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コラム:コロナ禍の国力低下と円高リスクの関係=佐々木融氏 [2021年05月29日(Sat)]
円は2021年に入って、主要通貨の中で最弱通貨となっており、名目実効レートでは6%弱下落しているという。

コロナ禍によりじりじりと日本の国力が落ちているのではないだろうか。

データ
イギリス・ロイター2021・5・29


[東京 27日] - 先月の本コラムで、ドルの通貨としてのファンダメンタルズの悪化を指摘した。ドルの名目実効レートは引き続き下落トレンドを続けており、今後さらにドルの通貨としてのファンダメンタルズの弱さがクローズアップされてくるだろう。

 5月27日、先月の本コラムで、ドルの通貨としてのファンダメンタルズの悪化を指摘した。
ドルの名目実効レートは引き続き下落トレンドを続けており、今後さらにドルの通貨としてのファンダメンタルズの弱さがクローズアップされてくるだろう。

一方で、年初来からの円の弱さも際立っている。ドルが弱いにもかかわらず、ドル/円相場が底堅いのは円が弱いからだ。

円は2021年に入って、主要通貨の中で最弱通貨となっており、名目実効レートでは6%弱下落している。

<円キャリー取引が発生しにくい理由>

通常、世界経済が回復に向かい、投資家のリスクセンチメントが改善するという、リスクオンの時に円は弱い通貨となる。

従って、現状のような環境で円が弱い通貨となること自体に、さほど違和感がない。

だが、詳細を見ると、年初来の弱さは一時的な特殊要因による可能性が高く、むしろファンダメンタルズからは、長期的な円高再開リスクを警戒する必要があるように思える。

年初からの円安の程度に違和感を感じる理由は、第1に世界主要国との短期金利差が依然としてほとんどないという点だ。

通常、「円キャリー・トレード」などといって、低金利通貨である円を売る一方、高金利通貨を買って金利差を稼ぐトレードを行う時の「金利差」は短期金利差のことを指す。

足元においてG10(主要10カ国)の中で2年物金利差が最も大きいノルウェーと日本の場合でも、0.5%ポイント程度しかなく、為替リスクを取ってまで狙いに行くような金利差ではない。

一方、長期金利差は拡大している。確かに日米長期金利差とドル/円相場の相関は今年に入ってから強まっているが、これは長期的かつ安定的に続くものではなく、投機筋主導の相場が続いていることを示唆している。

むしろ、各国とも短期金利が上がらず、長期金利が上昇している状態であることから、短期金利で調達して長期債に投資を行うことで十分な利益が得られる。

つまり、米10年国債の金利水準は日本の投資家にとって魅力的だが、わざわざドルを買って米国債を買わなくても、低い米国の短期金利を支払ってドルを借りて米長期債に投資すれば、リターンは短期金利分だけ少なくなるが、為替リスクを避けられることからより魅力的となる。
Posted by ゆう東洋医学研究所 at 17:43 | 天国と地獄 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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