戦車本体に固定するもので(10式戦車には10ある)、路面の凸凹を車体に伝えるのを防ぐ緩衝装置の機能を果たしている。

緩衝装置は油圧と空気圧の両方の方式が用いられていると言われている。サスペンションには戦車の全重力がかかり、移動や攻撃の際にすべての負荷がかかることから、非常に重要な部分となっている。

高速で移動しているときや走行中の攻撃に際しては、サスペンションにきわめて大きな負荷がかかると考えられる。負荷がかかると、サスペンションのハードポイントに損傷を引き起こし、戦車は大々的な修理を行う必要に迫られる。

戦車の強度は、戦闘能力にとって重要な要素である。最新戦車のほぼ30%が運用されていないという事実は、10式戦車が限られた戦闘能力しか持たないということを物語っている。

つまり完全な戦車として戦争で使用することはできないが、限られた機動力の自走対戦車砲として使用される可能性はある。

そうなれば、有事の際には、より古い74式戦車に乗り換えなければならなくなる可能性が高い。

この戦車は現在でも自衛隊の戦車部隊における主力戦車となっており、およそ550輌が稼働している。重量は38トンと小さいが、機動性が高い。

橋は重要な要素
日本は橋の数が多い。128万キロの道路に17,920本もの橋梁がある。つまり平均して71キロごとに1本の道路橋が架かっている計算である。

戦車の重量と橋の活荷重の関係は非常に重要な戦略的要素である。

90式戦車は重量50.2トンで、国内の65%の橋を通過することができる(ドイツの戦車レオパルト2は40%ほどしか通過できず、これに比べれば良好と言える)。

この数字は許容範囲内のものであった。というのも、90式はソ連の戦車に対抗するために生産されたものであり、北海道での戦車戦および東京の防衛を目的に開発されたものだからである。

しかしその後、ソ連からの攻撃の脅威が消え、最新の10式戦車はより軽量に作られた。重量44トンのこの戦車は、84%の橋梁を通過することができることから、日本のほぼ全領域で行動することが可能となっている。

しかし、もし10式戦車に技術的な問題があるとしたら、自衛隊が使えるのは74式だけとなる。

Posted by ゆう東洋医学研究所 at 16:00 | 戦争と平和 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
| 次へ
検索
検索語句
タグクラウド
プロフィール

ゆう東洋医学研究所さんの画像
https://blog.canpan.info/medicalyou/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/medicalyou/index2_0.xml