反政権デモと表示しているところが面白い。マクロン政権に対する抗議という受け止め方である。
フランスは階級社会が色濃く残る社会で、マクロン氏はロスチャイド家の番頭と言われている位に支配階級の代弁者というイメージでとらえられている。
黄色いベスト運動はかなり長期の反政権デモであり、規模の拡大と過激化が進行して、暴徒化してきているところがかなり深い社会の亀裂を感じさせる。
パリ・コミユーンの歴史を持つフランス市民の運動だけに階級闘争のような色彩が強まってきているのではなかろうか。
黄色いベスト運動は注目しておかなければならない。
権力者にとって一番厄介なものたちは、”命いらない,名いらない、金いらない”という人たちである。すなわち”失うものが何もない”大衆、市民、労働者である。
データ
アメリカCNN 2019.03.17
マクロン大統領に似せたマスクを背負って燃えるバリケードの近くに立つデモ参加者
(CNN) パリで続いている反政権デモ「黄色いベスト運動」の参加者が16日、繁華街の店舗に放火し、窓ガラスを割るなど暴徒化して、警官隊と衝突した。
パリのデモは連続18週目となり、この日は警官17人、消防士1人を含む60人が軽傷を負った。
警官隊が放水銃や催涙ガスで鎮圧を図ったのに対し、デモ隊は石を投げ付けたり、バリケードを築いたりする行動に出た。
パリ警察によると192人が事情聴取を受けた。検察は64人が拘束されたと発表した。
デモ隊は銀行の支店に放火し、シャンゼリゼ通りに並ぶ小売店やレストランの窓ガラスを割ったり、売店に火をつけたりした。
サルコジ元大統領が2007年、大統領選の祝勝会を開いた高級レストラン「フーケ」も窓を割られて日よけに放火され、外壁にはスプレーで「サルコジが全てを壊した」と落書きされた。
カスタネ―ル内相は16日のツイートで、デモ隊には破壊行動の「プロ」が潜入していると主張。警察に断固とした対応を指示したと強調した。
フィリップ首相はCNN系列局とのインタビューで、デモを容認したりけしかけたりする者も共犯だと述べ、責任者は法廷で裁いて厳しく処罰すると警告した。