東北の中心の仙台と小牛田にいたとき、このまんさくの花をよく飲む機会があった。 仙台に“まんさく”という小料理屋があり、そこで出されるお酒はまんさくの花 だけであった。
秋田出身の女将がいて、旨い料理と肴を手際よくつくり、 しかも手ごろな値段で出してくれていた。
この店に集うのは、仙台の単身赴任者が多く、 肴を楽しみながら、まんさくの花を常温か或いは、ひやしてあるものをちびりちびりと 飲んでいた。
皿とか徳利とか器にもこだわりがあり、東北の焼き物を主体になかなかの 器をそろえていた。それも食事を引き立たせる大切な小道具となっていた。
秋田美人の女将がいたこともあるが。
まんさくの花は旨い酒である。冷やで飲む旨さは何とも言えぬものである。 小生は常温を好むので、冷やではあまり飲まなかったが、冷やもたまに飲むとこれも又、 よかった。
お米は,秋田こまちであったが、たまにササニシキなども炊いていたように思う。 この米もうまかった。たぶん一等米を使用していたのであろうことと炊き方が うまかったと思う。