中国の北京、上海市でも町から人影が消えている。自宅待機を市民が要請され自宅にこもっているからということである。
大都市に人影がなくなるとは、不気味な事態となっているような感じである。
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ロイター2020年2月10日
[北京 9日 ロイター] - 全員がきちんとマスクを着け、消毒薬を持ったことを確認した上で、チャオさん一家は景山公園へと向かった。
北京市の紫禁城脇にある、かつては皇帝一族しか立ち入れなかった聖域である。
珍しく、雪は2日にわたって降り続いた。人口2150万人の北京。いつもなら何十万人もの人たちが雪景色をカメラに収め、雪遊びに興じただろう。
だが、街角に人々の姿はない。公園はひっそりとし、ただ鳥のさえずりが聞こえるばかりだ。
北京だけではない。中国の金融ハブである上海をはじめ、世界最多の人口を擁する各地の都市は、人影絶えたゴーストタウン(鬼城)と化した。
政府が春節の休日を延長し、住民らに外出自粛を要請したからだ。理由は、新型コロナウイルスである。
「新型コロナウイルスをめぐる状況が厳しいことは分かっている。しかし、感染の震源地は遠く離れているから、ここは大丈夫なはずだ。
(略)仕事も休みで、家族とともに雪を楽しむには、絶好のチャンスだ」と、11歳の娘を持つチャオさんは言う。
2月9日時点で、中国本土おける新型コロナウイルス肺炎の死者は900人を超えた感染者は4万人以上に達した。
症例の4分の3以上は、ウイルスが最初に確認された震源地、北京から1000キロ以上離れた湖北省で確認されている。
だが、外出に踏み切るほど勇気ある人たちはごくわずかだ。