−−パリで出会った男性たちに「人生で大切なこと」をインタビューしてスケッチした近著「パリのすてきなおじさん」(柏書房)が話題になっています。
自称「無類のおじさんコレクター」。はまったのは一体なぜですか。
◆私の父は、家族に「こうあれ」と押しつけてくる結構窮屈なタイプで。何かやりたいと言っても、すぐに否定してくる。
そんな中、世界の広さや楽しさを教えてくれるおじさんが親戚や知り合いにいて、救われました。
大学生になると、中国語の非常勤講師が「不良じじい」だったんです。横浜の中華街にアジトがあって、教え子たちが集まってお酒を飲んだり中国将棋をしたり。
先生は自由で勝手でいながら情に厚いおじさん。もう亡くなりましたが、今も「正しいか間違っているかじゃなくて、好きか嫌いかを基準に生きろ」「人生はやったもの勝ちだ」なんて言葉が耳に残っています。
父にはない自由な生き方に、「こんなふうに生きていいんだ」と開眼させられ、人生に風穴を開けてもらいました。私の「選おじさん眼」が磨かれたのは、窮屈な父のおかげですね(笑
金井真紀
付記
”好きか嫌いかを基準にしろ”というのは間違っていると思う。
論理的整合性があるか,ないかではないだろうか。