核弾頭 世界で1万3880発 長崎大研究センター「使用リスク、依然高い」
核弾頭数▽北朝鮮20〜30――。 [2019年06月12日(Wed)]
核弾頭は拡散しつつある。そして、小型化が進み局地戦にて使用したいという軍部の意向をいかに政治家が抑えることができるかという問題に直面する。
データ 毎日新聞2019年6月12日 10時45分 長崎市の長崎大核兵器廃絶研究センター(レクナ)は11日、今月1日時点で世界に1万3880発の核弾頭があるとの推計を発表した。 前年比570発減で2013年の推計開始から最少となったが、センターは「数は減っても核兵器の近代化が進み、核使用のリスクは依然として高まっている」と警鐘を鳴らす。【田中韻】 <「世界はまだ、原爆を知らない」 核兵器廃絶に向け続く広島、長崎の証言> 米国のシンクタンクなど複数の分析を基に推計。核弾頭数は多い順に、ロシア6500▽米国6185▽フランス300▽中国290▽英国215▽パキスタン150▽インド130▽イスラエル80 ▽北朝鮮20〜30――。 米国とロシアの新戦略兵器削減条約(新START)発効で両国の核弾頭数が減少した一方、インド、パキスタンが増加傾向にある。 吉田文彦センター長は「米トランプ政権の新たな核態勢見直しによって核兵器使用の敷居が低くなり、むしろ脅威は高まっている」と指摘。 「核廃絶に向けたスピードは遅く、前年より数が減ったからといって単純には喜べない」と話した。 センターでは推計結果をまとめたポスターを製作。平和教育に役立ててもらおうと、県内外の自治体や教育機関に配布している。詳細や解説はレクナのホームページで見ることができる。 |