原子力潜水艦からの弾道ミサイルの発射実験を、ロシアは繰り返している。今回はその異常事態の発生を報道しているが、その意図とはなにか。
単純な失敗を報じたというわけではあるまい。
Russian Ministry of Defence
データ
露西亜・スプートニク2019年10月21日 17:49
戦略兵器運用演習「グロム2019」に起きた出来事として、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射時の異常事態が話題になっている。各メディアが伝えた。
ロシア国防省に近い情報筋によると、演習計画では原子力潜水艦K44「リャザン」は大陸間弾道ミサイルR-29Rの発射を2度行う予定だった。
一発目は10月17日に成功したが、2回目のR-29Rはミサイルサイロから出てこなかった。「ヴェードモスチ」≪Ведомости≫紙が報じた。
戦略的原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」
『ナショナル・インタレスト』誌 ロシア兵器を「終末」と呼ぶ
同紙によると、原因は、発射コマンドを担当する潜水艦の一部システムの故障の可能性があるという。
太平洋艦隊司令部、ロシア海軍本部、防衛産業の代表者からなる専門委員会では、この事件の正確な原因究明が求められている。
10月17日、プーチン大統領指導の下、戦略兵器運用演習「グロム2019」において弾道ミサイルおよび巡航ミサイルが発射された。
ロシア国防省は、大陸間弾道ミサイル「ヤルス」発射のビデオ映像を公開した。