米国株式市場=ダウ上昇もS&P下落、銀行株が回復
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[2022年04月09日(Sat)]
急速な利上げが景気後退を招くとの見方が広がった。バリュー株がグロース株をアウトパフォームする非常に長期的かつ重要な期間に突入している。単なるシクリカル(景気循環)な調整ではなく長期的な物語だ」と述べた。
データ ロイター・イギリス 2022・4・9 [ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な地合いの中、ダウ工業株30種が上昇した一方、S&P総合500種が下落した。売られていた銀行株が回復した。 米指標10年債利回りが2.73%と3年ぶりの高水準を付けたことを受け、前日に13カ月ぶりの安値を付けていたS&P銀行指数が1.18%高となった。年初来では10.8%安。 銀行大手が軒並み上昇。JPモルガン・チェースが1.8%、バンク・オブ・アメリカが0.7%、シティグループが1.7%、ゴールドマン・サックスが2.3%それぞれ上昇した。 バーンセン・グループの最高投資責任者(CIO)、デイビッド・バーンセン氏は「バリュー株がグロース株をアウトパフォームする非常に長期的かつ重要な期間に突入している。単なるシクリカル(景気循環)な調整ではなく長期的な物語だ」と述べた。 ラッセル1000バリュー・インデックスが0.51%上昇した一方、ラッセル1000グロース・インデックスが1.09%下落した。 UBSバンクのアナリスト、エリカ・ナジャリアン氏は、米連邦準備理事会(FRB)が米経済を「ソフトランディング(軟着陸)」させ、成長が鈍化するもののプラス成長となるなら、銀行株に対する評価は「かなり売られ過ぎ」となるが、急激な景気後退が迫っているのなら、銀行株保有の魅力が薄れ、条件反射的な銀行株売りを招くかもしれないとした。 米銀大手は来週、第1・四半期の決算発表シーズンを迎える。前年同期がトレーディングなどが例外的に好調だったことから大幅な減益が見込まれている。 米取引所の合算出来高は約103億7000万株だった。 週間ではS&Pが1.16%、ダウが0.28%、ナスダック総合が3.86%それぞれ下落した。急速な利上げが景気後退を招くとの見方が広がった。 8日はテスラ、エヌビディア、アルファベットが1.9─4.5%安。米債利回りの上昇が重しとなり、大型株は今週の下げを広げた。 アマゾン・ドット・コムやアップルなどテクノロジー関連の大型株で構成される「NYSE FANG+(ファングプラス)指数」は1.76%安。フィラデルフィア半導体(SOX)指数も2.42%下げた。 |