ベトナム、新型ウィルスで供給網に打撃 サムスンの生産に影響も [2020年02月24日(Mon)]
国際分業の欠点が洗いざらしになってきた。世界の工場と言われた中国が、新型肺炎により操業停止に追い込まれれば、中国企業だけでなく、中国に依存している関連メーカーの生産停止となる。
韓国の現代自動車が、中国だけでなく、ベトナムの工場も新型肺炎により工場閉鎖に追い込まれば韓国の工場が麻痺を起こすと言うことになる。 データ Reuters 2020・2・24 [ハノイ 21日 ロイター] - ベトナム商工省は21日、新型コロナウイルスの感染拡大によって同国の製造業部門がサプライチェーン(部品供給網)の問題に直面しており、韓国サムスン電子(005930.KS)のスマートフォン新機種の生産に遅れが生じる可能性があると明らかにした。 同省は声明で「自動車、電子機器、電話の各メーカーは、ウイルスによる混乱のため生産に必要な物資や原材料の入手が困難になっている」と指摘。 その上で「ベトナムは原材料や機器を中国に大きく依存しており、今回のような感染拡大に脆弱(ぜいじゃく)だ」と説明した。 ベトナムは20日、経済活動を活発化させるため越境貿易について保健関連の制限を一部緩和したが、いくつかの厳しい措置は残されている。 サムスンの場合、スマホの構成部品の大部分を中国から調達しており、今回の感染拡大は2機種のスマホ生産に打撃となる。 同省によると、サムスンは必要な部品を海上輸送または空輸で調達することを検討しているが、コスト上昇につながるほか、生産スケジュールと需要を満たすことはほとんど不可能だという。 同省は、新型ウイルスによる工場閉鎖の事例を一つも発表していないが、メーカー側にとって最大の課題は在庫管理とともに代替の原材料、物資の確保となっている。 同省は電子機器業界団体のリポートを引用し、「今後1カ月から1カ月半で感染が終息しなければ、在庫は枯渇し、国内のテレビと電話の生産高は急減するだろう」と強調した。 ベトナム政府は6.8%という今年の経済成長目標を堅持し、ウイルスによる打撃を緩和するための措置を講じる方針だ。 |