習近平氏が主席に着いたときの2013年は、尖閣列島の問題がこじれた、その時にであった。
それからの日中関係は最悪の状態で推移し、習主席は日本に対して好意的ではなかった。
中国の国家主席が訪日するのは、2008年の胡主席以来10年ぶりである。習近平氏は副主席のときの2009年に天皇に挨拶するために訪れている。
ここにきて中国は対日外交方針を改めたようだ。
その中国の外交方針の変更の原因は、日本の努力によるものでなく、アメリカとの貿易戦争の結果、中国側が歩み寄ってきたというのが主な経緯であろう。
また、中国がすすめる一帯一路の世界戦略に日本の協力を必要としてきたという背景がある。
日本と中国は、歴史を紐解くまでもなく、お互いに影響を与えつつ独立して存続してきた、隣人であり隣国である。日本は多くのことを中国から学んでいる。
安倍首相と晩餐会をするなど、習主席の対日感情もかなり改善されてきているとみてよいだろう。
これからもよき隣人として、両国民同士が相互補完をしながら共存していきたいと願うものである。
来年には、習近平氏は訪日し、新天皇陛下に謁見するということであり、今後とも友好関係を更に深くしていくことが、両国の国民の利益となろう。